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【代表インタビュー】エンタメ愛溢れるチームで人に必要とされるサービスをつくる


 ライブアイドルチケットサービス「TicketDive」を運営する株式会社レターファン代表取締役の井口彰太さん。幼い頃から、アイドル、ミュージカル、深夜ラジオなど幅広いジャンルのエンタメに親しんできたそう。今回は、そんなエンタメ愛と、会社をつくるに至った理由やプロダクトについて聞きました。

目次

  • 官僚志望の学生がエンタメの会社をつくるまで

  • 独自の価値提供で成長するレターファンの秘密

  • エンタメ愛でさらなる飛躍へ

官僚志望の学生がエンタメの会社をつくるまで

エンタメが大好きだと伺いました。

 そうなんです、いろいろなエンタメにどっぷりつかってきました。例えば中学生時代からアイドルが大好きです。高校時代には熱中しすぎて大学受験に支障が出てしまって、1年間アイドル断ちしたことがあるくらいです。また、学生時代から深夜ラジオを聞き続けていて、多い時期は10本以上聞いていました。他にも小さいころからミュージカルは好きですね。高校の芸術鑑賞会で最前列でミュージカルを観た時に、間近でキャストの方の細かな演技や歌の迫力に圧倒されて、自分1人でも色々観に行くようになりました。

 他にも、ヤクルトスワローズ、ヒップホップ、YouTube、バラエティ、映画も好きです。自分の価値観に大きく影響を与えられてしまいました。

そうなんですね、エンタメ好きだと、学生時代からエンタメ業界で働きたいと考えていたのですか?

 エンタメは楽しむものでそこで働くイメージは湧いていませんでした。漠然と「社会に大きなインパクト与えられる仕事かっこいいな、自分も将来はそうなりたい。」という思いはあって、そのような仕事は多くある中で特に官僚、政治家、起業家が社会に与える影響力が大きいのではと考えてたんですよね。その中でも中学時代の先生との出会いがきっかけで、官僚がおもしろそうだと考思いました。その先生は官僚出身で、官僚として働くことについて聞いた時に、「こういう人が国を支えているんだ!」と感じましたし、システム・制度を作ったり変えたりすることで、社会全体に大きな影響を与えることができる点におもしろさを感じました。

すてきな出会いですね。では、もともとは官僚を目指されていたのですか?

 はい、もともとは官僚を目指していました。具体的な想いに変わったのは高校時代の生徒会での校内ビジコン立ち上げがきっかけです。その時こだわったのは、メンターを大学生などではなく外部の起業家や投資家の方に協力していただくことでした。

 たくさんの起業家の方や投資家の方にお話しを聞くうちに、法や規制が障壁となりベンチャー企業の発展が妨げられている事例があるということを知りました。例えば、世界で発達しているライドシェアが日本で発達しないのは、国がライドシェア導入を認めていないことが背景として挙げられます。僕は制度や社会の構造を変えて社会全体の問題を解決したいと考えていたので、その話を聞いた時にスタートアップが活躍できるような制度を作る側にまわりたいと思うようになりました。なので、官僚になれば社会の仕組みを変え、マイナスをゼロに、ゼロをプラスにできると思い、官僚を目指し始めました。それで、東大文一に進学をしました。

官僚に対する熱い想いがありそうですね。そんな中でどうして起業しようと思ったのですか?

 いくつかきっかけがありました。

1つ目は、大学在学中のベンチャーキャピタルでのインターンの経験です。大学時代のサークル活動を通じて自分のリーダーシップのあり方や意思決定の方法に未熟さを感じていました。それがきっかけで、よりリアルなリーダーシップや意思決定に触れられる場に身を置きたいと思い、ベンチャーキャピタルにお世話になりました。そこで働く中で改めて起業家の方をリスペクトし、また一緒に働く方からたくさん学ばさせていただきました。と同時に、自分でも事業をやってみたい、やれることがあるのではと思い、起業に関心を持ち始めました。

 また、共同創業者の清水と今成との出会いも大きかったです。青臭いかもですが、僕は文化祭のように働きたいと思っているんです。同じ目標に向かって、ときには健全な衝突もしながら試行錯誤して、最後に大きな結果を出すというのが楽しいと思っていて、それがこの2人とならできると感じて、起業の後押しになりました。

そうなんですね、何がきっかけで文化祭のように働きたいと思ったのですか?

 高校時代の文化祭でみんなで試行錯誤をして売り上げを上げたという経験がきっかけです。僕の高校の文化祭は2日間で来場者数が2万人を超え、準備に半年以上かけるなどとても大規模なんです。僕は高校1年生のときにクレープ屋さんの店長を担当していたのですが、「前年度の売り上げを超える!」ととても気合が入っていました。実はこれが初めてモノを売って買っていただいた体験でした。今振り返るとこの文化祭は仕事の原体験だなぁと感じます。

前年度の売り上げを超えるのは大変そうですが、どのような試行錯誤をしたのですか?

