こんにちは! 広報の伊藤です。
近頃、だんだんと肌寒くなってきましたが、みなさんはお変わりないですか? わたしを含め、iYellistsたちはオフィスの引越し後も、エンジン全開で楽しく仕事をしています。
前置きはこのくらいにして、早速、今回の企画をご紹介したいと思います。
iYellは自社でプロダクト開発を行なっている、れっきとした「テック企業」です。それなのに、記事ではほとんど開発の話がなく…これではテック企業の名が廃る!
…というわけで、メインプロダクトである「いえーる ダンドリ」の開発メンバーに、話を聞いてみました。
<取材にご協力いただいた方>
・石田さん:ダンドリテクノロジー部 部長、中途入社4年目
・榎戸さん:ダンドリテクノロジー部 ダンドリ開発グループ グループ長、中途入社2年目
「伸びしろ」しかない!サービスも、開発体制も、発展中
伊藤:
そもそもの質問になってしまうのですが、「いえーる ダンドリ」の開発状況について、教えていただけますか?
榎戸さん(以下、榎戸):
「いえーる ダンドリ」は端的に言うと、iYellのオペレーター、住宅事業者(ハウスメーカー、不動産会社など)、エンドユーザー(家を買いたい人)をつなぐシステム(※)です。
※公式には、住宅事業者向けクラウド型住宅ローン業務支援システムで統一しています
現状は、関係者がアプリ上でやり取りできるチャット機能がメインになっていますが、やりたいことはいっぱいあります。まずは、シームレスに住宅ローンの借り入れや借り換えができるように新しい機能を追加したり、いわゆる技術的負債を解消するところを中心に進めています。
伊藤:
新しい機能を開発する場合、どのような流れで進めていくのですか?
榎戸:
ダンドリ企画部が社内外からの要望を吸い上げて、どれを実装するかという企画をします。その後、企画部に所属するプロダクトオーナーとダンドリテクノロジー部のエンジニアが一緒になって実現方法を考え、開発に着手するという流れですね。
スクラムで開発をしていて、1週間でスプリントを回しているので、基本的には1週間に1回は何かしらのリリースをできる体制で動いています。
石田さん(以下、石田):
実は前年度までは、なんちゃってウォーターフォールで開発をしていて、リリース頻度は月2回程度だったんです。これって利用者側から見ると、すごく遅いと思うんですよね。
ご要望に応えたり、アプリを進化させていくには、開発スピードをあげなくてはいけない。ただ、事業側、システム開発側、という形で複数のステークホルダーがいると、どうしてもスピードが遅くなってしまう。そこで今年度からは、意思決定と開発スピードを速めるために、プロダクトオーナーに一任して、スクラムで開発することになったというわけです。
一番のメリットは、1週間という短いサイクルの中で、プランニングから開発、レビュー、リリースまで行うので、方向転換や変更、フィードバックをもらって改善するといったことが、しやすくなったこと。時間をかけて仕様を決めて出したのにぜんぜん違った…というような大どんでん返しも防げますしね。
榎戸:
出してみたら現場の要望とずれていて、結局、使われなかった…だと、開発者のモチベーションも下がってしまいますからね。
石田:
そこは失敗を許容する文化というのも大きいですね。出してみてダメなら改善してまた出せばいいじゃない、というスタンスは、スクラム開発とも親和性が高いんじゃないかなと感じています。
榎戸:
今はまだ手をつけられていないのですが、プロダクトの成長に役立つものであれば、新しい技術にも、どんどんチャレンジしたいですよね。
石田:
そうですね。開発体制も、ルールも、まだ固まりきっていない。「伸びしろしかない」=これから自分たちで作っていけると考えると、ワクワクしますよね。
エンジニア一人ひとりとチームが、一緒に成長できる環境づくり
伊藤:
チーム内ではどのように作業を進めているのですか?
