こんにちは!株式会社リトプラPR担当の松倉です。
先日、リトルプラネット ららぽーと和泉とMuchu Planet TSUTAYAレイクタウンでとてもユニークなアトラクションがスタートしました。恐竜の ‟しっぽ” を大縄に見立ててジャンプする、その名も
『DINO JUMPING/ふしぎな大縄跳び』!
「-アトラクションができるまで-」第6回目は、次世代大縄跳びである「DINO JUMPING」の開発秘話をお届けします!伝統的なアソビである大縄跳びがリトプラの技術によってデジタルアトラクションとして生まれ変わるまでの過程をご覧ください!
開発者の紹介
開発担当:こーの 大分県出身。新卒社員としてトヨタ系列のシステムエンジニアとなり、先行車に追従して走るシステムの開発に従事。その後、どうしてもゲーム開発がしたくなり、会社を飛び出してフリーランスに。その間いくつかゲームを作り、資金が底を尽きてきた段階で採用活動をし、スマホゲーム開発会社のVRチームへ。その後、お客さまが楽しそうに遊んでいる姿が実際に見られる体験型コンテンツに惹かれ、株式会社リトプラに入社。
3Dデザイン担当:ばたけー 宮城県出身。独学で3Dを学びコンシューマー向けゲームソフト開発会社に就職し3Dデザイナーとして従事。その後セールスプロモーションデザイン会社にて大手スーパーや大手電機メーカーの什器や販促物を手掛ける。2013年にスマホアプリ開発会社で3D背景デザイナーとして9年間開発に携わる。2023年に株式会社リトプラに入社。
2Dデザイン担当:さとみな 東京都出身。大学卒業後、タレントグッズ制作会社、グラフィックデザイン会社、スマホゲーム開発会社を経て、株式会社リトプラに入社。アトラクションの2Dデザインやイラスト等を担当。
ユニークなアトラクションが誕生するまで
ーー みなさん、本日はよろしくお願いします!早速ですが、恐竜の “しっぽ” を大縄に見立てて飛ぶのって夢がありますよね。このユニークなアイデアはどのように生まれたのですか?
こーの
元々は、先日オープンした新パーク「Muchu Planet TSUTAYAレイクタウン」に導入する新アトラクションとして開発をスタートしました。
※「Muchu Planet」については、こちらをご覧ください ⇒ 書店と融合した新業態パーク「Muchu Planet TSUTAYAレイクタウン」をご紹介!
Muchu Planetに導入したいという話から「本」をモチーフにしたアトラクションを検討することから始まりました。まずは、ページに人が入れるくらいの穴が開いていて、めくられたページに潰されないように、うまく穴の開いている場所をくぐる というアトラクションを作ってみることにしました。
ただ、一旦試作品を作り、体験してみたところ、壁面と床面に投影されている映像だけでは「くぐる」という体験を納得感ある形で再現することが難しく、企画から考え直すことになりました。
そこで、ジャンプしたり体を使うという点をもっと活かしたい!という意見が出て、それなら飛んだり避けたりしながら『モンスターハンター』のようにみんなで協力してモンスターをやっつける、というアトラクションはどうかと考えました。
敵モンスターとして一旦恐竜を用意し、「恐竜が噛みついたり、しっぽで攻撃してくるので避けよう!しっぽ攻撃は避けるとこちらの攻撃チャンス!しっぽを踏んで攻撃しよう!」みたいな試作品を作りました。この試作品はある程度面白かったのですが、
- こどもが怖がるんじゃないか
- 避けたり攻撃したりとやることが多く少し難しいんじゃないか
- 壁面と床面に投影された映像だけでは「攻撃されている」感覚が若干薄い
- 恐竜のいろいろな攻撃パターンやモーションが必要なので開発期間内に完成できるか怪しい
など、さまざまな意見が挙がり、このままでは難しそうでした。
▲モンスター討伐アトラクションの案。これはめちゃくちゃこわいですね。笑
ただ、この試作品をいろいろな方に遊んでもらったなかで「しっぽをジャンプして避ける」という体験は割とみんな面白いと言ってくれました。
「さながら大縄跳びだよね」という意見もいただき、チームの中で「これだ!」となりました。
そこからは、「しっぽをジャンプして避ける」部分に特化して作りこんでいった形です。
恐竜も倒す相手から一緒に遊ぶ相手に変わったので、優しい感じのデザインになりました。
ーー 恐竜ってかっこいい!強そう!というイメージがありますが、今回登場したティラノサウルスがモチーフの「ディーノ」「ジャンクス」はかわいくて優しい印象ですよね。
さとみな
そうなんです。アトラクションもとっても楽しいですが、ディーノ、ジャンクスのデザインにもぜひ注目していただきたいです!
