GROWTH WEEKLY MAGAZINE
東京最大のタクシーモビリティメディア『GROWTH』のメディアサイトです。「移動に、出会いを。」をコンセプトに、オリジナルのコンテンツをお届けします。
https://magazine.growth-tokyo.jp/
ニューステクノロジー社員の入社後の挑戦や成長をテーマにした本シリーズ。#13はメディアチームでプロデュ―サーとして活躍する佐藤義朗にインタビュー。彼は、東京都内最大規模のモビリティメディアである「THE TOKYO TAXI VISION GROWTH」(以下GROWTHに省略)のオリジナルコンテンツの制作を担当している。テレビ業界で10年以上映像制作に携わってきた彼が、新たな媒体のコンテンツ制作にチャレンジした理由とは何か。仕事をする中での醍醐味や大切にしていること、今後の挑戦を通してニューステクノロジーの魅力に迫っていく。インタビュー最後には、5つのポイント【柔軟性/決断力/挑戦心/コミュニケーション能力/企画力】について、入社前後で比較した自身の成長“GROWTH”をグラフにて紹介。
2006年より、大手電気通信会社にて、VODサービスの運用に携わる。その後、テレビ番組制作会社に転職。アシスタントディレクターやディレクターを経て、プロデューサーとして12年間携わる。2020年4月、ニューステクノロジーに入社。メディアチームでプロデューサーとしてGROWTHや、COVERを中心に動画コンテンツなどの企画・編集・監修といった制作全般を担当している。
ー映像制作に興味を持ったきっかけは何ですか?
高校生の頃から無類の映画好きで、大学も日本大学藝術学部の映画学科に進学しました。学生時代はビデオカメラ片手に街中を歩き回っていました。
映画以外にも暇さえあれば何かしらの映像を観ているような日々を送っていたので、自分の中ではごく当たり前に映像関連の仕事を選択しました。
大学を卒業して最初に就いたのは、通信系VODサービスを運用する仕事です。当時はちょうどVODサービスを提供する会社が増え始めた時期だったので、映像系の新しいサービスに携わりたいという思いがあったんですよね。
ただ、主にサーバーサイドの仕事を担当していたので直接映像制作に携わる機会はなくて。映像制作とは異なる仕事をする日々の中で「やっぱり映像を作りたい」という思いがだんだんと強くなり、新卒で入社した会社を辞めました。
それからテレビ番組制作会社に転職。アシスタントディレクターとして下積み期間を経て、ディレクターやプロデューサーなどキャリアを積み重ねました。気づいたら映像の世界に入ってもう10年以上経ちますね。
ーニューステクノロジーへの入社を決めた理由は何ですか?
デジタルサイネージという新しい媒体に対して、テレビという媒体にはない可能性を感じたからです。
テレビという媒体は成長ステージでいうと成熟しきっています。コンテンツの中身を変えることで面白いものを作ることはできても、システムそのものをドラスティックに変化させることはできない。
一方で、デジタルサイネージはまだまだ発展途上の媒体。変化の余地がある媒体作りやコンテンツ制作に携わってみたいと思いました。
なかでもタクシーサイネージを選択したのは、ユーザーとしての僕の実体験に基づいています。仕事柄よくタクシーを利用していたので、タクシーサイネージを目にする機会が多かったんですよね。
僕たちは日々無数の広告と対峙しているわけですが、ほとんどの広告は受け流してしまうことが多いと思うんです。
でもタクシーサイネージは、タクシーというプライベートな空間に音声と映像を使った広告が流れるので、自然と集中できて記憶に残る。上司と乗車した際には、タクシーサイネージに放映されたコンテンツが話の種になったりもして。こういった体験からタクシーサイネージに興味を持ちましたね。
タクシーサイネージという新しい媒体やその中で発信していくコンテンツを、主体的に作っていける環境を求めてニューステクノロジーへ入社しました。
入社してからはタクシーサイネージを活用したモビリティメディア「GROWTH」を中心に、動画の企画や編集などコンテンツ制作全般を担当しています。
自分の今までの経験も活かしたり新しい考えを取り入れたりと、裁量権を持って主体的に働くことができていますね。
一方で、モビリティメディアにおけるコンテンツ制作の難しさも感じています。
テレビ番組は基本的に30分や1時間など長尺のことが多い。番組のワンコーナーでも6~7分の尺はあります。でもGROWTHは媒体の特性上、1枠15秒という時間設定になっています。
