メドピアグループの成長を牽引するプロダクトマネージャー(PdM)の紹介シリーズです。
第6回目は、グループ戦略室 高尾さんのインタビューです。これまでのキャリアから、メドピアグループでの挑戦、そして今後のビジョンを語っていただきました。
高尾 知江 (インタビュー・執筆:高橋)
――高尾さん、本日はよろしくお願いいたします!高尾さんはメドピアが2社目ですよね。メドピアグループに入社する前のキャリアについて教えてください。
高尾: 新卒で大手人材系企業に入社し、新卒採用、人事業務支援SaaSプロダクトやアルバイト・パート求人募集メディア事業の企画・開発などに携わっていました。学生時代は理系で大学院まで進んでおり、研究者になる選択もありました。研究職以外の進路もフラットに考えるため、就活をしてみたところ「成果が社会に与える影響を肌で感じることのできる仕事が自分に合っているのではないか」と考えるようになり、事業づくりに携わるチャンスがある1社目への入社を決めました。
――前職でも事業づくりに携わられていたんですね。なぜメドピアに転職しようと思ったのですか?
高尾: 前職でも事業をゼロからつくり上げていくことが楽しく、自分の性格にも合っているという感覚がありました。転機はコロナ禍で自分が携わっていた事業の継続が難しくなり、撤退するという状況に直面したことです。今楽しいと感じている事業づくりに、もっと沢山チャレンジしていきたいと考え転職を決めました。次の仕事では、サービスの開発ディレクションはもちろん、営業も含めて「何でも屋」として経験できる立場になりたいとも考えていて、オファーを頂いたメドピアの環境が最もマッチしていたのでジョインすることを決めました。
入社1か月後に控えた大規模なサービスリニューアル ――入社後、最初に担当されたサービスを教えてください。
高尾: 2020年12月に入社後、スギ薬局と共同展開中の食事記録でスギサポマイルが貯まるアプリ「スギサポeats(※)」のPdMを担当しました。ちょうどその頃、スギサポeatsは、管理栄養士さんによる食事指導をできるようにするための大規模リニューアルのタイミングでした。入社して間もない私も当プロジェクトを主導し、パートナー企業・管理栄養士・食事領域の専門部署と緊密に連携し、沢山の方々に支えられてリニューアルを成功させることができました。
――大規模なリニューアル後もサービス改善は続けられたと思うのですが、どんな課題にチャレンジされたのでしょうか?
高尾: 世の中にある多くのアプリと同様に、スギサポeatsも「会員ユーザーを増やしたい」、「ユーザーがアプリを使う頻度を上げたい」という課題がありました。これらの課題を解決するため、「ユーザーが管理栄養士さんと会話している感覚になるようなUI・UXにしよう」、「食事を写真で記録をしたくなる仕組みを作ろう」といった、アプリを使えば使うほど楽しくなる設計について、エンジニアやパートナー企業の方と議論を日々交わしていました。
そんな試行錯誤の真っ最中、事業部長から「新規事業のプロジェクトに挑戦しないか?」と声をかけられたのです。そのプロジェクトが、メドピアの新規事業で今年10月に開始する退院支援サービス「YoriSoi Care」です。
※ 食事写真を撮って記録するだけで、スギサポマイルがお得に貯まる食事記録アプリ。AIによる「食事写真の解析機能」を搭載しており、食事の写真を撮影して登録するだけで、摂取カロリーや栄養素が自動で計算され可視化でき、摂取量の過不足を判定することが可能。また、個々人に合った食生活改善をサポートする、管理栄養士からの食事指導を有料オプションで受けることもできる。スギサポeatsアプリはこちらから→ App Store / Google Play
入社4か月で新規事業「YoriSoi Care」への挑戦
――入社して4か月であっという間に新規事業に抜擢されたのは驚きですね。「YoriSoi Care」はどのようなサービスですか ?
高尾:「YoriSoi Care」は、クレディセゾン社との共同事業で、 病院が担っている、退院予定の患者さんの療養先を探す「退院調整業務」をサポートする、退院支援サービス です。従来、病院では、一人一人の患者さんの適切な療養先を探すため、院内や他機関の関係者との連携や調整に多くの労力や時間がかかっていました。「YoriSoi Care」では、病院が退院予定の患者さんの情報を専用プラットフォーム上に登録するだけで、受入可能な療養先候補からオファーが届くため、退院調整業務の効率化や患者さんの療養先の選択肢を広げることが可能になります。
▲従来の退院調整業務(左)と退院支援サービス「YoriSoi Care」(右)のフロー
――そうなのですね。それまで携わっていた「スギサポeats」とはガラッと領域が変わりましたが、アサインされた当時の心境を振り返るといかがですか?