キャラや遊びをより良く、楽しく見せるためにプレイ画面を作っています。
本が開いて、手描きのモノクロのイラストから3Dのキャラになるところに、本の世界に入り込んだようなワクワクがより感じられるのではないでしょうか。
また、ディーノたちを大きく感じられるように画面デザインを工夫しました。
ディーノ、ジャンクスは大きい恐竜で、またしっぽをグルグル回すため、まず画面を大きくとることを考えました。画面上に常に表示される情報は厳選して、情報は上にまとめ、なるべくシンプルになるようにしました。
飛んだ回数や連続ボーナス点は機械的に見えないよう、吹き出しにしたりハートにして、キャラと馴染むようにしています。
ディーノはみんなと仲良く遊びたい、ちょっとイタズラっこの恐竜です。親しみを感じるようにちょっとタレ目気味にしました。でもかわいくなりすぎないように、まぶたのラインは山なりになるように、と意識しました。口角も上がっています。
ジャンクスはディーノ憧れのかっこいい恐竜。ディーノの目とは対照的にツリ目でかっこよさを出しました。見えないけどキリッとしたまゆ毛を思い浮かべながら描いています。色も黒と黄色、たてがみはリーゼント風です。ジャンクスかっこいいので、アイテム交換(※)でぜひジャンクスに会ってほしいです!
(※) シャリングステーション、もしくはオンラインで30リプラと交換することでジャンクスに会うことができます。アトラクションに登場するキャラクターが、ディーノからジャンクスになり、‟ゲキムズモード” にチャレンジできますよ!
※「アイテム交換」については、こちらで詳しく説明しています! ⇒ アトラクションの楽しさ広がる「アイテム交換」!
▲「ディーノ」のラフ画像。全体的に柔らかく、優しい印象がありますね
不思議と、ディーノのような優しいキャラを描く時は自分もうっすら笑っていて、ジャンクスの時は目力が入っています。誰かに見られていたら恥ずかしいですね。
また、このアトラクションはシッポが重要なので、尻尾の視認性が上がるように模様と色を工夫しました。ラフにパンの種類が書いてありますが、パンが好きなのでパンからもインスピレーションを得ながら描きました。ちなみに、ジャンクスはジャンプ+レックスでジャンクスです。(赤髪で有名な海賊は関係ありませんが、どちらもあこがれの存在ですね。笑)
ディーノはいたずらっ子な一面もあるので、時にフェイントを入れたり変な動きをしますが、「ちょっとー!ディーノ!」とツッコミながら一緒に遊んでもらえればと思います。
ジャンクスは動きが上級者向けですが、果敢に挑んで頂きたいです!
(今までのシャリングアイテムは、こちらが有利になるものがほとんどだったのですが、高難易度モードに挑戦できるものがあっても良いのでは…。と、新しい試みとして入れてみました)
かっこいい!強い!オラわくわくすっぞ!!と思ってもらえたら嬉しいです。
ーー 3Dデザインのこだわりはいかがですか?
ばたけー
私も「ティラノサウルスを作る」と言われて、最初の印象は怖いティラノサウルスを作るのかなと思っていたのですが、お友達になれるやさしいティラノということで、仲良くなれそうと思えるキャラクターにしようと制作しました!
▲ディーノ
▲ジャンクス
それと、キャラクターとは別軸になりますが、実は『DINO JUMPING』の世界は「SKETCH RACING」の世界とつながっているんですよ!見たことがある火山や木があるので、ジャンプしながら背景にも注目していただきたいです。
開発中のエピソード
ーー これまで魅力的なキャラクターやデザインを紹介していただきましたが、アトラクションを作っている時はどのようなことを目指して開発しましたか?
