前回の記事では『Human-centric AI Lab』の設立の経緯を紹介しました。
第二弾の今回は、室長である木村さん自身にフォーカスを当てていきます!
木村さんがどのような経緯でリンキンフェローズに入社し、新事業の立ち上げに関わることになったのか、またその人柄や休日の過ごし方などについても伺っていきたいと思います。
インタビュアー(以下Q):改めまして、木村さんよろしくお願いします。
木村:こちらこそ。よろしくお願いします。
Q:早速ですが、前職は何をされていたのでしょうか?
木村:前職は研究者になります。
大学では物理学を専攻し、大学院では生物学と電子工学の技術を融合し、脳の仕組みを実験と理論の両面から研究していました。博士号取得後も、国内外の研究所で研究を続けていました。
Q : なるほど。脳科学者!私にとっては未知との遭遇です。ところで、研究者の方は普段どのようなお仕事をされているのでしょうか?
木村:そうですね。職位によって異なりますが、私は研究員という立場だったので、主な業務は研究、次に教育という感じでした。具体的には、生活の30%が実験関係、30%がデータ解析や論文に関連するデスクワーク、そして20%くらいが教育活動(大学院生の指導など)になります。残りの時間がプライベートですね。
Q : なるほど「仕事の時間」ではなく「生活の時間」で考えているんですね。
木村:そうですね。全部投資しないと何もできないですからね。
Q : 研究されていたのは国内外ということですが、海外でも働かれていたのでしょうか?
木村:はい、日本とドイツの研究所で働いておりました。
Q : アメリカではなかったんですね。
木村:そうですね。アメリカは研究環境としては良いのですが、それ以外は・・ね。
Q:転職に至った経緯を教えて下さい。
木村:研究は意外と地味な作業が多くて、同じことをひたすら繰り返す必要があります。好きであってもなかなか大変です。また、成果主義なのでひたすら論文を書かないといけません。有名な雑誌に論文を通すためには、科学の本質とはあまり関係のない(それが必要なんだ!と言われ続けました)努力が必要になることが多く、そこに違和感を覚えていました。一方で、論文には「質より量」という側面もあるのですが、誰にも読まれない論文を書くことに意味があるのだろうか?など考えることもありました。
Q : そうなんですね。最近は、研究者の雇い止めなどの問題も起こっていますよね。
木村:そうですね。多くの研究者は正規雇用ではないため短期的な成果を出すことが求められます。そんな私でも、いくつかの大学からオファーを頂いていたのですが、コロナの時期と重なったりボタンのかけ違いがあったりで、それなら研究職にしがみつかずに、これまでやってこなかった新しい領域にチャレンジしようと考え、転職を決意しました。
Q : なるほど。それは一大決心ですね!
木村:そうなります。
Q : 転職活動をはじめてみて如何でしたか?
木村:大変でしたね。研究者のときは、履歴書を2-3通送れば採用されていたのですが、今回はそう簡単にはいきませんでした。
Q:入社に至った経緯を教えて下さい。
木村:これまでの経験を踏まえ、どのような業界なら役に立てるかを考えた結果、IT業界に応募しました。しかしながら、書類選考の段階で不合格となってしまうことも多くありました。そんな中、リンキンフェローズからは話を聞いてみたいと言ってもらい、その際に面接して頂いた社長に私の可能性を見出して頂き、めでたく採用となりました。
Q : なるほど。社長の第六感が働いたんですね!
木村:他の会社からもいい返事を頂いていたのですが、業務内容が限定され過ぎていたため、幅広い事業を行うことができ、自分の成長につながるチャレンジができるリンキンフェローズへの入社を決意しました。
Q:入社後、新規AI事業の部署である『Human-centric AI Lab』の担当になった背景を教えて下さい。
木村:弊社の主要な業務内容がITインフラであることもあり、始めはLinux、データベース、ネットワークの勉強をしておりました。
Q : 弊社の新入社員には数か月に渡る研修期間が用意されており、勉強(スキルアップ)に集中することができる制度がありますからね。
木村:そうですね。業務を行わずに勉強だけに集中できる制度はとても貴重だと感じています。このとき学んだ基礎技術は様々な環境において必要になるため今でも役に立っていると感じております。
とはいえ、中途採用の私が20歳の皆さまと同じことをやっても仕方がないので
「自分の得意なこと」x「会社の強み」
の方向で何か出来ることはないかと社長と相談しながら進めておりました。
Q : ふむふむ。。
木村:前職の際にもメタ分析や機械学習のアルゴリズムを利用していたこともあり、データサイエンティストやAIエンジニアの方向にスキルを磨いていくのがいいのではないかという方向に落ち着きました。
Q : なるほど。木村さんの略歴を知ることができましたので、次は人物像に関する質問をさせてください。
木村:わかりました。お手柔らかにお願いします。
Q:話題を変えて、休日の過ごし方や趣味などのお話を聞かせてください。
木村:休日はだいたい勉強してます。
Q:それ、休日じゃないですね・・
木村:でも、この業界の人は、週末に趣味のプログラムを書いたりすることが多いですよね。それと比べたら、テーマを決めて関連書籍を読んだり、動画を見て知識を増やしたりして過ごすのは休日かなって思ってます。
Q:なるほど。気分転換はどうされているのですか?
