こんにちは!未来開発室インターンの山下です。
突然ですが、皆さんは勉強は好きですか?
私はテストという目的がなければとても勉強が好きです。テストはとても、とても嫌いです。
学生である私が働く人に持っているイメージの1つに、「勉強する時間を取りにくくなる」というものがあります。日々の業務に追われ、自己学習の時間を確保するのは難しいだろう、と考えていました。
そんなイメージを覆したのがコウダプロでした。
なんと、コウダプロでは毎月社員全員で勉強会をするそうです。しかも、丸1日使って、みっちりと。
普段は社内で議論を交わし学びあうスタイルで実施していますが、2026年1月は特別な回として、外部から講師をお招きして月次勉強会を開催しました!
今回講師を快く引き受けてくださったのは株式会社Nine Craftの代表取締役社長 鄭泰玉さんです。
- 株式会社Nine Craft
長く愛されるブランドを目指すチームにブランドマーケティング支援を行う企業。その確かなノウハウと実行力で、大手に勝るとも劣らないブランディング力を持つ。 - 鄭泰玉さん
株式会社Nine Craft 代表取締役社長。ブランディングのプロフェッショナルである一方、小説家としても活動していた異色の経歴も。文学賞を2度受賞。
5時間にわたる濃密な勉強会の様子を全てお届けするには私の語彙力が足りませんし、このレポートの文字数も限られていますので、特に印象的だったポイントをダイジェストにしてお届けします!
小説とブランディングの共通点
もともとはブランディングやマーケティングに全く興味のなかったという鄭さん。
学生時代に書いた文章を酷評されたことがきっかけで、文章力を磨き、それが高じて小説を書くようになったそうです。
小説を書く作業は、鄭さん曰く具体①→抽象→具体②という操作があるそう。このプロセスこそが、ブランドの価値を伝える上で非常に重要だと説明されました。
例えば、「私はあなたを愛しています」という具体的で直接的な文章を一度抽象化して「愛の表現」という本質的な概念に変換します。そして、それをはじめとは全く別の、より情緒的な形で具体化することで、「あなたの隣で見る月はなぜこんなにも綺麗なのか」という、深みのある表現に昇華されます。
この具体→抽象→具体というクリエイティブな操作をブランドマーケティングに応用し、体系化されたのが、Nine Craftのノウハウだそうです。ブランドの本質的な価値を捉え、それを顧客に響く形で伝えるための、非常に示唆に富む考え方でした。
数字だけではない「意志」の重要性
鄭さんは、ブランドが長く愛されるためには数字といった客観的な指標だけではなく、ブランドの根幹となる意志も何よりも大切にすべきだと強くおっしゃっていました。人ではなくブランドの意志の方を向いて仕事をするというブレない姿勢こそが、ブランド経営において必要不可欠だと説かれました。
長く続くブランド経営には、ブランドの存在意義などの意志による主観と、売上や顧客満足度といった数字による客観、この両軸で判断を行わなければならないそうです。
本来であれば、ブランドの製品がお客様に届き、お客様が喜ばれることで、その結果として最終的に数字につながります。しかし、数字のみを過度に重視してしまうと、ブランドの活動の全てが数字のみに向いてしまい、お客様が単なる手段になってしまいます。そのような短期的な視点でのブランド経営を続けていたのでは、やがてお客様の信頼を失い、数字すら作れなくなると警鐘を鳴らされました。このような負の連鎖を回避するためにも、ブランド経営においては、常にブランドの意志を基準に立ち戻ることが大切だと強調されました。
ニーズのない顧客を大切にする視点
ブランドが持続的に成長するためには、ブランドを深く愛してくれる人、つまり熱量の高い顧客が必要です。鄭さんは、顧客にもいくつかの段階があり、その最終段階がニーズであると定義されました。
ニーズのある顧客は、特定の課題解決のために製品を求めているため、すぐに売り上げにつながりやすい一方で、製品としての深い記憶は残りにくいそうです。ニーズのある顧客はもちろん大切ですが、それだけではブランドと顧客との関係性は、便益を提供する側・される側という表面的な関係にとどまってしまいます。
本当にブランドが必要とするのは、便益を超えた関係性、つまり今すぐにニーズがないのに、そのブランドや製品を近くに感じたい、愛したいと考える顧客なのです。こうしたニーズのない顧客の記憶に深く残り、いざという時に必要とされる存在になることこそが、真のブランドマーケティングにおいて最も重要だと話されました。
勉強会を終えての感想
濃密で刺激的な5時間を過ごし、いまだ全てを完全に咀嚼し、腑に落ちて理解できていないところもあります。勉強会直後の素直な感想の言葉で一言目にでるのは「すごかった」です。これに尽きる、と言ってレポートを終えるのも味気ないので、何がすごかったのか、もう少し深掘りしてみたいと思います。
まず感じたのは、鄭さんの話し方です。終始穏やかながら、大切なポイントでは適度な抑揚があり、聞き手を飽きさせないペースでとても聞き取りやすかったです。人に心から聞いてもらうための話し方とはこういう話し方なのだと、大変勉強になりました。
次に感じたのは、お話の中で出てくるモデルや概念の完成度の高さです。恥ずかしながら私は、ビジネスにおける抽象度の高いモデルの話は苦手意識があり、話についていけずにぼけーっと聞いてしまうことが多いんです。しかし鄭さんのお話から出てくるモデルは、苦手意識のある私にもスッと入ってきて、具体例と結びつき理解しやすかったです。本当に洗練され、本質を突いたモデルでなければ、たくさんの人が納得感をもって理解するのは難しいことだと思います。
勉強会全体を通して最も強く感じたことは、はじめて「ビジネスにおける俯瞰的視点を体験した気がする」ということです。これまでアルバイトの経験はありますが、あくまで非正規の労働者として、限定的な働き方や社会とのかかわり方をしてきたので、今回の講義はとても新鮮で、視野が広がる体験でした。あえて「気がする」と書いたのは、あのお話を完全に理解していれば間違いなく俯瞰的視点なのだろうが、寸分の狂いもなく理解できてる自信はないので濁しました。それだけ学生の私にはレベルが高く、しかし同時に非常に貴重な経験となりました。
ここまでお読みいただきありがとうございました!
社会ど素人の私にはもったいないほどのお話でしたが、今回の学びを少しでも早く多く理解し、自身の成長に繋げるためにこれからもしっかりと頑張ります!