現在60名のエンジニアが所属し、医師と患者を中心としたヘルスケア領域を支えるサービス開発に邁進するメドピア。3年前には12名だった頃と比べ5倍規模の開発組織となりました。そんなメドピアのリードエンジニア達が大切にしていることについて語る座談会を、オンラインで実施しました。
※今回の前編では『エンジニアとしての成長』『サービスとの向き合い方』について語っていただいています。
座談会参加メンバー
※MedLedgeは2023年3月末をもちましてサービスを終了いたします
プライベートでも健康への関心が高いリードエンジニアたち
──本日はよろしくお願いいたします。まずはご挨拶代わりに、皆さんのプライベートからお伺いしていきます。
原則リモートワークかつ外出自粛が推奨される昨今(2021年9月現在)、健康面で気を使っていることはありますか?
榎本:私は原則リモートワーク体制になってから筋トレを続けています。NHKの「筋肉体操」の動画を観ながら、自重トレーニングに励んでいます。
大竹:私は、通勤にかかる移動がなくなった分、意識的に歩くようになり、お気に入りの散歩コースも見つけました。
三村:私も、夏の暑さで中断してしまっていたウォーキングをまた始めよう、と思っているところです。
草分:健康事情といえば、最近ストレッチポールを買いました。肩こりがひどかったのですが改善されてきています。
技術を磨ける環境は整っている。大切なのは活用する自主性
──まずはエンジニアとしての成長やキャリアアップについてお伺いしていきます。メドピアは技術研鑽を奨励する様々な制度や機会がありますが、ご自身の成長につながっている、役立っていると思うことはありますか?
草分:私は、技術顧問が在籍しているのが良いところだと思います。Rubyの開発者ご本人から直接アドバイスを頂ける機会は他ではなかなかありません。私は前職からRuby開発経験がありましたが、技術は常に発展しているのでわからないこともたくさん出てきます。だから、ご本人から意見をもらえたり、調べる方法を教えてもらえたりするのはとても身になりますね。
メドピアではRubyの開発者であるまつもとゆきひろ氏(@yukihiro_matz)と前島真一氏(@netwillnet)が技術アドバイザリーとして在籍され、月例で技術情報共有会やRails読書会を実施するなどの活動をしていただいています。
大竹:私はRails未経験からの入社でしたが、テックサポートやプルリク振り返り会、勉強会等はよく活用しています。元々、エンジニアを大事にしている会社だなという印象をもって入社しましたが、イメージ通りでした。
メドピアのエンジニアのための技術研鑽サポート制度(メドピア採用サイトより)
──例えばテックサポートは、技術研鑽のための書籍代や有料ソフトの導入費用などが年間12万円分まで補助されますが、何に使われていますか?
三村:私は書籍を2冊買いました。
大竹:私はオンライン講座受講と試験問題集に使いました。
草分:私は書籍や、クラウドの購入などに充てていたら11万円分使っていましたね…。
榎本:私もテック系の書籍や雑誌の購読料が主で9万円分くらいでした。メドピア開発者ブログでも以前紹介されたことがありますが、12万円ギリギリまでうまく活用するメンバーもいます。(笑)
──メドピアのエンジニアのキャリアアップにおいて重要なことは何でしょうか?
榎本:前段で大竹さんや草分さんが話した通り、エンジニアが技術研鑽をするのに申し分ない制度や成長機会は整っていると思います。それらをどれだけ活用できるかが重要で、本人の意識次第でいくらでも使い倒せます。
大竹:自分自身、使えるものは何でもトライしてみることで成長チャンスが開けていった実感はあります。リードエンジニアを任せていただくまでの間も、Rails未経験だったので、制度はフル活用しつつ、経験豊富なエンジニアの方にサポートを求めて、キャッチアップに努めました。リードエンジニアになってからは、たとえばActionCableというRailsの技術を取り入れてみるなど、これまで使っていなかった技術や開発手法にいくつかトライさせてもらっていて、そこに楽しさも感じています。
榎本:そのアクション、素晴らしいと思いますよ。ミーティングの場はもちろん、SlackやGitHubなどのテキストコミュニケーションでも、自主的に発言したり意見を拾ったりして積極的にコミュニケーションをとることが大事。そうすることで担当しているプロダクトの開発を牽引する力も上がっていきます。自分から積極的にアクションしたい方にとっては、非常に良い環境だと思います。
──リードエンジニアとしては、メンバーの成長をサポートする役目もあると思います。今後の課題や、もっと良くしていきたいところはありますか?
