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【PdMインタビュー】製造業一筋10年で抱え続けたジレンマ解消。製造業向けの生産管理 SaaS 「スマートF」PdM の想いと面白さ

こんにちは、ネクスタ採用担当です。
本日は「スマートF」1人目の PdM であり、入社約半年の中野にインタビューを行いました。なぜ、ネクスタなのか?まだ立ち上がったばかりの「スマートF」の PdM として、何がやりがいで何がモチベーションの源泉になっているのか?、「スマートF」の可能性等、さまざまな角度から伺いました。

Profile

株式会社ネクスタ プロダクト開発事業部 製品企画グループ
中野 靖章 (37)

熊本大学大学院卒業後、DMG 森精機株式会社へ入社。工場での現場経験を積んだ後に、ソフトウェア領域における新規事業立ち上げを担当。33歳で社内ベンチャーとなるグループ会社のCOOに就任し、経営を担う。2022年4月より、株式会社ネクスタに参画。

ー 自己紹介をお願いします。

熊本大学大学院卒業後、世界シェア No.2 で売上約5,000億の大手工作機械メーカーである DMG 森精機株式会社へ入社。工場での現場経験を積んだ後、ソフトウェア領域における新規事業立ち上げを担当し、33歳でグループ会社の COO に就任しました。
2022年よりネクスタに参画し、いまに至ります。

前職で抱えていた製造業へのジレンマを解消できる、
それがネクスタだった。

ー 工作機械というと “機械を作る機械” ですよね。前職はどのような経緯で入社したのですか?

私は高専時代から大学まで機械関係を学んでおり、その後、大学院ではソフトウェアを使える研究室でコードを書いていました。そこで「これからの時代ソフトウェアが必要だ」と実感するようになったんです。そうして、就職活動の際にさまざまなメーカーを見ていく中で、“ソフトウェア開発” の求人があった前職に入社しました。
前職ではまず工場で工作機械作りに携わりながら、ものづくりの経験・知識を身につけ、その後、工作機械の導入支援を担当する部署へと配属されました。

ー 前職でのご経験がどのようにネクスタにつながったのでしょうか?

1つは、“日本の製造業の強さ” を強く実感したこと。
もう1つは、私の “製造業でのソフトウェア導入実績” を買ってもらえたことが入社のきっかけです。

ー 1つ目の “日本の製造業の強さを実感した” という点について、詳しくお聞かせください。

前職では製造業がどのように成立しているのかを10年に渡り、間近で見てきました。そこで素直に日本の製造業はすごくレベルが高いと思ったんです。高度経済成長期に日本が伸びたことには、きちんと理由がある、と。

私は日本のみならず海外の製造業の現場にも赴いて3,000万円〜1億円程度の機械をクライアントに導入していたのですが、日本と海外の製造業には明確な違いがありました。
それが何かというと、日本の方が格段に機械の動かし方に熟知しているということ。時には指導する私たちが現場の方々に教えてもらうほどでした。海外では明確にジョブディスクリプションが決められているので単純に機械を動かすだけの作業になりがちですが、日本はそうではなく、社員がそれぞれの自分で考えて改善しているからだと思います。

こうした経験からも日本の製造業は本当に素晴らしいと思っていたのですが、現在、日本の若者に製造業の人気があるわけでもなく...。それでも私は「製造業はかっこいい!」と思っているので、製造業を底上げしたい、底上げするためにはデジタルが不可欠と考えていたところ、それを叶えられると感じたネクスタへの転職につながりました。


ー 2つ目の “製造業でのソフトウェア導入実績” というと?

前職にて、IoT ・デジタルなどが流行してきた時代背景から、

① 製造現場の機械に理解があり
② ソフトウェアに詳しい人

という観点で、新規プロジェクトの一員として工作機械を使うためのソフトウェアの提案やリカーリングで儲けるマーケティングの仕組みづくりを任せてもらっていたんです。

そこでの実績を持って、31歳のときに部長、1年後には執行役員 (COO) としてグループ会社の経営に携わることになり、結果的に初年度売上4億円 → 11億円に。社員数7〜8人 → 40人 にまで会社を成長させることができました。

ー 一貫したご経験と製造業への思い、経歴・実績がネクスタにハマったのですね。

そうですね。
加えて、僕自身としても前職で抱えていたジレンマを解消できると思ったので、入社しました。

ー 前職で抱えていたジレンマというと?

前職で工作機械を作るメーカーのデジタル推進をする中、

・工場全体のデジタル化の要望に対して、自社の工作機械が関与できる部分だけでしかデジタル化支援が難しかった
・一度パートナー企業と一緒に工場全体のデジタル化にトライしたが、非常に高額だった (約1億円)
・お客様が一念発起して導入を決めても、システムが複雑すぎて使えない
・お客様が途中でついて来れなくなるようなシステムをシステムエンジニアが作ってしまう

一例ですが、こんなジレンマを抱えていました。
一方でネクスタは、上記のような課題も含めて製造業の課題を解決するために創業。製造現場のアナログな業務を IT 活用によって改善する生産管理システム「スマートF」を作ったというお話を伺ったんです。そこで、ネクスタなら私自身がずっと抱えていたジレンマを解消できる!と思い、ネクスタに転職を決意しました。

圧倒的な顧客理解✖️スマートF 理解
製造業の改善の「教科書」を作るための PdM のポリシーとは?

