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カミナシがIVS LAUNCHPADに優勝するまでと、これから

会社を創ったのが2016年12月15日。

そこから4年3日後となる昨日、IVS LAUNCHPADで優勝することが出来ました。

今回は総力戦でした。ビジネスサイドはMRRを積み上げ、エンジニアチームはとてつもないスピードで機能改善。デザインチームは夜中までデモ動画や資料を一緒に作ってくれました。カミナシのメンバー全員の努力と成果が報われた瞬間でした。

鳴かず飛ばずのときから一緒にやってきたエンジニアの言葉が嬉しかったです。

IVS LAUNCHPAD SaaSの優勝者はカミナシ、創業4年目で事業をピボット | TechCrunch Japan
毎年、年2回程度開催されるInfinity Ventures Summit(インフィニティベンチャーズサミット、IVS)は、投資家やVC、スタートアップ企業を一堂に会するイベントだ。今年はコロナ禍で夏のイベントはオンライン主体の IVS 2020 SUMMER として実施。 ...
https://jp.techcrunch.com/2020/12/19/ivs-launchpad-saas-kaminashi/

これまで多くの起業家たちが舞台の上で、一夜にしてスタートアップのメインストリームに踊りだす姿を見て、「いつかは自分も...!」と思っていました。

でも、その「いつか」は一向に訪れませんでした。毎回申し込み時期になると、その時の事業の状況や自分のテンションと心の中で相談して、「まだ早い」と見送っていました。

そんなことを繰り返していると、気づけば事業自体の可能性を疑う状態になっていました。それがちょうど、1年前の2019年の12月のことです。この辺りのことは、以下のnoteに詳しいので、カミナシのどん底を知りたい方はぜひ読んでみてください!

※2019年12月にピボットを決断して、残り10ヶ月で資金ショートの中、どうやって今の事業を作っていったかについて書いています。

負け続けた3年間。最後のチャンスで生まれた「カミナシ」というプロダクト|諸岡 裕人(カミナシCEO | SaaS)|note
カミナシの諸岡です。ノンデスクワーカー(ブルーカラー)向けの業務効率化アプリを開発しています。 2016年に起業して3年半。明日、ゼロから作り直したこのサービスを正式にローンチします。良い機会なので、これまで辿ってきたことや失敗を綴ってみます。 9割は失敗ばかりで、相変わらず不確実性も高いけど、 読んでみて「すごく共感した」と思ってくれたら、ぜひ連絡ください。カミナシで一緒に働きましょう! ...
https://note.com/kaminashi_ceo/n/n35736db49cde

せっかく創業から丸4年経ったので、会社を創ってからのこれまでをショート版で振り返ってみたいと思います。上記のnoteよりももっと前の話について書きます。

1.最初はハードウェア系スタートアップだった


ほとんどの人が知らないと思いますが、カミナシが最初に作ったプロダクトは、『食品工場向けのスマート温度計』でした。これが、一番最初に作ったBuletooth内蔵放射温度計です。スマートフォンと連携して、計測した温度を直接データ化します。

電子系の大学院生に頼んで、プロトタイプは完成したが、創業間もないスタートアップが量産することなど到底出来ず、失敗。食品工場は温度管理が命だったので、とにかくその後も、温度計を探す毎日。いくつもの候補を試すもうまく行かず...

諦めず、さらには韓国に良い製品があるらしいという情報を聞きつけ、現地まで探しに行きます。

そして、遂に!カミナシ用にカスタマイズしてもらい製品化することに成功します!そして、ローンチしたのがスマート温度計付き食品工場バーティカルSaaSの『カミナシ工程管理』です。

2.資金調達の発表と停滞


※James(投資家)の作業服がキュートですね!今よりもみんなちょっとずつ若い。

500startups(現Coral)とBeenext(前田ヒロさん)に2017年夏頃に5,000万円のシード投資して頂き、ついに調達を発表しました!2018年頃の写真です。この時はここから羽ばたいていくことを夢見ていました。

が...しかし、全く成長しない日々。1年間かけても、顧客は7社程度にしか増えず、問い合わせも当然全くない状態。全く露出していない自分たちのLPを見つけて問い合わせをくれた顧客に会いに行くも、プロダクトが刺さらない。

