2026年10月3日・4日、長崎大学 文教キャンパスのCROSS NAGASAKIで、学生限定の「長崎ハッカソン2026」を開催しました。長崎大学・長崎県立大学・近畿大学から集まった29名・8チームが、「長崎の課題をITで解決する」をテーマに、2週間の事前開発と2日間の本番を駆け抜けました。
主催はカラビナテクノロジーと、長崎大学公認の学生テックコミュニティ ChoTech。この記事では、当日の様子とあわせて、私たちがなぜ長崎でハッカソンを続けたいのか、そしてこれからどんな場をつくっていきたいのかをお伝えします。
なぜ、長崎でハッカソンなのか
カラビナテクノロジーは福岡に本社を置き、北九州・宮崎・奈良など、地方の拠点で仕事をつくってきた会社です。大切にしているのは「地方でも、やりがいのある仕事や挑戦の場はつくれる」ということ。その考えから、北九州のハッカソンや技術カンファレンス、佐賀の「ガバイソン」や北九州の「北九州テックカンファレンス」など、九州各地で学生や地域のエンジニアと一緒にイベントを開いてきました。
地方の学生と話していると、よく聞く声があります。「チーム開発をやってみたいけど、近くに機会がない」「東京や福岡のイベントは遠くて行けない」。技術への興味も、作りたいものもあるのに、それを試す場が身近にない。長崎も例外ではありませんでした。
長崎ハッカソンは、2025年に長崎スタジアムシティで初めて開催しました。今年も続けようと動いていましたが、一度は開催が難しくなりかけました。それでも「一度きりで終わらせたくない」という思いは変わりませんでした。そこで手を挙げてくれたのが、長崎大学の学生たちが立ち上げたChoTechの上原くんと西山くんたちです。会場の調整から学生への声かけ、当日のメンターまで、学生自身が運営の中心を担ってくれたことで、2回目の開催が実現しました。
もう一つ、大切にしていることがあります。私たちはこのハッカソンを、採用のための場にはしていません。運営として採用の案内やマッチングは行わず、学生が純粋にものづくりを楽しみ、仲間と出会える場であることを優先しています。地域で育った学生が、地域で挑戦する経験を積む。その積み重ねが、巡りめぐって地方の未来を明るくすると考えているからです。
開催概要
日程:2026年10月3日(土)・4日(日)※キックオフは9月20日(オンライン)
会場:長崎大学 文教キャンパス CROSS NAGASAKI
主催:カラビナテクノロジー株式会社 × 長崎大学 ChoTech
参加者:学生29名・8チーム(長崎大学、長崎県立大学、近畿大学)
テーマ:長崎の課題をITで解決する
2週間の準備と、2日間の本番
今回の特徴は、本番前に2週間の事前開発期間を設けたことです。9月20日のオンラインキックオフでチームを組み、各チームはSlackやオンラインMTGで企画と開発を進めました。9月26日には相談会を開き、メンターが要件定義や技術の相談に乗りました。
DAY1は開発と中間共有会。メンターが各チームと1対1で話す「健康診断」で、体調や役割分担、進み具合、困りごとを確認しました。DAY2は8チームが発表。観光、ゴミ出し、学生の交流、混雑予測など、長崎で暮らす学生ならではの視点から生まれたプロダクトが並びました。
会場の雰囲気は、終始アットホームでした。差し入れのドリンクを片手にホワイトボードを囲むチーム、夜通し作業して最後のバグをつぶしてきたチーム、発表直前までデモの動作を確認するチーム。発表後には、学生同士で「一番使ってみたいプロダクト」に投票し、お互いの作品にコメントを送り合いました。他のチームの発表から刺激を受けた、という声も多く聞かれました。
参加した学生の声
終了後のアンケートでは、回答した9割以上が「満足」以上と答えてくれました。来年もあれば参加したいという声も多く届いています。
- 2週間あったことで、納得するまでプロダクトを作れた。
- プログラミングは向いていないと思っていたけれど、仲間や先輩に聞きながらだと楽しく作れた。
- 事前にオンラインMTGを重ねて、方向性を変えずに進められた。コミュニケーションが一番大事だと学んだ。
- 家の近くでハッカソンに参加できたのがうれしかった。
初めてハッカソンに参加した学生が多かったのも、今回の特徴です。「近くでやっているから出てみた」という一歩が、次の挑戦につながっていく。私たちが一番見たかった光景でした。
運営して見えたこと
一番の発見は、学生運営の力です。同じ大学の先輩がメンターとしてそばにいることで、初参加の学生も気軽に質問できていました。企業の私たちだけでは、この距離感はつくれません。
2週間の事前開発期間にも手応えがありました。一晩で作るハッカソンと違い、課題をじっくり考え、チームで話し合う時間がとれます。その分、本番の2日間は「作り込む」ことに集中でき、完成度の高いプロダクトが多く生まれました。
一方で、「他のチームとももっと話したかった」という声も多く届きました。チームごとに集中できた反面、横のつながりが生まれにくかったのは次回への宿題です。開発の途中にも交流の時間を入れるなど、出会いの場としての工夫を重ねていきます。
これからの展開
長崎ハッカソンは、来年以降も続けていきます。目指すのは、毎年この時期になると長崎の学生が集まってくる、地域に根づいた場です。
ハッカソンで生まれたプロダクトも、ここで終わらせません。ChoTechのコミュニティで開発を続けたい学生を支えるほか、長崎大学の学園祭での展示なども検討しています。実際のユーザーに使ってもらい、声を聞くことで、プロダクトも作り手も育っていくはずです。
また、長崎では新しいITコミュニティ「YokaTech」が動き始めました。北九州のChaChaTech、佐賀のGabaiTechと合わせて、九州の学生とエンジニアが地域を越えてつながる輪を広げていきます。2027年2月には北九州Techカンファレンスも開催予定です。長崎で出会った学生が、次は別の地域のイベントで登壇する。そんな循環を生み出したいと考えています。
企業や地域の方々との連携も広げていきたいと思っています。メンターとして関わってみたいエンジニアの方、学生の挑戦を応援したい企業の方は、ぜひお声がけください。地域の課題を持つ自治体や企業の方と学生をつなぎ、実際の課題に取り組めるテーマづくりにも挑戦していきたいと考えています。
最後に
運営を担ってくれたChoTechのみなさん、会場をお貸しいただいた長崎大学、そして参加してくれた29名の学生のみなさん、本当にありがとうございました。
長崎には、ものづくりが好きな学生がたくさんいます。その熱量が、長崎の未来をつくる力になると信じています。また長崎で会いましょう。
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