木村:疲れているときは、ドキュメンタリーを見たり、漫画を読んだりしてます。
Q:ありがとうございます。それでは、次は趣味のお話をお願いします。
木村:趣味は、読書、旅行、スポーツですかね。
Q:ひとつずつお願いします!
木村:読書というとベタな趣味ではありますが、歴史、地理、生物系を読むことが多いです。若いころは、小説とか数学や物理の本が多かったように思います。歴史や地理は、日本の~というよりは世界の~が多いかなと思います。この辺は海外旅行をするようになった影響もあるかもしれません。
Q:ちなみにどれくらい読まれるんですか?
木村:理想は毎日1冊で、現実は年間150冊くらいですかね。
Q:すごいですね。ちなみに蔵書は、どれくらいあるんですか?
木村:1万冊は余裕であります。
Q:!! (次にいきますか・・)
次は、旅行の話題をお願いします!
木村:日本でもたまに観光に行くことはありましたが、ドイツは有給が30日あり比較的自由に休みをとれるのでよく出かけておりました。旅行先は欧州全域で、美術館や博物館、動物園や水族館に行ったり、街並みを散策したり、山登りしたりすることが多かったです。
Q:羨ましいですね・・お薦めはどこの国ですか?
木村:ドイツです!と言いたい所ですが、ドイツは住む場所としては最高ですが、観光地はそれほどないので、イタリアとかスペインが分かりやすくていいと思います。個人的にはスイス・クロアチア・トルコが好きです。
Q:なるほど・・国内はどうですか?
木村:そうですね、私は大阪生まれ埼玉育ちなんですね。だから西のほうに馴染みがあることもあって、京都と瀬戸内海が好きですかね。福岡とか島根・鳥取も好きです。司馬遼太郎や松本清張の記念館に行きたいからと、北九州に旅行にいったりもしました。
Q:島根や鳥取には何があるんですか?
木村:島根といえば出雲大社が有名ですよね。また足立美術館も素晴らしいと思います!
鳥取は鳥取砂丘のイメージかもしれませんが・・私にとっては尊敬する水木しげる先生(ゲゲゲの鬼太郎の作者・朝ドラ「ゲゲゲの女房」など)の故郷なので、境港の水木しげるロードに感激しました(「名探偵コナン」の青山剛昌先生の記念館はまだなのでそのうち行きたいです!)。
職場にその時に購入した鬼太郎のTシャツを着ていくことがあるのですが、それを見た社長に鬼太郎Tシャツを大量にプレゼントしてもらったりもしました!
Q:知ってます!ちなみに、これまで何カ国くらい旅行されたんですか?
木村:そうですね~30カ国弱ですかね。
Q:ということは欧州だけでなく他の国も?
木村:そうですね。日本で働いていたときは、旅行でアジア各国へ、学会に参加するためアメリカへと出かけておりました。
Q:これ以上きくと、自分の生活を振り返れなくなりそうなので、次にいきましょう!
木村:最後はスポーツですね。基本は見るだけなんですが、自分でもするのはサッカーになります。
Q:サッカーなら私も詳しいですよ!
木村:社会人になってからも職場や地域の人に混じってサッカーを楽しんでいました。
Q:ちなみにポジションは?
木村:ボランチかサイドバック(SB)をやっておりました。
Q:なるほど、「アオアシ」の葦人(アシト)ですね。
※「アオアシ」はサッカー漫画です。
木村:現代サッカーはSBが注目されることが多いので、「アオアシ」も楽しく読んでます。日本に住んでいたときは、浦和レッズやガンバ大阪の年間チケットを購入してスタジアムに通ったりもしていました。
Q:なるほど。ちなみに好きな選手は?
木村:日本人なら小野伸二、海外ならイニエスタ、モドリッチ、デブライネなどの技巧派の選手が好きです。大阪にいたときは、当時高校生だった宇佐美選手を見たくて練習場まで行ったこともあります。昔の人であれば、ジダンやピルロなど・・・・・
※止まらなくなったので割愛します(笑)
Q:ありがとうございました!
今回はこれで終了になります。皆さま、いかがでしたでしょうか?
今回は木村さんの転職に至るまでの経緯から、私生活について聞かせて頂きました。社内で見かける木村さんからは想像できない話題が多く、個人的に楽しい時間を過ごすことができました。
次回はいよいよ、『Human-centric AI Lab』で開始される教育事業について伺っていきます。
お楽しみに!