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株式会社ミツカリでインターンをしてみて

初めまして!草野と申します。株式会社ミツカリでの自分のポジションを一言で説明するのは難しいのですが、少し特殊なインターンと言う形で関わらせて頂いています。自分は2016年から、現在進行中で米国の大学に博士留学をしています。普段はアメリカにいるため、昔と比べて関わる時間は減ってしまいましたが、株式会社ミツカリが創設された初期の頃から、関わらせて頂いています。そこで今回、少しだけ自分の体験とミツカリでの仕事を思い返して書いていきたいと思います。これから弊社でのインターンや転職に興味のある方々に、少しでも株式会社ミツカリのビジョンや魅力が伝われば幸いです。

ミツカリでやっていること

ミツカリでの活動は割と長く、様々な事をやらせていただいています。人手が足りなかった初期の頃は、CEOの代わりにピッチ(英語)に代打で出たこともあったり、イベント会場で学生を対象とした就活イベントのお手伝いをしていました。

(審査員であった厚切りジェイソンさんに質問され、聞かれたことに答えず逆に質問返しをしたことは貴重な思い出です)


(当時は様々な場所でブースを出展していました)

また、博士課程での専門が社会心理学ですので、今のプロトタイプである適性検査を開発する際にデータをとったり分析などに関わらせて頂きました。現在は、主にリモートでブログ記事などを書いたりしています(例えばこちらの記事)。ミツカリのサービスは心理学の知見が土台になっているので、自分の大まかな役割は、心理学の理論や方法をミツカリのプロダクトに役立て、世に伝えることだと思っています。

社長の表との出会い

そもそも自分が株式会社ミツカリの社長の表と出会ったのが、自分が博士留学をする前に、サンフランシスコで修士課程に通っていた頃でした。ちょうど、社長の表もUCバークレーのビジネススクールへMBA留学をしていた時期でした。その頃自分は、大学院で「産業・組織心理学」と言う授業をとっていて、心理学の新たな可能性に気づき始めた時期でした。サンフランシスコがあるシリコンバレーでは、心理学の修士を取得した後に、IT企業の人事やUXリサーチで就職する人達が多く、心理学(特に社会心理学)とビジネスは驚くほど相性が良いことがわかりました。現在在籍している大学院の先輩方も、博士号をとった後にシリコンバレーのIT企業に就職するケースも珍しくありません。これは、有名なIT企業が集結するシリコンバレーでは「ピープルアナリティクス」「HRテクノロジー」という、人に関わるデータを経営や人事に活用する方法がいち早く開発されていたことが背景にあります。心理学は、ヒトの行動についてデータをとり、理論立てて説明しようとする学問なので、実は人事や採用との相性がとても良いのです。

そんな文化のサンフランシスコにいたことで、今まで学問の為の学問だと思っていた社会心理学が、意外な形で応用されている事を知り、何か自分にもできないかと模索をし始めました。そんな時に、以前から知っていた社長の表が、どうやら心理学を使ったビジネスで起業したと言うニュースを小耳に挟み、「とにかくなんでもやります」と思い切って直接連絡したことが、出会いのキッカケです(後に、本当になんでもやらせてもらいました)。

なぜ、ミツカリなのか

学者を目指す者として、自分には大きな2つの目標があります。一つ目は、自分の専門である研究領域にきちんと貢献をする事です。自分の研究領域は「感情」や「文化」といったトピックで、これらの分野に関する事を大学院では学び、研究しています(自分のホームページはこちら)。ですので、普段は実験室で意思決定のデータをとったり、国際比較などのマクロなデータを分析していますが、自分の研究領域はより広い分野にも大いに応用できるテーマだと思っています。例えば「文化」とは、ヒトが集団で集まって共有するアイディアや価値観、風習、慣習の事を指します。それは国であったり、学校であったり、企業であったり、様々なグループの形で存在します。ミツカリは、企業でのカルチャーフィットを重視したマッチングサービスを開発していますので、ここでの文化とは、「企業文化」や「社風」の事を差します。しかし、文化の本質(達成したい事を集団の力によって達成しやすくするという機能)は、どの単位をとっても基本的には変わらないと考えています。また、ミツカリはヒトとヒトとの相性によってどこまで生産性を高められるかを明らかにしようとしています。このような取り組みは、データを取れる領域が限られていたり、資金力の足らない学術界だけではなかなか実現できないことです。つまり、ミツカリに関わる事で、人間の文化や人間の持つ潜在能力を、より深く多角的に理解することができると思いました。それは、ミツカリの目指すビジョンの一部でもあり、自分の学者としての個人的な目標でもあります。いつか自分の研究した理論や方法が、企業文化の場面で応用できるように、日々研究に励んでいます。

