リンナスカナザワ(以下、リンナス)の温かい雰囲気がとても似合う素敵な笑顔のひいらさん。
ひいらさんはヨガ講師としての顔も持っていて、週1回金沢のヨガ教室で生徒さんにヨガを教えているとのこと。
おととしの秋にアルバイトとして入社後、能登地震などの経験を経て、
今、どんな思いを持って働いているのか、リンナスで働く魅力をおしえてもらいました。
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―まずは簡単に自己紹介をお願いします。
初めまして、ひいらです。
約1年半前からリンナスのスタッフとして働き始めました。
今は週に一度、金沢でヨガ講師もしています。
リンナスにジョインした理由
―リンナスに入社する前はどういった仕事をしていたのですか?
学生時代にカナダに語学留学していた経験から英語を話せる仕事をしたいと思っていたので、日本に帰国後は、石川県内の繊維メーカーで海外営業担当として働き始めました。
でもちょうどコロナの時期と重なってしまったこともあり、海外に行く機会がなくなってしまったんです。
もっと英語力を生かして働きたいなという思いがあったのと、ずっと趣味だったヨガの方もさらに極めるために200時間の講習を受けたかったのですが、前職はフルタイムで働いていて時間の余裕もなかったので、「キャリアチェンジしよう」と自ら動き始めました。
―英語力を生かして働きたいと思っていたのですね。なぜリンナスに入社しようと思ったのですか?
ホテルとか宿泊施設なら外国人観光客も多いし、英語も話せると思って探していた中で「このホテルちょっと変わっててなんか面白そうだな」と思ったのがリンナスでした。
リンナスはホテルだけど宿泊だけではなくて、カフェやフィットネスルームもある「複合施設」になっていて、地元の人とも関われるイベントも開催していました。
私の中では、ホテルではスタッフは制服を着て、マニュアルに沿った対応をするイメージが強かったのですが、リンナスは目の前のゲスト一人ひとりとコミュニケーションをとって何がそのゲストにとってのプラス(価値)になるかを考えて接客しているところにも魅力を感じました。
リンナスでの働き方
―実際に働き始めてギャップはありましたか?
入ったときはまだコロナの影響で外国人旅行者が少なかったのですが、それ以上に長期滞在をする日本人が多かったことが一番驚きました。
皆さんアドレス(住所)を持たずにPC1台で仕事しているようなノマドワーカーの方たちで、ホテルに泊まってるというか暮らしてるような感じです。
それまで自分の人生の中で旅をしながら暮らす人に出会ったことがなかったので、「こんな働き方があるんだ」と衝撃を受けました。自分の中で視野が本当に広がりましたね。
―リンナスで働き始めてからもヨガは続けられたのですか?
はい、ヨガの講習と並行して働きたかったので、最初はリンナスにアルバイトとして入社しました。
アルバイトといっても基本的に仕事は社員と一緒です。宿泊予約とか運営に関わることも任せてもらえて、最初は「あ、フロント業務だけじゃないんだ」って思いました。
でも私は結構なんでもさせてもらいたいタイプなので、最初からいろんな仕事を経験させてもらえて「こんなこともやっていんだ」ってやりがいを感じられましたね。
そして、アルバイトとして働いている期間中に200時間のヨガの講習も修了しました。その目標を応援してくれた会社の皆さんには感謝でいっぱいです。
―色々な仕事を任せてもらえる分、大変なことも多かったのでは?
そうですね。特に予約が多い日のチェックイン業務は慣れるまで本当に大変でした。
ゲスト一人ひとりに館内情報とか基本的なことを伝えた上で、旅の目的やリクエストを聞いているので、情報量が多くて(笑)
リンナスのチェックインではゲスト一人ひとりに館内案内をした上で、皆さんのそれぞれの旅のお手伝いができるよう旅の目的やリクエストを聞くよう意識しています。
このゲストはどこの国から何人で来て、旅の中で何を望んでいるのか、食べ物なのか観光なのか人それぞれ異なるので、最初にコミュニケーションをとって情報を得る中でこちらから提案ができたりすると、ゲストにより豊かな旅を体験してもらえると私たちは思っています。
ゲストの情報をキャッチして、ニーズにマッチした提案をすることに最初は慣れず苦労しましたが、今は楽しんで提案しています。
―そこまでゲストの情報を頭に入れてるなんて凄すぎます…これまでで特に印象に残っているゲストはいますか?
本当にたくさんいらっしゃるんですけど、イギリスから来た作曲家のゲストはとても印象に残っています。
チェックインの時の会話で、作曲をしていることは聞いていたのですが、滞在中レコーダーを手に街中の音や海で自然の音を録ったりしていました。
滞在期間中にたまたま百万石まつりがあったので、「もしかしたら日本の楽器の音とか興味あるかもしれないと」と思い、私が毎年行っている金沢城公園で開かれる能楽の演奏にそのゲストと別のスタッフと行ってきました。
能楽を見ることが初めてで興味津々で能楽の演奏に聞き入っていて「すごく良い音録れたよ」と喜んでくれたので「オススメしてよかったな」と思いましたね。
百万石まつりという地元の歴史あるお祭りを外国人に体験してもらえたのも、金沢市民としてやりがいを感じました。
能登半島地震をきっかけに・・・
―リンナスに入ってから1年半でいろんな出会いがあったのですね。そして今年の1月からは能登地震で被災した二次避難者の方の受け入れにも関わっているのですか?
