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- 森山:クリエイティブチーム/WEBディレクター/無類のガジェット好き
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最近何かと話題のChatGPT(AI)
ネットニュースやSNSだけでなく、テレビ番組などでも取り上げられることが増えてきた「ChatGPT」。
開発元のOpenAI社のサム・アルトマンCEOが来日し、岸田首相と会談するなど話題になっています。さらに、国会での答弁にChatGPTが使用されたこともニュースで報じられました。OpenAI社は今後、日本にも事業拠点を設けるとの意向を示しています。
一方で、イーロン・マスク氏やスティーブ・ウォズニアック氏ら1,000人以上著名人が、AIの安全性を確保するために十分な時間を確保する必要があると主張し、倫理的な問題について考える時間が必要であると述べています。
AIによる社会への影響を慎重に検討し、適切な対策を講じる必要があるということです。そのため、一定の規制を導入する必要があるのではないかという声も上がっています。
そもそもChatGPTとは?
“ChatGPT“という名称は聞いたことあるけど、イマイチ何が出来るかイメージ出来ない人も居ると思いますので、そもそもChatGPT何者なのか?
・・・という説明を“ChatGPT“自体にして貰いましょう。
Introducing ChatGPT
Contributors: John Schulman, Barret Zoph, Christina Kim, Jacob Hilton, Jacob Menick, Jiayi Weng, Juan Felipe Ceron Uribe, Liam Fedus, Luke Metz, Michael Pokorny, Rapha Gontijo Lopes, Shengjia Zhao, Arun Vijayvergiya, Eric Sigler, Adam Perelman, Chelsea Vo
ChatGPTに「ChatGPTの簡単な説明を教えてください」と聞いた結果が以下になります。
ざっくり言うと、従来のAIやウェブ検索とは異なり、会話形式で質問のやり取りができ、情報検索や文章作成・要約などを行うことができます。
ただ、学習された情報が2021年9月までのものであるため、最近話題になっている事柄に対しては弱い点があります。
ChatGPTの実用例
会話形式で検索や文章作成等を作ってくれるのは分かったが具体的にChatGPTを使用して何が出来るようになったか、幾つか事例を挙げると、
- プログラミング支援
- 開発者は、ChatGPTを使ってプログラムのコード例やデバッグのヒントを得ています。これにより、開発者は効率的に問題を解決し、コーディング作業をスピードアップできるようになりました。
- 研究助成
- 科学者や研究者は、ChatGPTを使って論文の要約やデータ解析に関するアドバイスを得ています。これにより、彼らは効率的に研究を進め、より深い洞察を得ることができました。
- コンテンツ生成
- ライターやブロガーは、ChatGPTを使って記事やブログ投稿のアイデアを得たり、文章の校正や改善を行っています。これにより迅速に高品質なコンテンツを生成できるようになりました。
ChatGPTの問題点
ChatGPTは便利なツールですが、現状では複数の問題が存在します。
- 正確性
- ChatGPTは必ずしも正確ではありません。複雑な話題や専門的な分野では、誤った情報や誤解を招く回答が提供されることがあります。
- 誤報
- ChatGPTは、誤った情報の拡散や偽のコンテンツ生成に利用されるリスクがあります。これにより、誤った判断や事実と異なる信念が広まる可能性があります。
- 感情的知能の欠如
- ChatGPTは感情的知能を持っていません。人間の感情を理解し適切に反応する能力が不足しています。このため、カスタマーサービスやヘルスケアなど感情対応が重要な分野で問題が生じることがあります。
- プライバシー懸念
- ChatGPTは個人情報収集に使われることがあります。ユーザーの追跡、広告ターゲティング、個人情報窃取などの目的で情報が利用される可能性があります。
実際のトラブル事例
ChatGPTは非常に強力なAIツールであり、企業や自治体、政府などの機関にとっては大変役立つ一方で、情報漏洩のリスクも伴います。
Samsungでは社内でのChatGPTの使用が許可されていましたが、個人情報や機密情報に関わるデータの入力は禁止されていました。それにもかかわらず、機密情報を入力したことにより、情報漏洩事件が発生しました。
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- 1,バグがある半導体データベースのソースコードをコピーして修正を依頼。
- 2,機密コードをコピーして欠陥のある機器の修正プログラムを依頼。
- 3,会議音声をチャットボットに投げて、議事録の作成を試みた。
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ChatGPTが登場した際、ソースコードのレビュー、問題箇所の特定、修正ができると話題になりました。しかし、社内の機密情報や議事録などの個人情報であっても、入力された情報が機械学習に利用され、他の質問に影響する可能性があります。
セキュリティ企業Cyberhave社の調査によれば、3.1%の人が少なくとも1度は会社の機密情報をChatGPTに入力したという結果が報告されています。また、イタリアなど一部の国では、個人データの収集や使用目的が不透明であるため、ChatGPTの利用が一時的に停止されていることもあります。
AIに仕事が奪われる未来
企業や自治体などでChatGPTをはじめとするAIの利用が検討されていますが、一方でAIが普及することで仕事が奪われるのではないかという懸念も上がっています。
実際、中国ではAIによって仕事が奪われ始めているというレポートが報告されています。
AIは文章やソースコードの解析だけでなく、画像やイラストなども生成することができます。
かつては、スキルを持ったイラストレーターが1週間程度時間をかけてイラストを制作していましたが、AIを使用することにより数秒で作成が可能になり、イラストレーターはAIが生成したイラストを最終調整するだけで済むようになりました。
これだけ聞くと、「AIを使うことで効率的に仕事ができるようになった」と思われますが、一方で必要な人員が減り、結果人員の整理という話しが出てくる事もあります。
また、人員整理されなくても給料が減るなどの懸念もあると言われています。
AIとの付き合い方
これまでの流れから判断すると、AIの普及によって仕事が奪われると感じるかもしれません。確かに、一部の業務は将来的にAIに置き換えられるかもしれません。
しかし、AIによって新しい仕事が生まれる可能性もあることを忘れてはいけません。例えば、AI技術の開発や運用、新しいビジネスモデルの創出、そしてAIの学習に必要な情報提供などは、人間が行わないと出来ません。
AIは繰り返しの多い作業や、時間がかかる単純作業を効率的に処理するのに適していますが、複雑で抽象的な作業や創造的な作業には不向きです。
一方で、人間は創造的な作業に適していますが、単純作業は個人によって得意でない場合があります。
AIは結局のところ一つの道具であり、AIと適切に協力して仕事を進めるスキルが今後ますます重要になると考えられます。
〆