学者としての2つ目の目標は、分野や業界の溝を少しでも埋めて、より効率的な社会発展を実現することです。イノベーションや大きな発見は、異なる分野が掛け合わさった時に生まれると信じています。ミツカリのサービスの根本には「個々の個性を矯正するのではなく、既にある個のままを掛け合わせる工夫をすることで生産性を高める」と言う発想がありますが、この発想こそ、学術界と他分野の連携に適応されるべきだと思っています。例えば、社長の表がサービスの最初のアイディアを得たのは、ビジネススクールでの心理学の授業がキッカケですし、このようにシリコンバレーでは大学の研究と産業の連携が、社会科学の分野でも自然に実践されています。実際に、アメリカのビジネス・スクールでは、心理学のトップジャーナルに掲載されるような一流の心理学者達(!)が教鞭をとって心理学を教えています。また、ミツカリの中枢である機械学習の技術も、最先端の研究への理解は欠かせません。アメリカを初め欧米では、このように諸分野のエキスパートがビジネスと出会い、イノベーションを生みやすいシステムが確立しています。一方で、日本では未だに学問とビジネスは対立しあっていて、このような取り組みがまだまだ少ないように感じます。

潜在的なチャンスはたくさんあるはずなのに、会話がないだけでイノベーションの可能性が眠っている状態は非常にもったいない事だと感じます。そのような問題を改善するのに必要なのは、他業界へのたった少しのリスペクトと、連携がしやすいエコシステムの整備です。後者は自分が一人前になってから徐々に取り組むとしても、前者の意識改善については今すぐにでも貢献しようと努めています。意識改善をするには、一人一人の意識や心持ちを内側から変えていく努力が必要です。そういった問題意識をもつ中、自分の専門である社会心理学を積極的に取り入れているミツカリのような企業は稀だと思っていて、自分はタイミングに非常に恵まれたと思っています。ミツカリは学問と産業の連携を自然に実現しているので、ミツカリでの様々な活動を通して、自分なりに学術界と産業の連携に貢献できたら良いなと思っています。このような取り組みは、心理学界と経済界の双方にメリットがあると信じています。

これから

これからの自分としては、ミツカリの実現していく世界を最前線で見ていたいと思い、それに少しでも貢献できていけたら良いなと思っています。そして株式会社ミツカリは、今では社員が20人にもなり、さらに拡大途中です。「人材のミスマッチを失くす」「自分にあった職種を見つける事を助ける」というミッションは、日本全体の働き方にも関わる、非常に重要なものだと思います。人事の課題へ思い入れがある方や、純粋に人間の行動や組織の在り方などに興味がある方には、非常にやりがいのある事業だと思います。インターンなどでも、かなり色々な事を体験できると思います。昔ほどの無茶振り(英語でプレゼンなど)はないと予想しますが、課題があると燃えるようなタイプには、一人一人の裁量権の大きいミツカリのようなベンチャー企業は向いているかもしれません。また、自分のような学術畑の自由人も受け入れられるほど懐の深い社風で、高い専門性はむしろ歓迎されると思います。

同じビジョンとカルチャーを共有したいと思った方は、ぜひ一緒に働きましょう(といっても私は年に1−2回帰国した時に会えるレアキャラですが)!

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