はい、リンナスでは地震直後から主に子供がいる世帯や高齢者の世帯の受け入れを始めました。
今は行政がマッチングしてくれているのですが、それまでは直接避難して来られた方を受け入れしていて、一番多いときは80人くらいいらっしゃったと思います。
特に子供がいると大勢の避難所では周りに気を遣わないといけないし、子供たちにとっても遊んで発散できる場所がある方が精神的にも落ち着くと思うので、NPO法人と連携しリンナスのフィットネルームを子供の遊び場にして避難者の方に使ってもらいました。
―誰も経験したことのない非常時なので大変なことも多かったと思います。
そうですね。避難してきた子供たちの中には最初緊張とか不安で固まってしまってご飯を食べられない子もいました。
本当に壮絶な経験をした方に最初はどう接するのがいいか悩んだのですが、私はあえて必ず挨拶をしたり話かけやすいように自分の名前を伝えたり、自分からオープンに関わっていくよう心掛けました。
すると子供たちも少しずつ安心してくれたのかここでの暮らしに慣れてきて、話せる人が増えてきてからはご飯もちゃんと食べてくれるようになっていきました。
今ではみんな元気にフィットネスルームで走り回っています(笑)
―避難者の方が安心して過ごせる居場所になっているのですね。食材や物資などはどうしていたのですか?
そこは本当にリンナスだからこそなのですが、普段から関わりのあるローカルのお店の方が野菜やお弁当を持ってきてくれたり、以前から交流のあったノマドのシェフの方がお手伝いにきてくれたり、他にもボランティアをしに来てくれたりいろんな人の支えがあって運営できました。
人とのつながりがあったからこそ助け合えたし、そこで新しいつながりも生まれました。
月に一度「フェレスピースニン」というみんなで一緒に食事をするイベントをしているのですが、2月に開催したお鍋会には避難者の方も参加してくれたんです。
その中で、能登から来られた避難者の方の1人が輪島塗の職人さんということが分かって、一緒にいた外国人ゲストが興味心身だったので私が間に入って通訳をしました(笑)
大変な時だけど、リンナスだからこそ面白い出会いが生まれたし、そこもリンナスの魅力だなってその時感じましたね。
自分らしく働ける場所がリンナスでした
―そうした経験を経て、今年の春から正社員になられたのですね。正社員になろうと決めたのはどうしてだったのですか?
働く中で徐々に自分らしいホスピタリティとか自分らしいフロントスタッフの接客っていうのを体現できるようになってきて自信がついてきたからです。
リンナスのVALUEの1つに「Be Unique その地域らしさ、LINNASらしさを大切に」というものがあるのですが、働いているスタッフも自分の個性とか長所を生かしながらできるホスピタリティは何か日々考えながら接客しています。
私の場合は、英語も話すので外国人のゲストが来たら積極的にコミュニケーションをとって丁寧にかかわるように意識しています。
例えば、外国人ゲストが外出するときにあえて「いってらっしゃい」と日本語で声をかけるようにしています。ゲストによっては「それはどういう意味?」と聞かれることもあり英語で説明します。それが会話のきっかけにもなるし、日本の文化を知るきっかけにもなりますよね。
―リンナスで働く魅力は自分の個性や強み、自分らしさをいかして働けることなのだなと感じました。
本当にその通りです。自分らしく働ける、むしろ自分らしさを価値として提供できるところがリンナスで働く魅力だなって感じています。
仕事の中で失敗したり迷ったりすることもあるのですが、それを一緒に働く人たちがサポートしてくれる環境があるからこそ自分らしさを出せるのではないかと思います。
私もアキさんとかチチさんのサポートがあったから、こうして自分らしくのびのびと働くことができるようになったなって思いますね。
ヨガ講師としてリンナスでヨガを広める機会を提案してくれたのもアキさんでした。
月に何度かリンナスのフィットネススペースでヨガのレッスンをしていて、私自身もヨガ講師として参加させてもらっています。
自分の趣味や頑張っていることを活かしながら働ける環境があるからリンナスで働いています!
最後に、これからどんな人と一緒に働きたいですか?
ホテルは毎日ゲストが入れ替わる変化の多い環境なので、常に変化に応じて自分も成長していける向上心や好奇心のある人と一緒に働きたいです。
リンナスの CULTURE の1つに「One Day, One Creation」というものがあって、日々のルーティン業務の中でも、その日何か1つ新しい価値を生み出せるようにしようという目標があります。
例えば、ゲストの目に入りやすいように掲示物の張り方を見直すとかそういう小さなこともそうなんですけど、常に自分の中で意識して「今日これ達成できました!」とか他の人にも共有することを大事にしています。
ゲストがより楽しめるにはどうしたらいいかな、もっと良くするためには何が必要かなって考えることを楽しめるような人は、きっとリンナスで自分らしく働くことができると思うので、ぜひ一緒に働きたいです!