 行列を解消し、売り上げを上げるということに力を入れていました。毎年クレープは人気で、長蛇の列になっていました。そのため、提供スピードを上げ、回転率を上げれば、もっと売上が上がるのではと考えました。そこで、行列の原因になっていた生地を焼く速度をあげるためにメニューを絞ったり、焼く専門のスタッフを育成したりしました。そして、結果として前年度の売上記録を大きく更新することができました。その過程で仲間と何度も衝突をしていましたが、衝突が起きるくらい本気で向き合ってそこに結果がついてきたからこそ、前年度の売り上げを超えた時は達成感がありました。

 その経験があって、仕事の場でも「惰性ではなく本気で向き合いたい。一緒にいて楽しく、信頼出来る人と同じ目標に向かって働いて、結果を出したい。」と思うようになりました。共同創業をした今成とは高校で文化祭の運営を一緒にしましたし、清水とはサークルの運営を一緒に運営をして、時には衝突をしながらも同じ目標に向かって取り組み、結果を出す経験を共にしました。そのような出会いがあり、この人達と何かを成し遂げたいと強く思うようになり、会社をつくることにしました。

独自の価値提供で成長するレターファンの秘密

現在、レターファンで行っている事業について教えてください。

 メインで行っている事業はライブのチケット事業です。日本には有名なチケットサービスがいくつかありますが、彼らとは少し違った価値提供が出来るサービスだと自負しています。実際独自の価値提供をしているからこそ、大きく伸びていると考えています。

独自の価値提供をしているからこそ、サービスが成長しているのですね。例えばどのような価値提供をしているのでしょうか?  

 僕たちのチケットサービスは業界に特化することで、その業界特有の課題を非特化サービスにはできないやり方で解決しています。例えば、ライブアイドル業界ではフェスのようにいろんなグループが出演するタイプのライブが多く、お客様が誰を目当てにチケットを購入し入場したのかを集計する慣習があります。今までのサービスはアンケート機能を使ってそれを集計していたものの、最新の情報を見るには逐一ダウンロードをする手間があったり、データが見える化されていなかったりと、集計したデータがうまく活用されていませんでした。しかし、僕たちのプロダクトは業界の慣習に合わせて仕様を変えることでデータを活用しやすい形で提供するサービスを作ることに成功しています。

他にも大手芸能事務所専用のチケットサービスをホワイトレーベルとして提供しています。ニーズに合わせて柔軟にチケットにまつわる機能をデザインし開発できるのが強みになっています。



データの管理・見える化ができるのは使いやすそうですね!ではそもそもなぜチケットサービスを始めたのでしょうか?

 創業して以来、エンタメサービスに特化してプロダクトを展開してきました。数ある業界からエンタメ業界を選んだのは、3人ともエンタメが大好きで、創業メンバー3人全員がモチベーション高く取り組める分野だと思ったからです。知識も経験も能力もない大学生が常に事業にのめり込めて初めて勝負ができると考えた時に、3人が共通して大好きなエンタメがぴったりだと思いました。

 他にも、チケットサービスのユーザーとして不満があったことや事務所様からご要望をいただいたことも強い後押しになりました。今までもたくさんチケットを買う身としてちょっとした使いづらさを感じていました。また、10以上のエンタメに関するプロダクトを作っていく中で、業界の方々から普段「見る側」では知ることができない課題をたくさん教えていただきました。当たり前に使っているけれどもファンの皆様も業界の方々もちょっとした不満がある。とはいえ、構造的に課題解決が難しかったり、それに挑戦する人が少なかったりと、理想的とは言えない状態で放置されています。調べる中で、この領域にはどうやら何かがありそうだぞ、、と思い本格的に作り始めました。

構造的に解決が難しい中でなぜプロダクトが広がってきているのでしょうか?

 一番は既存のサービスの仕組みを参考にするだけではなく、お客様のお悩みや要望を聞き、サービスを開発する姿勢があるからだと思います。

 僕たちは、エンタメ業界全体の構造的な問題に切り込み、業界の負を解決したいと思っています。そのためには、今問題が生じている部分をうまく解きほぐして真の課題を見つける必要があります。プロダクトの開発を進める中で、サービスを使ってくださる事務所様とファンの皆様の声を聞くことが一番だと感じ、僕たちは生の声を聞くことを徹底しています。そしてその声をプロダクト開発段階から反映するからこそ、机上の空論にならず、構造的に解決が難しい中でも少しずつ解決の糸口が見つかり、プロダクトが受け入れられているのだと思っています。

会社を経営していて印象的なエピソードを教えてください。

 事務所様に「実現は難しいと思っていたことをレターファンが作ってくれて助かった。」と言っていただけたり、「レターファンならこういう事もできちゃいますか?」と期待していただいたりした時は、うれしかったです。また、事務所様が僕たちのプロダクトを飲み会で自慢してくれていると伺った時もうれしかったですね。

 また、ファンの皆様からもうれしい声を頂いています。アイドル好きな友人が僕が知らないところで自然にプロダクトを使ってくれていた時は、達成感がありました。こんな身近な人にも使ってもらえるプロダクトに成長したんだなぁと。

今後の展望を教えてください!

