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世代交代から新しいマスターピースの始まり。

中島社長が自身のキャリアについて語るインタビュー企画第一回目に続き、第二回目をお届けします!


―中島さんはどのような経緯でマスターピース・グループ社の新代表に就任されたのでしょうか?


2020年頃より、創業者で代表取締役会長(現取締役・ファウンダー)の佐藤と世代交代について話をするようになりました。ベンチャー企業では、世界中で若手の社長が活躍しており、ファウンダー自身も年齢のこと、新たな価値観を取り入れる必要性などから、マスターピースは世代交代をするべきだと考えていました。

何度も今後のマスターピースの事を話し合い、現役員陣での経営を引き継ぎ、私が代表者をやらせて頂くことになりました。


―なぜ、社長に就任しようと決断したのでしょうか?


特に決定的なきっかけはありませんでしたが、社長就任を決めた一番の理由は、ありきたりですがこの会社をよくしたい、成長させたいという想いが強かったことだと思います。

その想いにポジションは関係ないと正直考えていましたし、社長になるということにこだわりは全くありませんでしたが、創業以来マスターピースが大切にしてきた「誰もやらない新たなチャレンジ」をこの先何十年も続けることが出来る会社にしていくために自分が出来ることをやろうと考えました。


―社長になってから周りの環境の変化はありましたか?


社長と呼ばれるようになりました(笑)。

それは冗談ですが、これまで子会社の社長を兼任してきたこともあり社長になってもこれまでと変わらないだろうと思っていましたが、社長の仕事は全くこれまでと違っていました。

まず、管轄範囲が違い、会社で起こることのすべてが自分の範囲になりました。今までは、自分の管轄する事業のみを見ていればよかったのですが、経営戦略、財務戦略、人事戦略、育成戦略など、会社で発生するすべてのことが自分事となりました。よく考えると当り前のことですが…。

私が20代の時にファウンダーから、「『経営』は経理と営業の両方を理解していないと出来ない、特に経理が重要だ」と聞かされたことがありました。当時はピンと来ていませんでしたが、今になってその重要性が解り、しかも自分自身が全く会社のお金の事がわかっていないことに気づきました。今は色々な方に教えて頂きながら日々学んでいます。改めてファウンダーの偉大さを痛感しています。


世代交代から新しいマスターピースの始まり。


―社長に就任してから最初に着手されたことは何ですか?


会社がどこに向かっていくべきか、経営理念(Mission Vision Value、以下MVV)を再度考えなおそうと思いました。これは自分一人で決めてはいけないと思い、役員たちと合宿を行い幹部がどう考えているかを話し合いました。30度を超える暑い夏の日に、ホテルの会議室に缶詰になって話し合いをしました。当社の幹部は平均社歴が15年以上と長いことから、役員全員に、この会社に入社してから今まで経験して大変だったこと、成長できたこと、やりがいを感じたことなどライフラインチャートを作って発表してもらうことをしました。


すると、役員全員に共通一致していたのが、「誰もやらないことにチャレンジしてきたこと」を、一番成長できた瞬間、楽しかった瞬間であると挙げていることに気づきました。これまでのマスターピースの強み・良さというものが「誰もやらないことにチャレンジすること」だということをそこで再認識することができました。

それと同時に、会社は創業30年を迎えて事業も安定してきていることから、確かに10年前や20年前と比較すると、最近入社した若手の社員たちには、この役員たちのように新しいチャレンジを与える機会が減っているのではないかと思いました。


私自身、「誰もやらない新たなチャレンジをこの先何十年も続ける会社にしたい」という考えをずっと持ち続けていたので、自分が社長になっても更にチャレンジできる組織にしていきたいという想いを強く再認識しました。

新しいMVVには、時代に合わせて変革していく部分を加えつつ、そのような創業以来のベンチャーマインドと変わらない仕事への情熱という想いを込めて作りました。



マスターピース・グループの事業変革。


―「チャレンジ」というのは、BPO事業のAI化ということに繋がっていくのですね。


マスターピースが主力事業として20年続けているBPO事業には、時代の移り変わりに伴い変化が起こっていました。それは、「AI」という存在です。BPO業界は人間が実施している労働集約型の業務が多いことから人材不足や日本の労働人口の減少という問題が発生しています。この状況を打破するために、AIを活用することで自動化や効率化を行うことが必要不可欠になっています。

生成AIの急成長は、この業界にいる人間だけではなく世界中の誰もが知る周知の事実であり、「AIで業界は大きく変わる」、「AIの活用方法によってポジティブにもネガティブにもどちらにも変わる」と思っていました。しかしながら、BPO業界ではAIの活用は部分的なもののみに留まり、まだまだ広がっておらずビジネスチャンスがある状況でした。「AIサービスしかない」。そう思い、事業改革をスタートしました。


―この事業変革によってこれまでのBPO事業はなくなってしまうのではないでしょうか?


