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フリーランスとしてはたらくー開業準備ー


▼目次

メインとなる仕事を探す
退職手続きをする
開業前準備

|メインとなる仕事を探す

独立に当たって、明確にしておかなくてはならないことがあります。”なぜ今フリーランスを目指すのか”という点です。現在の自分のスキル、キャリアなどを把握し、どのような形で仕事を獲得していけるのかが重要だからです。例えば、業務そのものは受注・納品できたとしても、収益性が低い仕事を続けていれば赤字となってしまいます。会社に所属するよりも利益が上がると判断できたタイミングで独立するべきです。

フリーランスになる上でのメリットとデメリットをしっかり把握し、自分がどのように利益を得ていくのかを明確にしましょう。

闇雲に独立しても、仕事不足や資金不足に陥っては意味がありません。会社員として働いているうちに副業などをして収入の柱を作っておくのもいいでしょう。独立後すぐに動けるように、あらかじめ一定期間分の仕事を請け負っておくとさらに良いでしょう。

現在ご自身がもつスキルでどのような仕事をこなしていけるのか、想定だけでなく、具体的な足がかりを得ておくと良いと考えられます。例えば、フリーランスエージェントへの登録クラウドソーシングへの登録などをして退職前に安定した仕事の確保をしましょう。

|退職手続きをする

  • 就業規則を確認する

退職手続きを始めるに当たって、まずは現在の会社の就業規則を確認しましょう。就業規則には『退職を希望する日の二ヶ月前までに退職願を提出すること』のように、会社独自に決められた退職に関する項目があります。退職届をいつまでに、どこに提出するべきなのか確認し、トラブルが起きないように注意しましょう。

  • 口頭で退職する旨を伝える

退職希望日を決めたら、直属の上司に口頭で退職の意思を伝えましょう。退職の交渉をスムーズにするためには、会社の繁忙期を避けることが無難です。他の社員の目につきにくい場所(会議室など)で、上司に直接相談しましょう。直属の上司とは、自分の業務やスケジュールを管理している最も身近な上司を示します。課長や部長などがこれに当たる場合が多いですが、同じ部署の先輩や、社長が直接の上司である場合もあるでしょう。退職についての手続は人事部が担当していることもありますので、それらも含めて上司に口頭で確認します。

  • 必要に応じて退職願、退職届を提出する

退職届とは、会社との労働契約を解除する際に提出する書類になります。退職を決定する正式な書類ですので、会社を辞めるに当たって必ず提出する必要があります。退職届を提出する前に退職願という、退職したい旨を願い出る書類を用意する場合もあります。退職願は必須ではありませんので、直属の上司に口頭で伝えるのが一般的です。何らかの事情で、強く退職の意思表示をしておきたい場合は書面で渡すと良いでしょう。

退職届と似た書類に辞表がありますが、これは役員や公務員などが使用する書類です。労働契約を結んでない立場の人が辞意を表明するためのものですので、一般的な会社員は使用しません。退職届と間違えて提出しないように注意してください。

退職届は一度提出すると、原則として撤回ができません。上司に提出した直後であれば撤回できる可能性もありますが、基本的には受理された時点で決定となり、効力を持ちます。退職届が提出された場合、会社はすぐに後任の人材確保や退職に関わる書類の事務手続きなどを始めますので、撤回は簡単なことではありません。また、一度退職を願い出た以上、会社からの心証が悪くなり、以後在籍を続けても不利益を被る場合があります。

迷っていたら・・・退職願や退職届は、退職をすることが前提のものですので、退職を迷っている場合は事前に口頭で相談してみるのが良いでしょう。こちらも直属の上司に「仕事を続けるかどうか迷っている」と、理由を添えて相談してみましょう。

  • 退職届の書き方

会社で退職届のフォーマットが決められている場合はそれに従います。手書きが好まれこともありますが、PCで作成しても問題はないでしょう。

手書きなら・・・

  • B5かA4の無地便箋。罫線が入ってる場合はシンプルなもの
  • 筆記用具は黒インクのもの(ボールペンか万年筆)
  • 郵便番号欄の無い、白い封筒

退職届の作成手順

  •  便箋の一行目に大きく退職届と標題を書く
  •  下詰めで私儀(私事ですという意味)と書く
  •  退職理由を書く(基本的には「一身上の都合により」と記載するだけで問題ありません。会社都合の退職など、特別な理由の場合は具体的な内容に触れましょう。)
  •  『退職日』を記入(退職日は退職を希望する日、もしくは会社から承認された退職日になります。)
  •  文末は『退職いたします』と書く
  •  『提出日』『所属部署』『自分の氏名(捺印)』と、『宛名』を記入
  •  『宛名』は会社の責任者を役職付きで記入 例)株式会社○○○ 代表取締役社長○○○殿 
  •  封筒表に『退職届』と書き、三つ折りにした便箋を入れる
  •  裏に自身の所属部署と名前を記入
  •  封をしたら、『〆』と記して退職届の作成完了