こーの
リトルプラネットには、大胆に身体を動かすアトラクションがまだ少なかったため、思いっきりアクティブなアトラクションを作りたいと思っていました。
また、リトルプラネットに来場されるお客さまは、こどもたちに身体をいっぱい動かして “疲れてもらいたい” と思っている方も多いと伺ったので。笑
それならば、いっそのこと「めっちゃ夢中にさせて疲れさせちゃおう!」と思っていました。その結果、開発中のテストで自分自身がめっちゃ疲れる羽目になりました…。
さとみな
しっぽが突然反対回りになったりフェイントしたり速さが変わったり、現実に出来ない縄跳びの動きはデジタルだからこそだと思います。開発中も、デジタルだからこそ変な動きを入れて楽しんでもらいましょう!と話していました。
遊び方のチュートリアルを入れなくてもわかる、というシンプルさ。どうやったら遊び方が自然に伝わるか、また説明しなきゃいけないくらい遊びが難しくなっていないか、チームで何度も見直しながら作っていましたね。
ーー 開発にあたり、最も難しかったポイントはどこですか?
こーの
実際に自分で身体を動かすアトラクションで、壁面と床面にも映像を投影しているため、開発用の画面と実際に自分で体験するのとでは大きく感覚に違いがあり、修正しては実際に投影して飛んでみての繰り返しが体力的に大変でした。笑
また、細かい部分ですが、しっぽに「ひっかかった」判定の調整はちょっとだけ苦労しました。自分でテストしている時はあまり気づかなかったのですが、実際にリトルプラネット ららぽーと和泉に設置して、こどもが遊んでいる姿を見た際に、思っているよりもジャンプタイミングが遅い(しっぽに触れた段階からジャンプを始める)子が多いということに気づきました。
しっぽに当たっているので、アトラクション的には「ひっかかった」判定をしているのですが、こどもたちは「ちゃんと飛べたはずなのになんで!」という風なリアクションをしていたのです。傍から見ていると、おとなの方々はおおよそタイミング良く飛んでいました。こどもとおとなで感覚の違いなどあるのかな、などと思いつつ、ただ納得感を持って楽しく遊べることが最優先だと思ったため、急遽仕様を「多少ひっかかっても、およそ飛ぼうとしていたらOK」という設定に修正しました。
その結果、それまで「ひっかかった」判定をされていたこどもたちも、納得感を持って楽しく遊べるようにできたかと思います。
ーー 先ほどこーのさんもお話されていましたが、ジャンプがメインアクションのかなりアクティブなアトラクションですよね。開発中もみんなでジャンプしてテストしたりしたのでしょうか?
さとみな
みんなで実際にアトラクションで遊んでみるのですが、ジャンプに疲れてみんなヘロヘロになってました。笑
毎回真剣に遊んでいますよ!
ばたけー
テストで何度も跳んでいるのに毎回しっぽのフェイントに引っかかります(まあまあ恥ずかしいです。笑)
初期の段階では跳ぶ要素以外も入っていましたが、大縄跳びの要素だけにしたことでシンプルに楽しめるアトラクションが出来て良かったなと思います。このアトラクションは1人でも楽しいですが、やっぱりたくさんの人と一緒に跳んでもらいたいので、おとなもこどもと一緒になって大縄跳びを体験してほしいです。あと、さとみなさんも言っていましたが、かわいらしい恐竜が他にもいるので機会があったら登場させたいですね!
今回は『DINO JUMPING』の開発秘話をお届けしました!
アトラクションの調整はもちろん、UI設計やキャラクターの名称・性格に至るまで...。メンバーそれぞれが積極的に意見を出し合い、このアトラクションは誕生しました。
開発や企画担当が決めた仕様に則ってアトラクションを開発するのではなく、職種という枠を超えて、自身の可能性を高めるプロジェクトにジョインできるのも、リトプラの魅力の1つだと思います。
カジュアル面談も積極的に行っておりますので、少しでもご興味をお持ちの方は、ぜひお気軽にエントリーください!