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ファンの気持ちをがっちり掴んだ“BUMP OF CHICKEN”Webサイトリニューアルチームにインタビュー

今期からイメージソース社として一層力を注いでいくWeb領域。その強化の中で取り組んだ人気バンド「BUMP OF CHICKEN」のWebサイトリニューアルを手がけたチームへ、開発から将来のビジョンに至るまで、インタビューを敢行しました。

<インタビューメンバー>
Art Director/藤牧篤  
Project Manager/花塚匠  
Technical Director/本田純一 


-まず初めに今回はどういうチーム編成で案件に取り組まれたのですか?

藤牧:私は、プロジェクト全体の統括、プランニング全般、UI/UXなどデザイン全般を担当しました。また、イメージソースとしてインスタレーションに特化した会社というイメージを持たれがちなのですが、Webも強みであることを改めてアピールできるように、UI/UXに強いメンバーでチームを編成して取り組みました。

花塚:クライアントのフロントコミュニケーションと、プロジェクトの全体進行管理を行うプロジェクトマネージメントを担当しました。クライアントのケアはもちろんですが、社内のチームビルディングにも寄与するような動きをしています。また、納品までの短い期間で最大限満足いただけるサイトを作れるよう、いい意味で緊張感を持って取り組んで行きました。。

本田:私はテクニカルな技術面を主に担当しました。チームメンバーと共にクライアントの元へ同行し、技術的な交通整備なども行いました。今案件は非常にタイトなスケジュールでしたので、クライアントの要望に応えつつ、全体的な課題をスピーディーに解決できる策を考えました。


ファンに寄り添ったサイトであること

-具体的にはどういったリニューアルの要件だったのでしょうか?

藤牧:ニューアルバムのリリースとツアーのスタートに合わせて、サイトをリニューアルしたいというところから始まっています。リニューアルなので、すでにあるものから、変える部分と変えない部分を判断していくために、ヒアリングを通して、クリアすべき課題を立てていきました。
そのために並行して取り掛かったのは、既存サイトの中にある情報から、必要なものとそうでないものを整理したり、アクセスの状況を見たり、世の中的にどういう受け止められ方をしているのかなど、様々な情報の収集や分析から始めました。BUMP OF CHICKENのサイトには、すでにライブ画像や映像など「上質な素材」がたくさん揃っていました。しかし、ファンの方がその素材に行き着くまでの操作回数が多めだったり、もっと手前で素材に触れることができてなかったり、などコンテンツの整理を行いたいと思いました。そこで、元々あるコンテンツや資産をサイト全体で活かしながら、閲覧や回遊を高められるような、UI/UXを提案しました。
さらに、今回大切にしたのは「ファンに寄り添ったサイト」であること。私たちのチームは、独自にBUMP OF CHICKENのファン歴が長い複数の知人からヒアリングをし、実際のファンの方は、どういう想いでバンドを見ているのか、どんなところが好きなのか、どんなものがBUMP OF CHICKENらしいのか、などの情報も収集しました。
上質な素材を有効活用しながら、23年活動しているバンドならではの落ち着きや、長い歴史のアーカイブをひとまとめに包めるニュートラルなフォーマットなど、を意識しています。

花塚:実は、クライアントから具体的な要望というものはほとんどありませんでした。コンペの際に、情報整理やデザインの提案をこちらから積極的に行い、徐々に先方の要望を引き出していったという経緯があります。





課題解決型のWeb提案

-それぞれがとくに意識的に努めた点について教えてください

花塚:提案とヒアリングを繰り返す中で、出てきた課題としては、長期にわたり活躍し、ファンがたくさんいらっしゃるバンドであることから、メディアに出演するとWebへのアクセスが瞬間的に高くなりサーバーが落ちてしまう、または低速になりサイトが閲覧できないという状況が発生していました。そこを改善するよう、本田と相談しながらファーストプライオリティとして取り組みました。
もう1点は、やはり「BUMP OF CHICKENらしさ」。ファンの方が見て喜んでいただけるサイトにするために、改めて音楽を聴き、LIVE映像をすべて観てバンドの特徴や「らしさ」を理解することに努めました。

