弊社は現在、2つのベンチャー・ファンドを運用し投資活動を行っています。
投資はNISAの飛躍で個人にとっても身近なものになってきましたが、ファンドはまだ馴染の浅い単語かと思います。そこで今回は、弊社の状況を織り交ぜつつ、管理部マネジャーにファンドのイロハについて聞きました。
管理部マネジャー 髙橋 伸吾 が答える、ファンドと投資のイロハ
Q1:そもそもファンドとは何なのでしょうか。
A:もともとは資金や基金を指す単語ですが、投資関連で使用される場合には、複数の出資者から出資金を集めて投資活動を行い、利益が出たら出資者に分配する仕組みのことを指します。
ファンドの形態には様々なものがありますが、複数の出資者が出資するため、投資する資金額が大きくなることが特徴です。
ファンドの資金は、運用者によって株式等へ投資されることになりますが、弊社も現在2つのベンチャー・ファンド(投資事業有限責任組合)の運用者です。
Q2:では京都iCapが投資先を自由に決められるのですか。
A:そんなことはありません。
出資者を募りファンドを組成する際には、集めた出資金はどのような投資対象で運用するのか等、予め投資条件が決まっています。その投資条件を満たすように投資活動を行います。
弊社のベンチャー・ファンドにおける投資活動では、先ずキャピタリストがファンドの投資条件に合う投資先を探してきます。そして、案件を探してきたキャピタリストが担当者となり、社内で各種意見を得ながら案件を研磨します。
案件が投資に値すると認められた場合は、社外の有識者を含む委員会で投資実行の可否を諮ります。
Q3:京都iCapのキャピタリストは、投資先を探し、投資実行し、ファンドの運用をすることが業務ですか。
A:投資先を見つけることはキャピタリストの業務です。
また、投資実行するために必要な書類や情報を集めることもキャピタリストの業務です。
さらに、投資実行後、投資資金が正しく使用されているかを確認し、投資先の経営状況を把握することもキャピタリストの業務です。
しかし、実際にファンドの資金を動かし、運用管理するのはキャピタリストの業務ではありません。
Q4:ファンドの運用管理に興味があります。どんな業務なのでしょうか。
A:ファンド運用管理の業務は多岐に渡ります。
投資実行時の払込に代表されるような入出金の管理だけでなく、ファンドの運用状況を把握するために投資先モニタリング情報のとりまとめや、ファンドの出資者へ向けた運用報告書作成なども行います。
最近では投資を回収するために、ファンドが保有する株式を売却する機会も増えてきました。株式を売却して現金化された利益は、出資者に分配されます。このような分配実施の作業も管理業務のひとつです。
Q5:髙橋マネジャーが思う、京都iCapならではの金融業としての一面があれば教えてください。
A:京都iCapは、ベンチャー・キャピタルとして収益を追求する金融会社としての一面と、京都大学や国立大学の研究成果を社会実装するという社会貢献的な役割を果たすことを担っている一面をもっています。この2つの役割を両立させることは大きなチャレンジであると同時に、弊社で働くやりがいの一つではないかと考えています。
Q6:髙橋マネジャーは京都iCapのファンド運用管理を担っていますが、管理者としてキャピタリストに望むことや期待していることはありますか。
A:ファンド運用では、リスクを抑えるために特性の異なる投資対象に分散投資するという考え方がありますが、現在投資活動を支えているキャピタリストも様々なバックグラウンドや専門分野の人たちです。多様な人材による協業によって、会社やファンドとして、リスクを抑え、高いパフォーマンスを発揮できる集団になると思います。
様々な個性や専門分野をもち、熱意をもって業務に取り組む人材と一緒に働きたいと考えています。
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管理部 マネジャー
髙橋 伸吾
高知大学人文学部社会経済学科卒業。国内外の投信投資顧問会社にて投資信託や投資顧問関連のミドル・バックオフィス業務に従事。ファンドビジネスの管理業務を幅広く経験。
2023年6月より京都大学イノベーションキャピタル(株)にてファンド運用管理を担当。
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京都iCapの投資先一覧ポートフォリオはこちら https://www.kyoto-unicap.co.jp/portfolio/
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ファンド概要はこちら https://www.kyoto-unicap.co.jp/company/
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