 まずは、エンタメ業界に携わる方々が、より人間にしかできない仕事に集中いただけるようにサポートできるサービスを提供していきたいです。エンタメ業界では、人や時間、ノウハウ共有の不足によりデータを体系的に活用することが難しくなっています。そのため、サービスを通じて業務効率化はもちろん、今まで取れていなかったデータを取得し、自動で分析・提供することなどにより、クリエイティブな人のオペレーションの大部分を巻き取り、エンタメ業界に貢献したいと思っています。

 また、日本のエンタメをより世界中の人に愛されるものにしていきたいと考えています。アニメを始めとする日本のエンタメはすでに世界中で人気ですが、まだまだ日本のエンタメは盛り上がると思っています。例えば、ライブエンタメで言えば海外の方が日本のライブにアクセスしやすいような環境を整えることで、もっと伸びていく業界だと感じています。それが実現していない理由をプロダクトで解消していきたいです。今足りていない要素を弊社がつくったりサポートしたりすることで業界全体がもっと盛り上がることに貢献できたら嬉しいと思っています!

エンタメ愛でさらなる飛躍へ

ここからは実際に働いているメンバーについて伺いたいです!メンバーにはどのような共通点がありますか?

 一言で言うと、真摯、謙虚、貪欲です。

 具体的なエピソードをお話しすると、共同創業者の清水はこの言葉にあてはまると思っています。会社をつくった当時、彼はデザイナー未経験でした。しかし、清水がデザインを担当すると決まったら、本やwebで調べるだけではなく、デザイン会社にバイトをしに行くなど、デザインをどんどん学んでいきました。今では、サービスのデザインに魅力を感じてサービスを導入していただけるほどにまでレベルアップしました。そこまで成長したのも、自分に真摯に向き合い謙虚に学び貪欲に成長・成果を求める姿勢が根底にあるからだと思っています。

 加えて、ジャンルは問わずエンタメが好きな人が多いのは弊社の特徴です。僕自身、ミュージカル、アイドル、ラジオなどが大好きです。ミュージカルは同じ演目を何回も見に行くくらいですし、ラジオは関わるスタッフさんの名前も覚えてしまっています。このことが実際に仕事の役に立ったこともあって、事務所の方とエンタメの話で盛り上がって、信頼していただけるようになったこともありました。一緒に働いているメンバーもジャンルは違えどエンタメ愛があるからこそ、仕事に熱中できるのだと思います。創業メンバーも、数年間事業の芽が伸びなかった時でも続けられたのはエンタメが好きという気持ちがあったからだと思います。

レターファンで働くよさはどのようなところにあると思いますか?

 1つ目は、成長したい人にとってチャンスが多い点です。弊社はフルタイム数名とシステム開発をしているインターン・副業数名と共に運営しているまだまだ小さな会社です。そのため、メンバーの成長が組織に与える影響が大きく、会社としてもメンバーの成長に投資をしているので、力をつけることができるのではないかと考えています。

 2つ目は、お客様の反応を直に感じながら働くことができる点です。強みの部分でお話ししたように、弊社は事務所様とファンの皆様双方の声を聞きながら開発を進めています。それを意識することで、事務所様に「できないと思っていたけどレターファンだから実現できた」という嬉しいコメントを頂くなど、自分がやってきたことがどうやって受け取られているのかを直接知ることができます。それがモチベーションになったり、プロダクトの改善に役に立ったりしていると思います。

どのような人と一緒に働きたいですか?

 先ほどもお話ししたものと被るのですが、ジャンルを問わずエンタメ愛がある人です。やはりエンタメ愛があることで、「こんなサービスにしたらもっとよくなりそう」のようなユーザー目線のプロダクト開発が可能なのではないかと思います。また、そんな方にモチベーション高く仕事に取り組んでいただける環境だと自負しています。

 加えて、エンタメ業界の複雑かつ大きな問題を解決したいという気概がある人です。前半の部分でもお話しさせていただきましたが、エンタメ業界は人・時間・テクノロジー不足でまだまだ改善できる問題が残っています。そんな問題に一緒に向き合いたいと思っていただける方と一緒に働きたいと思っています。問題は複雑で簡単に解決することはできませんが、その分やりがいがある仕事だと感じています。

最後にメッセージをどうぞ!

 最後までお読みいただきありがとうございました。弊社の事業や社内の雰囲気が今回のインタビューを通じて少しでも伝われば幸いです。弊社に少しでも魅力を感じてくださった方がいましたら、ぜひお話しさせてください!今後社内のメンバーのインタビューも随時作成していきますので、お楽しみにお待ちください!


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