榎戸:
役割分担はしていなくて、全領域をみんなでやる機能横断型のチームを目指しているんです。機能別に切り分けてしまうと、「フロントエンドができていないからサーバーサイドの開発に移れない」といった感じで、待ちが出てしまいますよね。そうならないように、みんなが全領域に対応できるようにしてチームで補い合えるようにすれば、開発スピードも上がりますし、エンジニア自身の成長にもつながっていきますよね。その上で、エンジニア一人ひとりの得意領域では、リーダーシップを取れるようになるといいのかなと。
石田:
榎戸さんから「チーム」という言葉が出ましたが、チームとしての一体感というのはかなり重視していまして。個人とチームが一緒に成長していけるのが理想です。
ただし、成長といっても、会社やマネージャーから「これを覚えて」というようなことは言いません。押し付けで教育しても、身につきませんから。メンバー自身が振り返りをしてみよう、勉強会をやってみよう、というように、どうすれば成長できるのかを、自分たちで考えてほしいんです。とはいえ、丸投げしたりはしません。メンバー自身が求めれば、全力でアドバイスもサポートもしています。
榎戸:
石田さんのおっしゃるとおりで、マネジメントの役割は気づきを与えることなんですよね。たとえば、私自身はあえてコードを書かずにメンバー自身が課題に気づけるようにしたり、一緒にペアブロをしてみたり。あくまでも自発的にやってもらいながら、経験を培っていけるようにしているんです。
伊藤:
想像以上に丁寧にサポートされているんですね。
石田:
そうなんです。だからこそ、現段階では、エンジニアの大量採用はしていないんです。まずはチーム全体の底上げをして、体制をしっかり固めたところで、エンジニアを増やしていきたいなと思ってます。
心理的安全性が高い+刺激が多い環境で、レベルアップ!
伊藤:
お2人とも中途でのご入社ですが、これまでのご経験と比べて、開発体制や進め方などに違いはありますか?
榎戸:
これまでもスクラム開発の体制づくりをしていたので、やっていること自体は同じなのですが、iYellは心理的安全性がとても高いという意味で、まったく違うなと感じています。
たぶん、カルチャーマッチを重視した採用のおかげで、お互いを尊重できる人たちが集まってきて、結果的に、健全な意見の交換ができる状態ができているんじゃないかと。実際、チームの立ち上がりも早いですし、何か違いやぶつかり合いが起きても乗り越えやすい。一体感の強いチームになっていると思います。
石田さん:
榎戸さんとは真逆で、これまではずっとウォーターフォールで開発をしてきたんですよね。新規開発だと2〜3年のプロジェクトが多くて、短くても1年くらい。改修でも月1度くらいのペースだったので、1週間に1回リリースするなんてもちろん経験がなく、変化を受け入れたり、スピードについていくのが本当にたいへんでした。ただ、思考や行動を変えられるチャンスってなかなかないですし、いい意味で成長につながったのかなと捉えています。
もうひとつ、開発に限ったことではないのですが、iYellの若いメンバーと話すことを純粋に楽しんでいます。とにかく明るくて、成長意欲が高い。「これがやりたい」「〇〇を教えてください」と、どんどん飛び込んで、成長していく姿を見ていると、「自分もがんばらなきゃ!」と刺激をもらえるんです。
サービスのクオリティアップに向けて、変化し続ける
伊藤:
最後に、「いえーる ダンドリ」の未来について…というと少しおおげさかもしれないのですが、どのような方向性で開発を進めていこうとしているのか、教えていただけると嬉しいです!
石田:
プロダクトオーナーに意思決定を集約してスクラム開発にしたのと同じタイミングで、3年後くらいまでのロードマップをつくったんですね。今は、それに沿って開発を進めているという状況です。
榎戸:
中でも、「自動化」は大きなポイントですね。たとえば、データを可視化してお客さまの状況がわかるようにしたり、エンドユーザー(家を買いたい人)が次にどんな手続きをすればいいのかがわかるようにしたり、といったことですね。
石田:
今は基本機能だけなので、付加価値をつけていくというところをしていきたいなと。ただし、単に機能を増やしたり、高性能な機能を追加すればいいというものではないんです。
住宅ローンって、エンドユーザー(家を買いたい人)にとっては一生に一度のものですし、住宅事業者にとっての「いえーる ダンドリ」は、これまでにないまったく新しいサービスなんですよね。つまり、ユーザーは、何ができるのか、何をしてくれるのかがわからない状態だということです。さらに、一つひとつの案件が特殊だということを踏まえると、ある程度、専門家であるiYellのオペレーターが柔軟に対応できるようにしたほうが、使いやすいと思うんです。要は、アプリの機能だけですべてを解決しようとしない、ということですね。
ただ、必要書類の記入やスケジュールの進捗確認など、いわゆる定型業務もたくさんあって、それはテクノロジーで解決できるようにしたいんです。それが実現すれば、どうしても人が対応しなくちゃいけないことに、もっと時間を割けるようになると思うんですよね。
伊藤:
アプリ内で完結できるのは魅力的ですが、たしかに、あまりにハイスペックなものだと使いこなせないですよね…。
石田:
そう思います。使いやすさというところでは、ちょうど今、UIを少し変えているところなんです。今後はUXにも踏み込んで、どんどん利便性を高めていきたいですね。
「いえーる ダンドリ」は、これからどんどん変化、進化していくので、これからにご期待いただければと!
伊藤:
それは楽しみです! 開発チームの進化にも期待していますね。
今日はありがとうございました!