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「医療とテクノロジ」「現場とプロダクト」の結束点を目指す!元コンサルタントの新たな挑戦。

株式会社インテグリティ・ヘルスケアに入る前

もともと歴史や文化、芸術が好きな「ザ・文系タイプ」の人間で、慶応大学の美学美術史学科に在籍し、日本美術、特に室町後期から江戸初期にかけての障壁画(ふすま絵など)をテーマにしていました。

その後、文化と政策をつなげる領域でより勉強したいと思い、大学院では「現代アート×地域おこし」といったテーマで研究をしました。ネットワーク・コミュニティ論やソーシャルキャピタルなどの概念に触れ、また実際にいくつかの地域でのフィールドワークを通じて、この国の高齢化や地域共同体、地方行政の実態について学びました。

大学院を出てから、医療分野でコンサルティングを行う会社に入りました。「ヘルスケア」というテーマは初めての領域でしたが、地域医療連携や在宅医療・介護の多職種連携といった、これまで病院の中に限定されて展開されてきたシステムが地域に開かれていく、というダイナミズムがありました。

「地域包括ケアシステム」という、医療・介護・予防・生活支援サービス・高齢期の住まいの各要素を地域で統合・包括的に提供していく体制を、基礎自治体ベースで整備するという機運が高まっていました。そんな中で地方自治体向けの戦略支援のニーズが生まれ、私はその仕事を中心的に担うようになりました。

地域では、医師会、歯科医師会、薬剤師会、介護系職能団体、個別の医療機関、介護事業所、住民組織、地元企業、NPO、そして地方自治体…という複数アクターが複雑に絡み合って存在しています。

そこで、トップダウンで仕組みをデザイン・構築していくということは並大抵のことではありません。各人の利害や問題意識のズレをうまく調整しながら、大きな目標に向かって多主体協働の機運を作っていくために、コンサルタントの立場から様々な打ち手を考え、実際の落とし込みまでを見越したサポートをしてきました。

地域包括ケアシステムの構築は、重要なビジョンですが、実際に様々な地域を見てきて思うのは「残された時間は少ないが、人やお金などのリソースは増やせない”だろう」という率直な実感でした。あと10年で、膨らむニーズに対応した医療や介護の提供体制を、現状の仕組みの延長でどうやって実現できるか、真剣に考えるようになっていました。

現在

地域包括ケアシステム構築支援のコンサルでは、ICTシステムなどのテクノロジの活用・導入支援もその大きな要素でした。そこで様々なベンダーさんとお付き合いしていくうちに、やはりテクノロジの革新によって、ケア提供者の負担を減らし、少ない人数でも質の高いサービスを提供していくという方向性以外に期待する思いが強くなっていきました。

新卒で入った会社で丸5年という節目を迎えたタイミングで、インテグリティ・ヘルスケアと出会いました。コンサルタントとして顧客側の支援をしていた私は、プロダクトを開発していくIHへの転職は、立場も発想も転換が求めらるものでした。 しかしそういった視点を持っているからこそ発揮できる価値が必ずあるだろう、とも思いました。

最終的な決め手は、人と人との縁とタイミング、としか言いようがありませんが、「この会社は、“医療の現場感覚”と、“最先端のテクノロジー(そしてエンジニアの情熱)”の、結束点のような存在だ」と感じたこと、そしてそれが自分のこれまでの人生を振り返った時に、妙にしっくりくるなぁと感じたこと、これが決め手だったように思います。

今後どういうことをしていきたいか

家族介護力がない、多くの“おひとりさま”高齢者を、彼らの尊厳や自己決定を確保しながら、いかにしてスマートに支えていくのか、というのが私の個人的な関心事です(もちろん、いつか自分がそうなっても何とかなる社会を作る、という視点もあります!)

幸いにも今、多くの技術革新が到来しようとしています。自分はエンジニアではありませんが、これまで培った多主体協働の経験や地域包括ケア関連の分析や地域の現場感覚などを活かしながら、前述の“結束点“として上手く機能し、超高齢社会の課題解決に貢献していきたいと思っています。

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