ー PdM 業務内容を教えてください。

1つ目は、「スマートF」の機能設計で、プロダクトの企画・設計をしていくこと。
我々が “バックログ” と呼ぶ、既存顧客、見込み顧客から出てくる改善要望や追加要望をもとに、潜在的な課題が何かを理解し、その課題を解決してプロダクトの提供価値を向上させていく業務です。

2つ目は、「スマートF」を活用して製造業の収益改善と強い組織作りの方法を型化し、ドキュメントに落とし込んでいくこと。
よいプロダクトが重要なことはもちろんですが、それを営業が正しく提案できなかったり、お客様に正しく利用されなかったりしては意味がありません。だからこそ、そのためのドキュメント、つまり “教科書” を作ることが重要なんです。

ネクスタはミッションに 【あらゆる製造業に、改善の「教科書」を。】を掲げているのですが、改善の教科書づくりとは「スマートF」をお客様の運用に合わせてどのように使っていただくのが最も効果的なのかを考え、標準的な提案方法を作っていくことです。2022年4月には Notion で「Fブック」というものを作り、毎週アップデートする「スマートF」の画面・機能の説明、基礎〜応用に関する運用方法を蓄積し、その一部をお客様に公開しています。これにより、既存顧客に対して「スマートF」の機能のアップデート、見込み顧客に対しては、営業チームの提案時の説明資料としても使用してもらっています。

ー 「スマートF」の PdM としてのポリシーや大切にしていることを教えてください。

以下の3点です。
1. ガンガンお客様の製造現場へ足を運び、リアルを深く理解する
2. お客様に言われたことをそのまま実現するのではなく、潜在的な課題を見つけ、汎用的な機能で解決する
3. わかりやすさと使いやすさ (UI/UX) にトコトンこだわる

まず代表の永原が口酸っぱく言っているんですが、 “答えはお客様しか持っていない” んですよね。でも同時に大切なことは “お客様の言っていることをただ実現するだけではなく、お客様の本当の課題は何かを理解し、その課題をどう解決するか?を常に考えること” なんです。このバランスはかなり難しいです。

ネクスタは【あらゆる製造業に、改善の「教科書」を。】をミッションに沿って、「スマートF」の開発に取り組んでいます。とりわけ、2と3 については、僕自身が抱えていたジレンマを解消する糸口であり、製造業の IT 化が進まない根本的な課題を解決する糸口になると思っているので、非常にやりがいがあります。
いまは目の前のお客様の課題をどれだけ早く解決できるかに注力していますが、「スマートF」の機能が充実しつつあるので、ネクスタとしてのプロダクトロードマップも PdM として作成していきたいと考えています。



ー ということは、製造業に関する知識と顧客理解に「スマートF」の理解など、様々な点で俯瞰した視点が必要そうですね。

そうですね。
俯瞰した視点を持つために、僕自身で社内の CS やお客様へヒアリングしながら機能設計をして、毎日永原にレビューしてもらっています。それでも、なかなか一発では通りません。


ー 永原さんからはどのような観点でレビューをもらうのでしょうか?

主に、課題の深堀とそれを実現するための機能として最適かどうかの観点です。
特に、機能の汎用性・最適な UI/UX には徹底的にこだわっていて、1つの設定項目名をとっても、現場の人が聞いただけで意味がわかる適切な文言かどうか?を何度も呪文のように唱え、自身が納得するまでレビューを繰り返します。
永原は誰よりも顧客や現場業務を熟知しており、さらに全てのレビューは “いかに現場の人が使いやすいサービスにするのか?” という観点で高い基準でレビューしてもらえるため、常に顧客理解や業務理解の向上につながっています。

ー 中野さんのご経歴を拝見する限り製造業への知見はお持ちだと思っていたのですが、それを持ってしても時に視野が狭くなってしまうことがあるんですね。

はい。どのようにお客様の要求1つ1つを具現化するかにフォーカスしすぎるあまり、視野が狭くなってしまうたびに反省しています。製造業の知見を持っているからといってすぐに活躍できるわけではないところが、「スマートF」の PdM のやりがいであり、難しさでもあります。

ー ということは、製造業未経験の方に PdM を務めるのは難しいという理解で正しいでしょうか?

いえ!製造業の経験があるに越したことはないですが、未経験のメンバーでも活躍できます。
それよりも PdM にとって大切なのは、“顧客理解 × 製品理解” の2軸を鍛えられるかどうかが大切なんです。でもここが一筋縄ではいかないんですよね...!

ー “顧客理解×製品理解” にハードルがあるのはなぜなのでしょうか?