高尾: よく「急な異動は不安じゃないか?」と聞かれますが、私は好奇心の方が強かったです。私にとって 「知らない世界を知れること」と「良い仲間がいること」 、この2つがメドピアで働く魅力だと感じています。
当初、私は、退院調整の現場をよく知らなかったので、事業として「解決できる世の中の課題」が上手くイメージできていませんでした。そこで、まずは現場を知るために、病院や介護施設にご面談の機会をいただき、当事者の方から現状の退院調整業務についてヒアリングしました。代表電話に自分で電話してご面談をお願いし、毎日訪問していた時期もあります。それらの経験を経て、「退院調整の在り方」における生の課題を把握することができました。
退院調整は、退院する患者さんの今後の生き方に関わる仕事であり、病院や介護施設は「各患者さんに最適な療養先を提供すること」に常に真剣に向き合っておられます。しかし、病院側では多くの患者さんの退院先を短期間で調整する必要があるため、思うように時間がかけられない場合もあり、そこに葛藤を抱えておられました。
そういった声を聞くことで、自身でも新サービスの意義を深く認識し、何とか一緒に現場の課題を解決できないかと思うようになりました。
――知らない世界を自ら「知りにいく」、追究が素晴らしいですね。「良い仲間」というのはどのようなところから感じたのでしょうか?
高尾:開発当初、「YoriSoi Care」にアサインされたメンバーで、「患者さん側、施設側、双方に使いやすいサービスにするには」という主題のミーティングをしたところ、エンジニア、デザイナーなどの職種も役職も関係なく、意見がたくさん出てきました。見据えるゴールを揃えると、誰でも意見を交わせるのがメドピアメンバーの良いところだと思います。
サービスの要件定義は私が行いましたが、その細かい仕様に対して意図を確認する質問をもらったり、背景にある病院や介護施設の業務フローを教えて欲しい、といった問いかけもありました。そのような会話が日常的に行われ、開発中でもサービスがどんどんブラッシュアップされていく感覚がありました。
それぞれの立場で真剣に事業に向き合い、新しいモノをつくる「良い仲間」に恵まれていることを実感しました。
――メドピアの風土、仲間、開拓者として挑戦できる事業領域が高尾さんにフィットしていることが伝わります。「YoriSoi Care」のサービスリリースを目前にした今、どのようなことを感じられていますか?
高尾: リリースを迎え、運用が始まると必ず課題は生まれます。サービスをご利用いただくユーザーのためにも、現場を深く理解し、より精度の高いPDCAを早く回せる体制でありたいと考えています。
課題を解決し、選ばれ続けるサービスとなるためには、ステークホルダーとなる病院や介護施設はもちろん、療養する患者さんやご家族のニーズもきちんと理解し、真にマーケットフィットしたサービスに「変化し続ける」ことが重要だと思います。事業の計画段階から退院調整の現場へ実際に訪問し、皆さまと意見交換を行ってきましたが、リリース後も積極的に行う予定です。リリース時のサービスが完全なものだとは思っていないので、実際にご利用いただいた皆さまの意見を基に、どれだけ良いサービスに磨き続けられるかが勝負だと思っています。
また、「YoriSoi Care」はクレディセゾン社との共同事業なので、双方の強みと課題は常に可視化し、良いサービスへの打ち手のヒントにしていくことも、事業推進に重要だと考えています。
世の中の「不足」を「充足」にするビジネスを自分で作り続けたい ――最後に高尾さんの今後の目標について教えてください!
高尾:退院支援サービス「YoriSoi Care」は、社会的な意義の深いサービスだと思っています。多くのノウハウやリソースを保有するパートナー企業にも恵まれているので、社会にとってなくてはならないサービスに育てていきたいと思います。また、私のキャリアとしても 「世の中の足りない何か、を充たすことができるビジネスをつくり続けたい 」という気持ちが強く、まずは「YoriSoi Care」で成し遂げたいと思っています。そのために、今よりも出来ることを増やし、より大きな社会貢献ができるビジネスパーソンを目指していきます。
世の中にはまだまだ知られていない「少し何かを変えればあっという間に良くなる」可能性を秘めた課題がたくさんあると思っているので、これからも色々なことにアンテナを張りながら事業づくりに邁進したいとと思います!
どんなチャレンジにも楽しんでクリアする好奇心旺盛な高尾さん。今後のご活躍も応援しております。
次回のインタビューもお楽しみに!