メドピアの成長を牽引するプロダクトマネージャー(PdM)の紹介企画、第4回目は集合知プラットフォーム事業部副事業部長の手塚さんです。
ご自身のキャリアやサービス開発の面白さなどを語っていただきました!
手塚 聖子
(インタビュー・執筆:古田)
――手塚さん、本日はよろしくお願いします!早速ですが、簡単に自己紹介をお願いします。
手塚:2013年6月入社の手塚です。私は、医師専用コミュニティサイト「MedPeer」の運営とコンテンツである「症例相談」「FORUM」などのサービスマネージャーを担当しています。
――まず、メドピア入社前のキャリアについて教えてください。
手塚:大学院が中国だったこともあり、当時は漠然と海外で働きたいと考えていました。新卒入社した人材紹介会社では、希望が叶い中国支社長候補として採用されました。ところが、入社したタイミングで、中国支社計画が会社の都合により延期になってしまったんです。会社の状況が整うまでの間、秘書と広報を兼任しながら社長の海外出張に同行し経営を学んでいたのですが、3年ほど勤務したタイミングで新しいキャリアを築きたいと考え転職を決意しました。
――思い切ったキャリアチェンジですね、そこからメドピアへの転職に至った経緯を教えてください。
手塚:当時の転職活動の軸は2つありました。1つは成長市場に身を置くこと、もう1つはIT系の職種にチャレンジするということです。前職がIT系に特化した人材紹介会社だったこともあり求人のトレンドは把握していて、特に成長していた医療業界やIT業界に注目していました。そこでメドピアのコンテンツディレクターの求人を見つけたので、応募してみたんです。当時、医療の知識はゼロでしたが、前職で培ったコミュニケーション能力が評価され入社することができました。
「医師目線のサービス」のつくり手としてキャリアをスタート
――入社後、最初に担当したサービスを教えてください。
手塚:医師専用コミュニティサイト「MedPeer」内のサービスの1つである、「症例相談」を担当しました。「症例相談」は臨床の第一線を走る各領域のエキスパート医師に症例相談ができるサービスです。エキスパート医師の誘致活動や、回答のクオリティ管理、コンテンツ運用業務全般を担当していました。
――医療は未経験とのことでしたが、専門性の高い業務にいきなりアサインされて戸惑いはありませんでしたか?
手塚:確かに専門知識をゼロから習得する難易度は高いのですが、医学知識をインプットすることやエキスパート医師とコミュニケーションをすることに対して抵抗感はありませんでした。
担当した当初からこのサービスの社会貢献性の高さを実感していて、まさに医師を支援し患者を救うことに直結していたため、やりがいが大きかったです。学生時代に医師になりたいと考えたこともあり、医療に対する興味関心が強かったことが影響していたと思います。もう8年目に突入しますが、現在も担当している一番思い入れのあるサービスです。
――手塚さんの思う、「症例相談」サービスの魅力を教えてください。
手塚:最大の魅力は、エキスパート医師が提供くださる"集合知"により、現場の医師を直接的に助ける、というところです。ユーザーである医師はもちろんですが、サービスを提供する私たちにとっても、メドピアのMissionである「Supporting Doctors,Helping Patients.」を実感できる点も魅力です。
運営事務局としては、アクティブなユーザーを増やすことが重要なので、ユーザーである医師が使いたくなるサービス、見たいと思えるコンテンツづくりに注力します。その成果をUUやPVなどの指標で測るのですが、私自身は各指標がただ目標に届くだけではあまり達成感を感じることができません。ユーザーである医師にとって"価値のあるサービス"を提供している実感を伴って、初めて達成感を感じます。
この点において「症例相談」では、相談の件数が増える度に"価値"を提供できている実感と、成果指標の向上も得ることができたため、「症例相談」は、私にとって大きな転機となるサービスでした。当時勇気を出して飛び込んでみてよかったと思っています。
メドピアではとことん考え抜いたものだけが採用される
――その後担当したサービスについて教えてください。
手塚:「症例相談」を4年ほど担当した後、「FORUM」も兼任することになりました。「FORUM」は臨床から生活まで、医師同士が匿名で気軽に意見交換できるサービスです。その後、数千サンプルにのぼる医師の意見をまとめ、統計情報として提供するサービス「Survey」も兼任しつつ、臨床を軸に役立つ知識を習得・増強できる医師向け学習サービス「QUIZ」を新規で立ち上げました。現在も、「QUIZ」以外のすべてのサービスを引き続き担当しています。
――それぞれのサービスを成長させていく過程で、印象に残っているエピソードはありますか?
手塚:「FORUM」を担当した際、はじめてPdMとしてエンジニアやデザイナーと協力してwebサービスをゼロから創り上げるときに、印象に残った出来事がありました。
企画の主旨と開発要件をチームメンバーに伝えたところ、メンバーであるエンジニアから「手塚さんの考えるサービスを提供する”価値”がよく分からない」という率直なフィードバックを受けました。企画の説明で自分なりに意義や価値を説明していたつもりだったのですが、サービスを一緒に開発していく仲間にはほとんど伝わらなかった現実を目の当たりにし、自身の「考え抜く姿勢」が未熟であることに気づかされました。
――どのように乗り越えたのでしょうか?
手塚:すごくアナログなやり方なのですが、「FORUM」を通じてユーザーである医師に提供できる価値について、チーム全員が納得できるまでとことん話し合う場を設けました。サービス開発はユーザー視点で行うことは当然ですが、同時に一緒に開発を進めるメンバーが納得して腹落ちできるようにPdMがリードしていくことが大切だと学びました。「ユーザーだけでなく関わる全ての人が価値を感じる様にコミュニケーションを重ねる」「価値を実現するための障壁を取り除くことに責任を持つ」「言葉だけではなく行動で示す」ということを繰り返す度にチームがまとまっていったと記憶しています。
このように職種の垣根を超えて真摯な議論ができる文化がメドピアには根付いていて、徹底的に考えることが求められます。ユーザーのことをとことん考え、サービスを生み出していく。そんな風土が私は大好きです。
育成を通じ、メドピアのサービス作りを伝承していく
――手塚さんの今後の目標について教えてください。
手塚:もう少し中長期的なインパクトがある仕事を手掛けることと、次世代のPdM育成です。「MedPeer」の集合知としての力を高めていくためには、母数となる会員数は重要です。現在14万人である会員を大幅に増やす取り組みにも関り、より医師の日常に入り込めるサービスに成長させるきっかけを創っていきたいと考えています。
また、私が作ってきたサービスを次の世代に託し、そのメンバーがPdMとして成長することで、いま提供しているサービスに更なる発展があると思っています。次の世代が成長する環境を整え、サービスと共に成長していく後押しをしていきたいです。
サービスにもメンバーにも真摯に向き合う、愛にあふれた手塚さん、素敵ですね。
次回のインタビューもお楽しみに♪