  • 退職決定後

退職が決定したら、会社の備品の返却や、有給の消化なども就業規定で確認しておきましょう。このとき、退職後に必要となる書類や手続きも把握しておくとスムーズです。業務の引き継ぎ準備をして、職場に迷惑がかからないように努めましょう。

退職に当たって、営業ルールなどの規則を確認することも大切です。退職者によって顧客が引き抜かれてしまったり、秘匿性の高い情報が漏洩したりすると、会社に損害が発生してしまいますので、就業規則でルールが設けられていることが多いです。会社で得た情報を扱う際には、定められたマナーを守りましょう。

  • 取引先、社内で関わった方へのお礼、ご挨拶

退職の挨拶をする場合も、上司に「挨拶を始めて良いでしょうか」と、確認を取るのが無難です。タイミングによっては業務に支障が出る場合がありますので、許可を取ってから行動しましょう。

社内でお世話になった方へは、主にメールで挨拶することになるでしょう。具体的なエピソードを添えながら、お礼と感謝の気持ちを伝えます。なにかあった時、今後のためにも連絡先は、私用の個人メールアドレスと携帯番号を記載しましょう。上司への挨拶は直接行うのが好ましいですが、メールになってしまった場合はお詫びの一文を添えておきます。

業務上今後も繋がりを持っておきたい同僚には、直接声をかけてランチなどで挨拶するのも手です。

取引先など社外の関係者へも直接挨拶するべきではありますが、タイミングによってはメールや電話になってしまうこともあるでしょう。その場合はお詫び文を添え、退職日と後任の担当者をしっかりと記載します。

|開業前準備

  • 開業前に資金周りの準備

まずは現在の貯蓄と独立後の支出の概算を照らし合わせて、無収入でどのくらいの期間を耐えられるのかを確認すると良いでしょう。家賃や光熱費、備品などの経費を含めてしっかりと把握することで、黒字化を目指すために必要な収益が見えてきます。安定した収入が得られるようになるまでの間に予期せぬトラブルに見舞われても対処できるよう、資産には十分な余裕を持っておくべきです。収入が一年以上途絶えても大丈夫な状態をつくると安心感があります。

  • 審査の必要な金融サービスの契約

フリーランスは一般的に収入が不安定という見方をされます。企業に所属する正社員に比べて社会的信用度が下がりますので、住宅ローンを利用しての住宅購入(不動産投資なども)賃貸契約ローンを利用した車購入、銀行口座開設、クレジットカードを作ることが難しくなるでしょう。会社を退職する前に必要な金融サービスの契約を済ませておくと安心です。

  • クラウド会計ソフトの導入

また、あらかじめ会計用のソフトを用意して、自動化出来る事務処理は自動化しておきます。会計処理にツールを利用すると、紐付けたクレジットカードや銀行から取引のデータを読み取ってくれたり、領収書をスマートフォンで撮影すると自動で処理してくれたりと大変便利です。お金の流れは開業後のみではなく、開業費という形で準備段階から発生してきます。開業費としてかかった費用の領収書はしっかりと保管し費用として計上しましょう。

  • リスクについて

情報漏洩、著作権問題、トラブルへの対策として保険への加入もおすすめです。いざ独立してから後悔しないためにも、準備はしっかりと行っておくことが大切です。

  • 契約周りの準備(業務委託契約書・見積書・納品書・請求書・領収書)

フリーランスは業務ごとに契約を結ぶため、書類の管理も重要な仕事になってきます。業務委託契約書は元より、請求書や領収書などの雛形をあらかじめ用意しておくと、実際の契約時にスムーズな仕事ができるでしょう。一度作成しておけば長く使えるものですので、少々手間でも必要項目をしっかりと調べて作成するようにします。

前述のクラウド会計ソフトにも紐付けしやすいよう、ネット上で配布されている無料雛形などを比較しながら、自分にとって使いやすい形の書類を用意すると良いでしょう。

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