草分:社員数が増えているので、メンバー同士の情報連携は課題になるかもしれません。どの企業も規模が大きくなれば予測される課題ではあるのですが、メドピアは提供サービスが多いので、開発で得た知見や技術情報の「横ぐし」を通した共有は重要になります。今は月に一度、全エンジニアが集うミーティングを開催したり、ナレッジシェアを目的としたKPT会で共有を図っています。
榎本:その会議は必須ですね。今や60人という規模のミーティングになりましたが、サービス数も増えた分、あるサービスで起きたエラーが他のサービスでのエラーを防止するための知見になりますし、トライしてみた手法がうまく活きたかとか、サービスの目標達成にどれくらい貢献したかとか、議論もかなり活発です。
草分:そうですね。あとは、チーム内でも情報連携しやすくなるよう、少人数のミーティングは毎日設けています。
三村:自分もそういう場で意見をどんどん言わせてもらっています。発言することで思考整理できたり、プロジェクトにも還元できている実感があるので、組織規模が大きくなっても、それぞれの意見が自由に発信できて、思考の発散が行える場を意識的に作りたいですね。
作ってからが本番。事業のKPIを共に追う
──次に、メドピアのエンジニアとして皆さんがどの様にサービスと向き合っているか教えてください。開発を始めるフェーズでは、どのようにプロジェクトに関わっていらっしゃいますか?メドピアの特徴、と思えるところを教えてください。
三村:まずは事業をやる意義・目的や背景を共通認識として持つところからエンジニアも入り込みます。チーム構成はだいたいプロダクトマネージャー、デザイナー、CS(カスタマーサクセス)、エンジニアという役割で集まります。サービスのアウトプットイメージがはっきりするまで、かつチームとして納得するまで、それぞれの立場から意見交換を続けることで開発の要件定義をブラッシュアップさせていきます。
大竹:サービスの構想段階ではプロダクトマネージャーが要件定義をすることが多いのですが、その構想に従うと「初期開発の規模が大きく、小回りが利かない開発フロー」を生み出すケースがあります。「この要素は後に回して初回リリースをコンパクト化、段階的に拡大させる計画にするのはどうか?」といった提案で、要件定義のブラッシュアップを図っています。
三村:大竹さんが説明してくれたサービスへのかかわり方はメドピアの特徴ですね。特に私は前職が受託開発メインの会社だったので、指示通りに作って完了、というミッションがほとんどでした。メドピアではエンジニアが「事業やサービスの構想段階から携わる」ことが出来るので、開発を始める前から事業やサービスに愛着を持つことができます。
草分:三村さんの言う通りで、誰かが考えたものを作るだけの開発ではないので、面白みを感じやすいですよね。事業を作るチームの一員として開発をスタートし、開発中も定義した要件から逸脱していないか入念にすり合わせを行い、リリース後も「実際にサービスが使われているか」「期待した効果を生んでいるか」について、事業サイド、開発サイドを問わずチーム全員で追うので、われわれエンジニアも事業のKPIを常にウォッチしています。
榎本:大事なところですよね。事業のKPIをチームで追い、技術力を生かした貢献をしていくのがメドピアのエンジニアに求められる役割です。エンジニアは与えられた要件に対し「どう作るか」という役割だけを担うこともできますが、そうだとすると極論、技術力だけを求めれば良く、社員であるかどうかは関係なくなってくるんですよね。
メドピアで社員としてコミットすることの意義としては、事業の「WHY(なぜやるか)」と「WHAT(何をやるか)」を一緒に決め、そこに責任を持てることだと思います。だからこそサービス作りが自分事化されて面白いと感じられるし、事業のKPIを「ユーザーからの評価」として捉え、課題を特定して改善を続ける循環が生まれます。これは「エンジニアが事業にコミットする」ことで初めて得られる醍醐味ですね。
皆さんの開発に対する想い、メドピアで感じているやりがいが伝わってきますね。座談会の熱いトークは後編へと続きます。後編は『エンジニア組織のあり方 』『自身の働き方』について大切にしていることをご紹介します。