私たちの原点は、一人のお母さんとの出会いにあります。そのお母さんには、障がいのある息子さんがおられました。
この出会いによってガイドヘルパーを始め、キャンプを通して今の仲間と出会いました。お母さんの思いを知り、何とかしたい、そのためには息子さんをはじめ出会った人たちの地域での暮らしを支え続けようと思い、み・らいずとして活動を始めました。
み・らいずを始めてから、多くの出会いがありました。 普段の食事やお風呂、遊びに行くことや、学校に行くこと、就職することなどが難しい人。誰にも相談ができなくて困っている人。そしてその人たちを支えたいと思う人、み・らいずを応援してくれる人。多くの人に、多くのことを教わりながら、出会った人たちに必要な支援を考え、つくり続けてきました。
2010年、原点であるお母さんが亡くなりました。息子さんは施設に入所されることになりました。息子さんにこの家で安心して暮らし続けてほしいという、お母さんの思いを、私たちは支え続けることができませんでした。 その後も、出会った人やその家族の期待に応えられなかったこと、一緒に働くスタッフにつらい思いをさせてしまったこともたくさんありました。支えたいと思っていても支え続けることの難しさを痛感させられました。
それでも、どうすれば誰もが当たりまえに地域で暮らすことができるのか、自分たちが何をすれば関わる人が幸せになるのか、み・らいずだからこそできることは何かを常に考えて活動を続けてきました。
その中で見えてきたのは、もっと早く、子どもの頃から本人に合った支援があれば、ということでした。誰もが子どもの頃から様々な経験と学びを得て、自分の意志でいろんなことにチャレンジできるようになれば、と考えたのです。
つづく