AI登場の今、採用で見極めるべきポイントとは by インティメート・マージャーのオープン社長室
AIと仕事をしていると寂しくない。ということを発端に、自社のマネジメント、AI時代のマネジメントについてディスカッション。 AIで色々できるようになってきた今、人間にとって大事な経験や能力について話し合いました。
https://podcasters.spotify.com/pod/show/im7/episodes/AI-e22n7ce/a-a58em8
当社では、「インティメート・マージャーのオープン社長室」と題し、代表である簗島の考えを共有するツールとして、Spotifyで定期的にラジオ配信をしています。
社長が普段思うこと、日常生活での気づきが凝縮されているので、定期的にテキスト化してお届けしていきます。是非ご覧ください!
簗島:最近、ChatGPTやNotionを使って働くことが非常に楽しく感じるんですよね。というのも、文章をまとめる際に、Notionにお願いすると内容を膨らませてくれるんですよ。(※Notionには、Notion AIオプションをつけることができ、AI機能が拡張されます)
さらに、人のミスを見つけることは大変な一方で、Notionのミスは発見しやすいんですよね。そのミスから自分のプロンプトがうまく表現出来ていないことに気づかされます。
例えば、先日ChatGPTを使って幕末維新志士診断を作ったんですよね。質問を通じて、「あなたは坂本龍馬タイプです」あるいは「西郷隆盛タイプです」と答えてくれる診断を期待していたんです。しかし、期待する回答は返ってきませんでした。アウトプットが悪いのは、インプットが悪いんだということを再認識させられましたね。
Notion AIもそうですが、AI技術の進化により「従来は人手に頼っていた作業がAIで代替可能になる」というようなことがよく言われていますよね。
これはインティメート・マージャーの社内制度のお話なのですが、以前弊社には「資格補助制度」という、特定の資格を取得するとお祝い金を支給するという制度があったんです。
しかし、AIの発達により問題をコピーしてChatGPTに貼り付けるだけで資格が取得できるという事実に気づいてしまったんですよね。その結果、急遽この資格補助制度は廃止になりました。
このように、資格を取ることで証明される知識や能力の定義を早急に変えるべき時代がきていますよね。そうでないと、社内の制度には多くのひずみが生じると思うんです。
このことは、競技プログラミングや弁護士試験でも同じことが言えますね。そのような中、人間力・生き抜く力が重要なことだと痛感しました。以前までソフトウェアスキルなど、後から追加できるスキルの価値が高かった一方で、今ではハードウェアスキル、つまり固有の能力が重視される時代になりました。
具体的には、自分自身が目標を立ててその目標に向けて努力し、達成するというハードウェアな、自分自身の力によるプロセスが重要です。
例えば、高校生の時に学校の成績を改善し、自分が入りたい大学を決め、それを達成するというハードウェア的な経験はとても価値があると思います。
総じて、ChatGPTやNotion AIなどの生成AIを使って何でもできることが分かっている現代において、それでも努力を続けられる人間は非常に尊いと思います。そのことを踏まえて、人間が必要とされるのは「アブダクション(遡及推論)」です。アブダクションとは、既知の情報から観察不可能な原因や背景となる理論を推論する行為を指します。
例えば、リンゴが木から落ちる場面を目撃した人が、「リンゴが落ちるのは、物体が互いに引力で引き合うからだ」と考える場合を想像してみてください。これは「リンゴが落ちた」という具体的な現象に対して、そのより広い背景や原因を推理し、「引力」という概念を導入して説明しています。このような行為をアブダクションと言うのですが、ある企業では、その人の能力や才能、どのような人物なのかを評価する方法として、コンピテンシー(優れた成果を創出するための個人の能力・行動特性)や努力した経験などが今も重視されています。
このような時代の背景を考えると、これからも企業の採用において求められる能力像や評価のポイントはどんどん変わっていきますね。
このようなお話を聞くと、企業が求める人材像は、AI時代を反映して変わりつつあることが伺えますね。
これまで重要視された「知識」や「スキル」は、AIに置き換えられ、むしろ目標達成に向けた強い意欲と行動力が本質的に重要になることがわかります。AI時代でも一目置かれる本質的な「人間力」を身につけたいですね。
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