藤牧:それと、今回はアルバムのリリースとツアーのスタートがタイミングとしてあるので、そのスペシャルサイトの立ち上げとオフィシャルサイトのリニューアルを並行して制作する必要がありました。オフィシャルサイトは過去のアーカイブを役割とし、スペシャルサイトはアルバムやツアーの世界観を拡張するものとして、ツールとしての役割を明確にしながら制作にあたりました。

本田:花塚が言うように、サイトの高速化を図るという面も大きな課題でした。
とにかく、ファンの方がストレスなく、めちゃくちゃ速くサイトやページを表示できるようにしたかったので、短い納期の中で、どれだけ理想のスピードに近づけるかをものすごく考え、悩みました。
悩み抜いた結果、会社としても新しい技術を使って案件に寄与していくというミッションもあり、膨大にある画質のいい素材を別サーバーに置き、高速化させるという技術を組み込みました。それにより、リニューアル前のサイトよりも3倍速い高速化の実現に成功しました。


ファンにしかわからない?!細部へのデザインのこだわり

藤牧:既存の豊富なコンテンツをBUMP OF CHICKENらしさを感じさせるデザインで見せるというのは当然ですが、伝わりやすく運用もしやすくするという点で、UI/UXをみんなで検討していきました。今回新たに設置した機能で、関連するコンテンツ同士を繋いで回遊性を高めています。アルバムとビデオを紐けたり、ちょっとしたことですが細かな導線を作ったりしています。

花塚:それと、ツアーが順次スタートしていくというところで、サイトのツアー情報に紐づいて、ライブ画像やグッズ情報などが公演毎にどんどんサイト上で更新されていく設計にしています。ライブが始まる前と終わった以降でアップデートされていけばファンの楽しみの一つにもなりますし、行けない公演だったとしても躍動感を伝えることができます。

-ものすごいレアページの隠れデザインがあるのですよね?

花塚:そうなんです。サイトの高速化には成功していますが、仮にメンテナス画面や404画面(エラーページ)が表示された際に、通常はあまりきちんとデザインしないであろうページも、ファンが盛り上がれる内容で表示されるようになっています。これは、人が注目しないようなページでも、何らかのタイミングで発生し得る想定のページですので、そこも「寄り添った」の理念に沿って、できる限り作り込んであります。スマホで設定できるホームアイコンも、今回から用意しています。

藤牧:今回リニューアルしたBUMP OF CHICKENサイトは、決して派手なサイトではないですが、ファンに寄り添いつつ、細かなデザインでこだわりを魅せていきたかったです。



-リニューアルサイトを公開したところ、SNS上でたくさんの反響がありましたね。

藤牧:はい。おかげさまで、ありがたい反響をいただいております。想定したいくつかのファン層に向けて、どういうものがいいだろうか?をできる限りリサーチし、デザインとテクニカルの両面から、満足度の高いサイトを作り上げることができたと思います。

花塚:先ほどお話した404ページが早速ファンの方の間でも発見されて、twitterでも話題を呼んでいました(笑)。



Web制作の未来について

藤牧:イメージソースとしてはWebを中心としたUI/UX領域も、より一層強化しているところなので、今回は成功事例の一つになったと言えます。短納期の中でも、情報設計やデザインにおいて、最適な取捨選択し、結果、パフォーマンスも向上した、ということで、最適なものをご提案できたと思います。今後もこういった新しい事例を創出していきたいと思います。

本田:イノベーションという意味でも、制作プロセスにおいてヒューマンエラーが起こらないように社内プログラムを改善している最中です。クライアントワークでは、エンジニアとして案件の上流過程からジョインし、プロジェクトを効率的かつ、クオリティの高い仕上がりになるようビルドアップしていきます。また、新しい技術をどんどん活用してイメージソースらしくもありつつ、チャレンジングなWeb制作に邁進していきたいと思います。

花塚:今回、ファンやクライアントの間に長年積み重ねてきた愛を大切に制作を行うことができました。今後もユーザーとクライアントに寄り添った提案ができるようにしていきたいです。

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