今回nana musicではバリュー(行動指針)を改めることになりました。
これまで「Keep Surprising」「Try First」「Respect Mutually」を掲げてきましたが、なぜ再構築するに至ったのか…その経緯や4つの新たなバリューに込めた想いについて、文原社長にお話を聞いていきたいと思います。
「Make WOW - "WOW"を生み出す」
まず1つ目の「Make WOW - "WOW"を生み出す」。以前掲げていた「Keep Surprising」とは何か意味合いが違うのでしょうか。
── 前回の「Keep Surprising」に込められている想いと特に変わってないです。ただチームメンバーから「Keep Surprising」はイメージしづらい、とのフィードバックがありました。みんなが行動するときの軸になるということを考えると、言葉が少し適切ではなかった。もっと日々使えるように分かりやすくしたいと思い「Make WOW」と変更することにしました。「Keep Surprising」は「驚かせ続けよう」ということで、ユーザーや社会、共に働くチームメンバーなど、とにかく対象となる相手に対して驚きを与えよう、というのが前提にありました。みんなが感動する行動をしよう、喜ぶ行動をしようというのは、こっちの「Make WOW」の方が言葉としてはシンプルだと思ったんです。
今回は、各バリューに “あえて” 補足文を付け加えないというこだわりを聞きましたが、それにはどういった効果があるのでしょうか。
── 以前は4つのバリューに対して補足文を付けてたんですね。今回はそれを全部消しました。これもチームメンバーからの指摘があって、この補足文が逆に分かりづらさを生んでいた。抽象的で良くて、言葉の定義をどう解釈すべきかはこれからチームメンバーひとりひとりが考え、みんなで議論し、落とし込んでいく。そのプロセスを踏んでいくことで、ただの言葉から実際の価値観になっていくのだと思います。
一人一人が「Make WOW」とはどういうことか問い続けていくということですね。
「Clarify The Essence - 本質を見極める」
では、2つ目のバリューについて。これは前回もあったと思うのですが、なぜ選んだのですか。
── 僕らがクリエーターとして何かを創っていくってなったときに、表層だけではなくて、その表層から見えてくる「本質」は何なのだろうか。この、お互いに「本質的か?」っていうコミュニケーションこそ、自分達のチームがより強くなっていくために重要なポイントだと思ってます。ものすごく当たり前の事なのですが、現実には仕事を進めて行く上であらゆる誘惑や障害があるので、きちんと立ち返るようにこの言葉を選びました。
本質というものはシンプルに視点の数×思考量から導き出されると思っていて、そのために「それって的を得てるんだっけ?」「ひとつしか選べないとしたらどれを選ぶのか?」等をお互いにフィードバックし合うことが本質を見極める上でとても大切なことだと思っています。
「Try First - まずはやってみる」
3つ目のバリュー「Try First - まずはやってみる」。2018年にも「Try First」を掲げていましたよね。
── はい、これも現行のままです。ベンチャーの世界では特にスピードが重要な要素なので、とにかくまずやってみて、実際そこにある結果を見てから次の一手を決める、何かアクションを打ってみるというのを変にビビらずやろうという想いが込められています。
とにかくアイデアを出して素早く行動に移すということでしょうか。
── 一方で、何も考えずにアイデアを打ち続けたところで時間とお金を浪費するだけで絶対うまくいきません。ただ思いついた施策を10個打ったところでそううまくはいかない。考え抜くことも重要なんです。だから「Make WOW」と「Clarify The Essence」があって。それって面白いのか、驚きを与えられるのか、本質なのかっていうのを考え抜く。限られた時間で考え抜いた結果、いろんな不安があるけどここにチャンスがある!と思ったら、まずはすぐにスタートしてみましょう、ということです。
「For Team - チームのために」
次に4つ目のバリュー「For Team - チームのために」。一見分かりやすい言葉に見えますがこれにはどういう意味が込められているのですか。
── これもチームメンバーからのフィードバックを元に変更しました。以前の「Respect Mutually」と言いたいことは変わってないです。「Respect Mutually」はお互いに尊敬し合おうって意味ですが、お互いにリスペクトし合うことは結果であって、なんというか「尊敬しましょう」と言って目指すことではないな、と。ひとりでは出来ないことを達成するために、チームとして共に働くわけで。そのチームのために、チームメンバーのために何ができるか、という考えや議論からスタートすることが、結果的に互いのリスペクトにつながるのだと。
だからFor Teamという言葉がよりシンプルで的確なんじゃないかと。なのでこの言葉に変えたということですね。
そもそもなぜバリューを見直すことになったのでしょうか。
── 前回バリューを定めてみたものの、浸透がうまくいかずだんだん形骸化しつつあることに気づいたからです。それにはいくつか理由があって。まず、そもそもこのバリューがなぜ実際に必要なのかというのがこれをつくった自分自身、経営層、メンバーも含め「他社でやってるからやっている」というくらいのイメージしか持てていなかった。何のために必要なのかというところまでちゃんと自分達の中に納得感がなくて、そこの認識が甘かったんです。さらに、そのバリューが日々の僕らチームの行動プロセスの中で使われるタイミングというのもとくに設けてなかった。これら2つのことを踏まえて、今回はなぜバリューが必要なのか?そもそも必要なのか?いうところから改めてみんなでしっかり議論しました。その上で、より分かりやすい言葉に変えていこうという結論に至りました。
このバリューをチームメンバーに浸透させていくために、どんなことをしていくつもりですか。
── そうですね。まず第1弾として、「バリュー面談」を全社員と定期的にやることにしました。やはり、今回も決めるだけで運用の中にしっかり入れていかないと、また形骸化する。よりみんなに浸透させるために、「そもそもこのnana musicで本人がどのようにキャリアアップしていきたいのか」や「そのためには実際にこういうことしなくちゃいけないよね」という、自分の役割やなりたい自分を考えたときに、これら4つのバリューに沿ってどういうアクションをしていくかというのを話し合い、それをもとに振り返りをしていこうと思っています。
その次として、ベーシックなやり方ではありますが、バリュー行動を評価制度の一部として組み込むことを考えています。評価とバリューを連動させていく。もちろん、まだまだ当たり前のことがそもそもできていない状態ではあるので、これからも色々なアイデアを考え議論しながら構築していきたいと思います。
文原社長、ありがとうございました!
──
Make WOW - "WOW"を生み出す
Clarify The Essence - 本質を見極める
Try First - まずはやってみる
For Team - チームのために
よりシンプルな言葉に凝縮され、共有しやすいものとなったnana musicの新しい4つのバリュー。 “Everyone is a Co-Creator” を掲げる私たちだからこそ、これらをメンバー一人一人が常に意識し、体現していきます!
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