15秒間という限られた時間で情報を届け面白いと感じてもらう。魅力的な企画を考えることに加え、タクシーという環境の中でも視認性や可読性の高い映像を制作する必要があり、テレビとは異なる観点が求められます。
ユーザーの目を引き、分かりやすい情報を届けるために、映像構成の工夫や盛り込む情報の精査、テキスト量の最適化など試行錯誤しながら改善を積み重ねています。
また、以前と比べてターゲットをより強く意識するようになりました。
テレビ番組の場合、世帯視聴率の結果からターゲットを決めていたので、“おそらくこの世代が観ているであろう”ジャンルや興味関心ごとに合わせて番組作りをしていました。
今は世帯視聴率ではなく個人視聴率という指標が導入され、詳細なターゲット設定が可能になりつつあるようですが、僕がテレビ番組を作っている頃はまだざっくりとしたセグメントだったんですよね。テレビ広告もそうだったと思います。
本当に伝えるべき相手に伝えたい情報を届けることができているのか。常に自分の中で迷いを感じていました。
GROWTHの場合は「タクシーを利用するビジネスパーソン」というように、ターゲットがかなり具体的なので、明確に狙いを定めてコンテンツを制作できます。
とはいえ、狙いを定めて作ったコンテンツをユーザーに面白いと思ってもらえるかどうかは、また別の話。ビジネスパーソンといえどビジネスだけに興味があるとは限らないですよね。
僕たち制作サイドが面白いと確信して配信したコンテンツって、意外とユーザーに刺さらなかったりするんですよ。単純な切り口でシンプルなクリエイティブのものが、じつは反応が良かったり。制作する立場としてはなんだか悔しいと思いつつも、それは一つの真実で。
マネタイズできるかどうかという観点も踏まえて、広い視野でコンテンツ内容を考えていますね。
ーモビリティメディアのコンテンツ制作をする醍醐味は何ですか?
発展途上の媒体ということで、媒体作りやコンテンツ作りにおいて新しい挑戦ができる点が醍醐味ですね。
2021年の2月に、車内タブレット以外でもGROWTHのコンテンツを楽しめるWebサイト「GROWTH WEEKLY MAGAZINE」を開設しました。過去のものから放映中のものまで全てWebサイトで観ることができます。
それだけでなく、特集コンテンツとして紹介した飲食店や商品に関して、Webサイトからワンタッチで簡単に予約や購入ができるようになりました。
たとえば、「おすすめの時計特集」というコンテンツを配信したとき、コンテンツ内で紹介された時計の一つに興味を持ち購入したいと思ったユーザーがいたとします。わざわざお店に出向いたりネットで検索したりして該当商品を探すのは手間ですよね。
でも、映像を観て「ほしい」と思った瞬間に、タクシー車内でスマホを使ってすぐに買い物ができたら簡単で時間もかかりません。
Webサイトを通してタクシー車内で予約や購入ができるというのはユーザーにとって新体験で、その体験価値を最大化させるためにもユーザーが「試してみたい」「行ってみたい」と思い、実際に行動したくなるようなコンテンツ制作が大切です。
もちろん、これまでも映像制作をする中でユーザーに対してどれだけ影響を与えられるかということは意識していましたが、実際に映像を観てから行動するまでがシームレスな状況下では、今まで以上に意識する必要があります。映像制作において今までにない新しい挑戦で、どのようなコンテンツを配信していこうか考えるとわくわくしますね。
今まで、タクシー乗客に向けて15秒で企業代表がショートピッチをする「エレベーターピッチ」の他にも、東京23区内のラーメンTOP10を紹介する「東京最強ラーメン そろそろ決めましょう」や、東京都内の極上サウナを紹介する「東京23区のオススメサウナ10+α」などのグルメやカルチャーまで、さまざまな特集コンテンツを配信してきたので、その結果も参考にトライ&エラーを積み重ねていきたいです。
また、配信した映像についてTwitterやInstagramなどのSNSで良い反応があると嬉しい気持ちになります。「エレベーターピッチ出たい」とか「ラーメンおいしそうだな、食べに行こう」「サウナへ久しぶりに行ってみよう」とか。
タクシーの運転手さんとたまに会話をするのですが、「この間『今動画で紹介されたラーメン屋に連れて行ってほしい』ってお客さんがいましたよ」というような話を聞くこともあって。
僕がやっていることは、実際にユーザーの行動に繋がってるんだって思うとやりがいを感じます。
ほかにも、GROWTHという媒体作りをする中でまだまだ挑戦したいことがありますし、媒体としてもっと発展させるために努力は惜しまないつもりです。
ー仕事をするうえで大切にしていることは何ですか?
