こんにちは、PR担当の伊藤哲弥です。
私は2017年8月に4人目の社員としてscouty入社しました。
これまではビジネスサイドの業務比重が大きかったのですが、新しいメンバーの加入のおかげでメインロールであるPR業務に多くの時間を割けるようになってきました。
社外の人とお話しているとよく「4人目にPR担当を採用するなんて面白いね」と言われることがあります。
今回の記事では、scoutyが4人目の社員にPR担当を採用した目的と、その成果を実例とともに紹介します。
【目的】「マーケティングPR」によるロイヤルカスタマーの獲得
マーケティングPRとは、メディアでの露出などを通じて認知を獲得、販売促進などに活用することです(用語は人によって使い方や認識が変わることがありますが、今回はマーケティングPRという言葉を使います)。
scoutyは、このマーケティングPRを早い段階から実施するためにPR担当を採用しました。
マーケティングPRと広告の違いはざっくりというと下記の2点です。
① 費用発生の有無
② 信頼性と理解度
① 費用発生の有無については、広告出稿には費用が発生するのに対して、マーケティングPRによってメディアに記事として取り上げられる際には費用が発生しないということです。
② 信頼性と理解度については、マーケティングPRによって掲載された記事の方が、どちらとも高くなることが多いです。
広告は広告主が主観的に打ち出したメッセージとして認識される一方で、記事についてはメディアという第三者が執筆した客観的な内容ですので、内容についての信頼や共感、理解が得られやすいといわれています。scoutyがマーケティングPRを活用した理由は、サービス理念への理解・共感の獲得です。
ローンチ直後のscoutyサービスは、まだまだ使いにくい点も多く日々改善が必要な状況でした。
そういった状況で求める顧客は、サービス理念を理解し共感してくれる企業でした。彼らはscoutyが実現したいことを理解し、利用していく中で出てきた課題についてフィードバックを行い、一緒にサービスを育ててくれています。
いわゆるロイヤルカスタマーの獲得のためにマーケティングPRが必要だったのです。
もちろん、スタートアップの企業は資金が潤沢ではなく、広告予算も限られていることがあります。
マーケティングPRをマーケティング施策の基幹に置くことで費用をかけずにマーケティングを行おうという企業も少なからず存在しています。
【成果】資料請求20倍をもたらしたメディア露出
scoutyがオープンβ版をローンチした2017年5月から2018年7月までの露出件数は下記の通りです。
TV :4件 (ex. WBS、THE NEWS Alpha)
新聞:7件 (ex. 日本経済新聞、日経産業新聞)
雑誌:3件 (ex. AERA)
Web:約15件 (ex. TechCrunch、BUSINESS INSIDER JAPAN)
※プレスリリースや同内容の転載記事は除く。1テーマで数回露出したケースもあるため「約」と表記しています。
マーケティングPRのためにやったこととして「メディアアプローチ」と「リレーション構築」があります。それぞれについて実例とともに紹介します。
メディアアプローチ
メディアアプローチの具体例として下記の記事が挙げられます。
本記事の影響と考えられる資料請求は、記事掲載のない期間に比べて約20倍でした。
単純なサービス紹介ではなく、導入企業の成功事例インタビューと組み合わせて取り上げられたことで、scoutyの特長と、できることできないことが明確化されてサービスの理解度と信頼性が向上したと想定されます。
メディアアプローチでは、scoutyのサービス内容とマッチしそうなメディアに対してアウトバウンドでコンタクトを取りました。(署名記事を頼りにして、記者に飛び込み電話もしました)
まだ関係性がないメディアへの能動的なアプローチは、専任の担当者を置かないとなかなか実行が難しいものです。
リレーション構築
リレーション構築の相手はメディアはもちろん、他社のPR担当者も含まれます。
PRコミニュティやイベントなどで出会ったメディアが記事として取り上げてくれる、他社のPR担当者からメディアを紹介してもらえることもあります。
これらの記事はコミニュティで出会った記者が取り上げてくれたもの、また他社のPR担当者からの紹介によるものでした。
PR担当者からの紹介は他にも複数例あります。ストレートニュース(※)ではなく特集記事を書く場合には、テーマにマッチした複数企業を連ねて掲載すること多くあるため、記者の要請によってPR担当者同士が紹介し合うことは頻繁に起こっています。こういったコミニュティに参加することで、メディア露出の機会を増やすことができました。
もちろん、紹介されっぱなしではなく自分からも紹介することが大事です。
scoutyでも、Give & Give & Give & Takeくらいの気持ちでとにかく紹介を心がけました。
【まとめ】
マーケティングPRはPR全体の一領域でしかありませんが、認知度拡大 ≒ 顧客拡大を行いたいスタートアップ企業にとっては低コストで大きなリターンを得られるおすすめの手法です。
スタートアップは早めにPR担当を採用するべきか?
私の意見ではYESです。マーケティングPRはサービスに新奇性があることが多いスタートアップ企業にはとても向いている手法です。(もちろん継続的な顧客獲得には別途マーケティングが必要です)
一方で、マーケティングPRだけではなくブランディング施策を行っていくためにも、PR担当を早期に採用した方が良いと考えています。各ステークホルダー、とりわけクライアントや業界内でどういうイメージを持たれたいのかを早い段階で策定していくことはとても大事です。
本記事では販促に関わることしか記載できませんでしたが、そもそものPRの目的は販促・集客ではなく、顧客を含めた「ステークホルダーとの良好な関係性構築」です。自社に対してのイメージ向上(ブランディング)や危機管理(リスクマネジメント・クライシス対応)、採用広報をはじめとした企業とステークホルダーが接触する様々な場面に関わることが求められます。
今回の記事では、scoutyのPR活動のほんの一部しかお伝えできませんでしたが、今後も引き続き記事を通して紹介していきます。
scoutyのPRしやすさ
scoutyと同じサービスモデルは国内にはなく、「AI」「HR TECH」というscoutyのサービスの根幹に関わる言葉も社会的に大きな注目を浴びています。
経済誌やビジネス誌をはじめとしたメディアのほとんどが両方のキーワードをカバーしており、掲載が期待できる媒体数が非常に多いです。また、「日本初のAIヘッドハンティングサービス」である点、オープンデータを活用している点、スコアリングにより個人の評価が正当に行われるという点も新奇性と社会性を兼ね備えています。
注目されるキーワードを多く持っているため、PR担当としては非常にPR活動がしやすいのです。今後様々な場面でscoutyの情報をお伝えしていけるようにPR活動に注力していきますので、皆さんぜひ注目していてください!
※1サービスや1事象などを簡潔に取り上げるニュース、記事のこと。一方で特集では、1企業の1サービスだけではなく、複数の事例や相反する事例を併せて取り上げることが多い。
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