そんな状況で、思い切った決断をします。そう、展示会への出展です。なんと、500万円近い資金を投じてEXPOに出展しました。造作もオリジナルで作り、コンパニオンも配置しました。


これで名刺を1,000枚以上獲得!紙をなくすというコンセプトはこの頃から大人気でした。その後全国を飛び回り、2週間かけて西日本で10県以上回って商談するも受注は0件。

この名刺の大量獲得という偽のモメンタムで自分たちを慰めていました。(展示会スキルはかなり強くなりました)

3.新築オフィスへの引っ越しと終焉


そして、最も血迷ってたと思うのは、新築オフィスへの引っ越しです。2019年4月頃、当時の売上やモメンタムでは絶対にやってはいけないことでした。こういうスタートアップは失敗するという見本のような過ちでした。

この年の12月にピボットすることになるんですが、徐々に今のプロダクトへの諦めムードが忍び寄ります。幸いなことに、株主もサポーティブで精神的に追い込まれることはありませんでしたが、事業に対する自信は起業後最底辺へ。「戦略会議」という名の、『そもそもこれ、どうするんだ?』という話し合いが増えていきました。

最後はだいぶ迷走してて、カミナシBOXというものを作って送っていました。これは、少しでも興味を持ってくれ顧客に、iPad入のアメニティを送って使ってもらおうというものでした。


さすがに実行はしませんでしたが、ゲリラ的に勝手に大手企業の住所宛に送ろうという計画もありました。絶対に怪しまれたと思います。やらなくてよかったです...。

資金も10ヶ月しか残っておらず、シリーズA調達といっても誰も投資なんかしてくれないだろう状況。創業後一番追い込まれました。

そして、ピボットを決断する冒頭のnoteへと話が続いていきます。

4.IVSでの優勝、そして勝負の年へ

その約1年後に、IVSで優勝することが出来ました。個人的にも嬉しかったんですが、何より、ずっと日の当たらない場所にいた、このカミナシという会社についてきてくれたメンバーに本気で感謝しています。

なんかキレイ事を言ってるなと、自分でも思うんですが、それ以外に思い浮かぶものがありませんでした。とにかく、皆の頑張りが一つの分かりやすい結果となって良かったです。それを見て、めちゃくちゃ喜んでくれたメンバーの顔を見て、嬉しくなりました。


※優勝の瞬間の画面がフリーズする直前

こういうタイミングでは起業家は、『これはスタートに過ぎません』といいますが、やっぱり僕も同じ気持ちになりました。

もう少し正確に言うと、『一番楽しい、成長していくフェーズのスタート』に立てたと思っています。

優勝後に本当に沢山のVCや投資家の方からご連絡をいただきました。また、僕らのお客さんたちも本気で喜んでくれて、更に大きなチャンスをくれました(超エンタプライズとのアライアンスに向けた話とか)。

だから、「まだスタートに過ぎない」とかは言いません。そうじゃなくて、これは本当に大きな成果を出すための発射台に乗ることが出来た感覚なんです。

5.カミナシで僕らと一緒に未来をつくりませんか?

僕たちのプレゼンを見てくれましたか?まだの方はぜひ、見てみてください。↓から見ることが出来ます(カミナシの順番に直接飛びます)。


ここで語っている話は夢物語ではなくて、来年半分くらいは実現し始める未来です。また、ブルーカラーのレガシー領域を業界横断で変えていく戦略や、市場規模の大きさなど、スタートアップの中でもユニークな点が多いサービスです。

2021年の春にシリーズA調達を予定しており、調達前に参画してくれる仲間を募集しています。

見てもらったとおり、僕自身も負け続けてきたし失敗ばかりでした。そんな会社だから、とてもオープンで弱さを見せることを恐れない強い仲間が集っています。

50年間変わらなかった現場を、次の5年で僕等と一緒に変える。
そんな夢を一緒に持てる人をお待ちしています。

ぜひ、以下のページからカジュアルにご連絡ください(^^)
直接諸岡がお話させていただくことも出来ますし、同じ職種のメンバーとお話しいただくことも出来ます。まずはZoomなどでお話しましょう!

宜しくお願い致します!

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