それは全く誤まった考え方です。

AGI(汎用AI)は今後非常に楽しみな存在ですが、現在の生成AIは人がやっているものの応用でしかありません。私たちのBPO事業は、それそれの業界や企業、サービスの内容により全て対応方法が異なり最も労働集約的な仕事となっています。お客様の状況に応じた臨機応変な対応、微妙なお客様の話のニュアンスを読み取ること、どこまでAI技術が発展したとしても人間にしかできない仕事が多く残ると思っています。ですので、AIだけに頼り切るかヒトだけで気合で頑張るのかの二択ではなく、AIに任せる仕事、ヒトが担当する仕事を上手く共存させAIを効率的に活用することによりBPO事業はより拡大、発展していくと考えています。


「安全性を担保したフラットな組織」を構築


―事業をAI化に舵を切っていく上でどんなことを変革していく必要があると考えていますか?


当社のサービス運営形態は、席単価や時間単価ではなく作業内容を細分化して一つの作業毎に作業単価を設定して作業を実施した実件数での完全変動費化が特徴となっています。これは、生産性及び品質の責任を当社がコミットして顧客の課題解決を行う形態で、業務内容を熟知する必要がありかつリスクの伴うオペレーションとなるため、競合他社で特に大手のBPO企業はやりたがらないサービス運営形態になっています。

また、AI企業と共に当社の事業改革の協議を進めていくと、AI企業には多くの技術があるのですが、あくまでも受託開発をする考え方なので、その技術を具体的にどのように活用して何の課題を解決するかという視点がありませんでした。これまで実施してきた当社のサービス運営形態は、AI化に非常に親和性があり、AIを活用して顧客の課題解決を行うことは当社には多くのアドバンテージがあることに気づきました。同時に、マスターピースのBPO事業のAI化を推進するにあたり、今まで以上に顧客への深い理解が必要になってきました。顧客の課題に向き合っている現場のメンバーの意見を今まで以上に吸い上げることが必要となってきています。


そこで必要なのが、「安全性を担保したフラットな組織」でした。

私のトップダウンで進めていても意見は出てこない。顧客と最も接しているのはメンバーたちであって、代表である私ではないんです。これまで以上に、メンバーのノウハウや意見を事業活動/経営活動にも反映する必要性が強くなってきています。メンバーの意見を吸い上げるためにも、今、BPO事業のオペレーションを運営する最前線にいるメンバーたちが、「AIに自分たちの仕事を奪われる」というような不安を持つことなく、安心してサービスに対する自分の意見を言える、安全性を担保した組織である重要度が高くなってきています。


―新しい人材の採用にも積極的ですね。


事業変革していくためには、当然現在の社内の人材だけでなく、様々な才能や考えを持った多様な人材に入社してもらい、現在の当社のカルチャーと、新しく入社したメンバーが外側から持ち込んでくるカルチャーが融合し、刺激を受けあいつつ、また新しい会社のカルチャーが生まれていったらいいなと考えています。


そのために、対外的にも、新しいMVVやAI化などの新しい事業内容が伝わりやすいように、ロゴマークを変えたり、外部の専門家にも協力してもらい、伝える言葉を再構築して会社のリブランディングに取り組んだり、コーポレートサイトを一新したりと変革に取り組んでいる最中です。


―最後にこれを読んでいる方に伝えたいことをお願いします。


事業のAI化、新しいMVVの設定、様々なリブラディング活動など多方面において新しいマスターピースを創る取組をしています。そして、その変革はまさに現在進行形です。

これからのマスターピースの成長を楽しみつつ、メンバーと共に「新たなチャレンジをする会社をこの先100年間続けていきたい」と思っています。


マスターピース・グループはそのような「新たなチャレンジを一緒にしたい」と思っていただけるメンバーを募集しています。ぜひ、一緒に新たなチャレンジをしていきたいと思っていただけましたら嬉しいです。

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