なぜこれまで製造業に生産管理システムが導入されていないのか?
そこに尽きるんじゃないでしょうか。

例えば、経理財務のようにある程度業務ルールが決まっているものであれば、汎用性の高いシステムが作りやすいと思うんです。しかし、製造業では1社1社が独自のノウハウを用いています。そのため、製造業向けの生産管理システムを作るには、どの製造業でも汎用的・包括的に活用していただける落とし所を見つける必要があります。でもそれがものすごく難しいんです。さらに、それをある程度汎用的・包括的なものにしようとしても先に述べたように企業により無数の生産管理パターンが存在する世界ですので、システムも複雑になってしまう...。この難易度の高い課題に取り組んでいるのが「スマートF」なんです。

だからこそ、まずは“顧客理解”。そして、その複雑な課題を解決しようと進化を続ける「スマートF」の製品理解を培っていかないといけないんです。
僕自身、入社から約半年でまだ理解が追いつかない部分が多々ありますが、“顧客理解×商品理解”の掛け算の値を徐々に大きくしていっているところです。

ー より早く“顧客理解×製品理解” を行うためには、どんなスタンスが必要でしょうか?

お客様への好奇心と地道な努力をし続けることが重要です。
実は入社する前から、ネクスタメンバーには「最初は理解できるまでにかなり時間かかると思います」と言われていました。それが入社してみたらほんっとうに何もわからなくて(笑)、半年経過したいま、ようやく全貌が見えてきた感じでしょうか。

だからこそ PdM として、スマートFをわかりやすく整理してドキュメントをまとめていくことによって、今後入社するメンバーがより早く「スマートF」の理解できるようにする。ということも PdM の責務だと思っています。

ー この話は新人にとっては励みになりそうですね。

そうですね。
だれも全然急かさないですし、みんなが通っている道なのでまずは半年一緒に頑張りましょう!と声をかけてあげたいですね!

圧倒的スピード感でつくるお客様との成功体験。
初期から「教科書」づくりに携わるなら、
いまが一番おもしろい。

ー どのような人物を求めていますか?

“自分の言葉で考えて動ける人”、 “真面目で粘り強い人” に尽きます 。
というのも、SaaS の運命かもしれないですが、「スマートF」は一度売れたら終わりではなく長い期間ユーザーに満足してもらえるように、サービス提供する必要があるので、真面目にお客様と向き合い続けられるかどうかはかなり大切だと思いますね。

PdM として求めているのは、お客様にきちんと興味を持って、お客様と一緒に成功体験を作ることが好きな人。あとは既出ですが、物事を俯瞰的・網羅的に考えられる人が必要だと思います。

ー 中野さんご自身がお客様と作った成功体験を教えてください。

それはもう、ものすごくたくさんあるんですよ。なぜならば、ネクスタの素晴らしさでもあるんですが、毎週きちんとお客様の要望が形になっていくからです。
例えば、機能設計して開発に依頼したものが翌週にはもうプロダクトに反映されてリリースされたりします。そのおかげで、お客様から「今回のアップデート、待っていました!とても良い機能ですね!」とか「この機能のおかげで、紙運用をなくせます!」など、うれしい評価を続々いただいています。

前職ではここまで早いスピードで機能改善が進んでいなかったので、ネクスタのようにスピード感を持ってプロダクト開発に取り組めることでお客様に価値提供できることは本当にうれしいですし、励みにもなります!

ー 依頼が1週間でプロダクトに反映されるとは、ものすごいスピードですね。

そうですね。
ただ一方で、日常的にものすごいスピードで新しいことにチャレンジする過程で自分自身の未熟さも痛感しますし、逆にものすごいスピードで成長していることも感じます。もちろんその分負荷もかかりますが、僕が頑張れているのは、製造業へのリスペクトと課題感、ものすごい熱量で先頭を走る永原がいるネクスタだからというのがあります。

ー 最後に、PdMやネクスタに興味を持ってくださっている方に伝えたいメッセージをお聞かせいただけますか?

成長したい人にとって、ネクスタは期待を裏切らない企業だと断言できます。
「スマートF」は着実に成長しており、どのフェーズから入社しても面白さややりがいは間違いなく感じると思います。製造業の実態を見て、デジタルで何かしら変えていかなければならないと思っている方は、ぜひ「スマートF」を見てください。PdM の経験を積みたい人や、現職でのビジネスのやり方にジレンマを抱えている人にはぜひ応募いただきたいと思っています。

ー いまこのタイミングで「スマートF」の PdM として入社すべき理由は何でしょうか?

いまは正直まだまだ「スマートF」でもお客様の要望を全て実現できていないので、その未熟な部分からどのようにいいプロダクトにしていくかという “産みの苦しみ” も感じられますし、製造業の教科書を作る=標準化についてもまだまだ課題が山積みです。この点、最初から教科書づくりに携われるのは、より一層、いまだから面白いと思いますね。

いま、ネクスタでは製品企画と一緒に製品品質を管理する QA 経験者も募集しているので、私のインタビューを通じて QA でチャレンジしたい人が居れば、ぜひご連絡ください!

ー 本日は、濃いお話しをお聞かせいただきありがとうございました。


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