使い古された言葉ですが、固定観念にとらわれないことです。
映像制作の仕事に携わって十数年も経つと、考え方や物の見方、事象の捉え方などが凝り固まってしまうんですよね。自分の中にある感覚に固執したり、セオリーに当てはめたりしてしまう。
そのため、前職で身につけたスキルについても活かせることは活かして、時には捨てる勇気も必要だと思っています。
もちろん、積み重ねてきた経験の中で学んだ映像理論やノウハウは活用しますが、今まで正解だと思っていたものが不正解になることもある。変化し続ける世の中では、自分自身をアップデートさせていくことが必要不可欠ですね。
また、明確なターゲットに向けて映像制作をするようになったことで、自分と立場も価値観も違う人が映像を観てどう感じるか、どういう印象を持つかということを、より意識するようになりました。
何かを決断する時には、自分の経験や感覚だけに頼らず「本当にこれがベストなのか?」ということを常に考えていますね。
ー今後、ニューステクノロジーでチャレンジしたいと思っていることはありますか?
新しいヒット媒体を生み出したいですね。
今、街中にはタクシーサイネージも含めてオフィスビルの窓といった、いろいろな空間にデジタルサイネージなどの媒体が設置され始めています。
「そういう手があったか」と、身近にあるけれど誰も思いつかなかった時間と空間を見つけて新しいヒット媒体を作りたいです。
実現するためには、“発明”ではなく“発見”するという意識で目の前にある物や事象を、発想を転換させて捉える必要があると思います。
そうして発見した空間を利用しながらヒット媒体を生み出していって、いずれは「AKIRA」や「攻殻機動隊」、「ブレードランナー」のようなアニメや映画で描かれているような近未来的な都市空間に発展していったら面白いなと。街のいたるところにホログラムがあったり、3Dの広告が空を飛んだりするイメージです。
海外では、もうすでにそのような街に近づきつつある国もあるので、そういう取り組みも参考にしつつ日本ならではの文化を反映させた街を作るのもいいですね。
ニューステクノロジーだったら新しいヒット媒体を生み出すことも、それによって街を近未来都市のように発展させていくことも実現できると感じています。
ニューステクノロジーには、自分のやりたいことを企画実行できる自由度や、立場に関係なく挑戦できる環境、新規事業を成功させてきた実行力がある。
恵まれた環境を活かして夢を実現させたいですね。
ーニューステクノロジーで働く一番の魅力は何ですか?
多様な価値観を持ったメンバーが共存しているので、自分とは違う考え方に触れ刺激を受けることができる点が魅力です。
ニューステクノロジーでは、バックグラウンドも職種も異なる様々なメンバーが在籍しています。なかには、前職は全く異なる業界で働いていたというメンバーも少なくありません。
自身が触れたことのない経験をしているメンバーの発想は、新鮮で学びも多い。まだまだ自分も成長することができると可能性を感じますね。
ー最後に好きなバリューを教えてください。
僕の好きなバリューは『ネバーイナフの精神。現状に満足せず、さらなる高みへ』です。
コンテンツ制作においては特に重要だと感じていますね。
とはいえ、一旦ゴールを設定してもいいと思っているんですよ。決めたゴールに向かって走りゴールテープを切る。そしてまた、ゴールを決めて走り出す。この繰り返しがより良いものを作り出していく、ベストに向かう上で大切だと思います。
今ある媒体も新しく生み出していく媒体も、現状に満足せず常に可能性を探りながら、媒体作りに取り組んでいきたいです。
現在では、ニューステクノロジーでは幅広いポジションで募集をしています。話を聞いてみたい、マーケティングや広告、メディアに興味があるなどカジュアル面談も可能ですので、是非お気軽にお申し込みください。