〜これまでのあらすじ〜
mtc.初のインターン受け入れを計画し、「脱出ゲーム」で本気の選考を行いました。
期間は3ヶ月。いよいよ本格的にインターンが始まります。
〜登場人物〜
トオルさん 弊社代表。「脱出ゲーム選考」の考案者。
すみやさん デザインリサーチのスペシャリスト。本当はともちゃん呼びがいい。
なっち 広報。インターン生のレビュアーを担当。あだ名が定着しすぎて本名を覚え てもらえない。
スプラウト 弊社スプラウト(新卒)第1期生。同じくインターン生のレビュアーを担 当。
けづ インターン第1期生。サッカーは観るよりやるのが好き。
さとみん インターン第1期生。一見ふわふわしているが鋭いものを持っている。
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※撮影時・発表時はマスクを外しているシーンがあります
受け入れ初日、けづとさとみんが扉を開けると・・・
プチサプライズ!ハロウィン風の飾りでお出迎え!
緊張はほぐれたかな?
改めて会社の紹介を行った後、最初の1ヶ月で二人に取り組んでもらう内容を発表しました。
お題は・・・
「mtc.の潜在EHを仕組み化せよ!」
EHとは?
Employee Happiness、つまり従業員の幸せを考えることです。
人生の中の多くの時間を共に過ごし、切磋琢磨していく様子はまさに”生きる”こと。私たちは、一緒に働く人たちに少しでも「mtc.でよかった」と思ってもらえる会社でありたいと思っています。
カジュアルに言うと、EH=「会社行きたい!!」「社員といるとたのしい!!」「こんな社員と働けてよかった!」という気持ちです。
詳しくはこちらをご覧ください。
mtc.は独自の考え方でEHを発展させています。
現在は福利厚生・行事・オフィス環境などの6つに分類し、メンバーはいずれかのチームに所属して活動しています。
このお題は、EHが満たされた状態ってどんな状態なのだろう?
各々が偶発的に満たしているEHを仕組み化するには?
という観点から、mtc.メンバーが感じているEHを徹底的に紐解いてもらう内容です。
元々大学ではUXや人間中心設計など「コト」のデザインを中心に学ぶ二人。
普段あまり馴染みのない概念に不安そうでしたが、前向きに受け入れてくれた様子。
「インターン生扱い」はしない。
このインターンを通して、mtc.の仕事への向き合い方や考え方、普段は絶対に公開しないノウハウを含めて知ってもらう。共に時間を過ごすことでお互いを深く知ることが目的です。
なのでこのプロジェクトはインターン生用のカリキュラムではなく、実際の社内案件として進行します。
「インターン生だから」とか「インターン向けに」という環境ではmtc.を知ってもらえないし、彼らにとってもせっかく時間を使うのだから有益なものを持ち帰ってほしいという想いがあるからです。
トオルさんに提案を通し、実装するまでを目指します。しかもたったの1ヶ月で!
時間が限られているので、早速動き始めます。
まずは自分たちなりにリサーチをしてみて「mtc.メンバーが潜在的に感じているEH」を明らかにすることに。
トオルさんや経営メンバーに現在のEHについてインタビューしました。
他にも記事の読み込みやディスカッションでEHについて理解を深めた後、トオルさん含めみんなでリサーチ結果の共有会を行いました。
「潜在EHを一言で表すなら?」と結論をはっきり書いてくれて、答えに至るまでの構造をわかりやすくまとめてくれました。
二人はEHを体験している訳ではないのに、解釈への齟齬がほぼなく驚き。
では、mtc.ならどんな結果になるのか。
同じ内容をmtc.側でリサーチした結果と比較して、相違点をディスカッションしました。
最も違った点は、「実際の案件だった時、同じ手法で深い気持ちを取ることができるか」。
二人が行ったリサーチ対象者は、EHの創案者であるトオルさんや深い繋がりのある経営メンバーです。彼らは「二人がほしい答えを知っている人たち」。
今回のリサーチなら最短ルートで確実な答えに辿り着きますが、本番の案件では本質的な気持ちや欲求を自分の中で理解して言葉にできる人はほとんどいません。
そういった状況から答えを導くインタビュー設計にすることがとても重要で難しいのです。
これにはけづとさとみんも納得。リサーチ法を知りたい!と声を上げてくれました。
施策頓挫の危機!?
