株式会社Naru Developments

福田屋から歩いて数分の場所にある姉妹宿のうさぎ屋です。 福田屋の営業をし、2~3世帯でご宿泊される方や、大人数でご利用のお客様もいらっしゃったため、福田屋と併用して利用いただけるような一棟貸しのうさぎ屋を開業させました。 福田屋がフルサービスなのに対し、うさぎ屋はセルフサービスに近い形態でよりカジュアルな価格帯です。 ただ、福田屋と同じく琵琶湖に面しており、ウッドデッキから一歩おりると湖畔。琵琶湖の静かな水面を眺めながら家族での時間から、ヨガや読書など、思い思いの時間をゆっくり過ごして頂いております。

yubuneはAzumi Setodaの道を挟んだ向かい側にできた街の銭湯でもあるカジュアルな宿泊施設です。 瀬戸田という街に高価格帯の宿であるAzumiが突然できても、地域に住む方と打ち解けることは難しいと考えたので、街の方にもご利用頂けるような、旅人と地域の人が交わるような場所として、yubuneを作りました。 14室という小さな規模の宿ですが、yubuneがあることにより宿と地域の方々との距離は縮まり、瀬戸田にも国内外問わず様々なお客様が訪れるようになりました。

Azumi Setodaは広島県尾道市に位置する島にある瀬戸田という街で開業した22室の旅館です。 アマンリゾートの創業者であるエイドリアン・ゼッカ氏とともに計画を進めた旅館で、旅館の再定義を掲げた宿として開業を迎えました。 旅館とは古くは家族経営が主流で、主とその家族が精いっぱい客人をおもてなししていた場所だと考えています。そこにはもちろんマニュアルはなく、もてなそうとする気持ちだけがあったことでしょう。 ただ昨今は国内外問わず様々なゲストが訪れるようになったので、アップデートする部分はアップデートする、その調和を図った旅館がAzumi Setodaです。 また、こちらの建物は瀬戸田に長く住まわれていた堀内さんという豪商のお家を譲り受け、改修のすえ2021年3月に開業をしました。建物の基礎や梁などはできる限り堀内家にあったものを残し、数寄屋建築の技法を用いて生まれ変わった宿です。 堀内家は北前船での海運業で豪を成していたため、様々な文化や物資を運んでいたと想像でき、その中のお皿類などは一部Azumiでも使わせて頂いています。 食材は地元で採れたものを使用し、この場所だからこその体験を食事からもお届けしています。

福田屋が位置する今津は日本海からの荷を京都大阪へ運ぶ港として、長く栄えた宿場町でした。 その輸送ルートから生計を立てる商人を惹きつけた一方で、創造活動に火をつける為の瞑想的な孤独感と刺激との出会いの両方を求めた執筆家や詩人も魅了しました。 往時には旧街道沿いに多くの旅籠や商店が立ち並び、中でも福田屋は一番の店構えを誇り、今津のランドマーク的な存在であったと当時の文献からうかがい知れます。 そんな福田屋も時代の移り変わりからいつしか長い眠りにつき、そんな福田屋を再び旅籠として蘇らせ、街道の賑わいを今の時代に合わせ、取り戻していくことを目指し始まったプロジェクトでした。 解体・修復を経て、再びお客様を迎える準備ができ、2020年6月に一棟貸切りの料理宿として新たな福田屋が開業しました。 いまでは琵琶湖が育んできた近江の自然がもたらす四季折々の食材に魅了された多くのお客様が、季節が変わるたびに戻ってくるような宿となりました。