リサーチ結果をさらに深掘りし、「仕組み化」を進めていきます。
どのような関係をつくることが施策のゴールなのか?
そのためにはどんな要素やプロセスがあるべきか?
二人なりに考えてプランニングし、トオルさんに発表しました。
二人の提案を一通り聞いてトオルさんから一言。
「これ、ファクトはあるの?」
ドキッとしました。
リサーチ結果に基づいていたはずなのに、気付かぬうちに「きっとこうなんじゃないか」という想像で施策がまとまっていたのです。
「人間中心の設計にはなってないよね」
いつの間にかこの施策を有効に見せるために「きっとこんな感情が生まれて、こんな行動をとるだろう」と無意識に歪めてしまっていました。
中心にいるのはモノでもサービスでもなく「人」。
頭で理解していても、実際に施策に落とし込むのは簡単なことではありません。
フィードバックをもらってから、考え込む二人。
具体的に何をどうしていけばいいのだろう…。という壁にぶつかります。
壁を突破するためにトオルさん、すみやさん、レビュアーを巻き込んでディスカッションをしたり。そこで見つけた方向性から試行錯誤して案を練り上げていきます。
そんなこんなであっという間に迎えた最終提案日。
二人はこれまでの内容をわかりやすくまとめつつ、前回の反省であるファクトを提示しながら提案をしました。
しかし。
最後までトオルさんは首を縦には振りませんでした…。
「あと一歩なんだけどまだ違う。けれどここまで本当によく取り組んでくれたと思う。」
予定では今日でEHの稼働は終わりです。
正直悔しい部分もあると思いますが、仕事としてお願いしている以上妥協する訳にはいきません。
トオルさんの言う通り、二人は限られた時間で本当によく考えてくれました。
そこはmtc.側もしっかり理解しています。
その上で、この後どうしたい?と二人に問いかけてみると…
「可能な時間まで案をまとめたい!」
と意思を示してくれたのです。
これまでも過密スケジュールで大変だったと思いますが、それでも予定を変更してギリギリまでブラッシュアップすることに。
そこまで本気で取り組んでくれる気持ちがとても嬉しかったです。
インターン生が考えた人材フォローの仕組みが実装へ
約束の期限の日。
これで本当に最後。二人の提案を聞きます。
当初はお互いの仲を深めるための単発イベントを提案していました。
が、最後に提案した内容は新入社員を対象にした人材フォローという全く新しい案が出来上がりました。
「すごくいいね!」
満場一致の大喝采。
結果的に学生とは思えないクオリティの施策になりました。
mtc.やEHについて深く理解し考え方を実践できたからこそだと思います。
この案は無事納品され、人事が巻き取って実装することに決まりました!
(ただ今準備真っ最中です!)
「お互いが気持ちいい採用フローでありたい」
mtc.にとって初めてのインターン。
実際にここまで走り抜けて、二人はどう感じていたのか。
ぶっちゃけどうだった?と聞いてみました。
「普段のインターンはあくまで選考。架空のプロジェクトを考案してどういう立ち振る舞いをするのか見られているんです。本当の案件を任せてくれることは珍しいし、学生扱いじゃないことが嬉しいから頑張ろうと思えました。」
「フィードバックの内容もその通りだなって思ったし、行き詰まったときでも一緒に考えて寄り添ってくれたのが道標になりました。おかげで自分たちが見えてないことに気がつくことができました。」
1ヶ月いた意味があった!と言ってくれてとても安心しました。。。
けづとさとみんは元々とても優秀でしたが、このインターンを通してmtc.の仕事の考え方やノウハウを学んでくれたことで、複雑で難しいお題を見事クリアし納品するまでに成長しました。
私たちmtc.も履歴書や面接だけじゃわからない部分を、共に過ごす時間を通して知ることができました。
そして、学びの場となったのはけづとさとみんだけではありません。レビュアーのスプラウトとなっちもmtc.に入社してから初めて人を導く側の立場を経験しました。
一緒に試行錯誤して人を導く難しさや大変さを知るとても貴重な機会となりました。
さとみんは就職活動との兼ね合いでこのEHでインターン終了となります。
1ヶ月お疲れ様!けづ、引き続き頑張っていこう!
次回、インターンや新卒採用に対するmtc.の想い。
けづが、まさかの!?