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顔の話。

こんにちは。谷中のひいらぎと申します。

ひいらぎは「人生の節目に出会う装飾小物」のブランドとして、念珠をはじめとした和の道具をこれまでとは違った雰囲気でお作りしています。

本日はこの写真の珠(たま)について。

これは数珠の珠です。数珠でつかわれる木珠をちょっと大きめに、店のオブジェとして特注で加工していただきました。


数珠というと、重々しい雰囲気の老舗の専門店で棚の中から選び出してきて、、というイメージかもしれません。あるいは最近の方はどこで買ったらいいかすらわからないとおっしゃる方が多いです。はたまた、きちんとした物を持たなきゃとは思うけど、ネットで見るのはいまいちピンとこなくて、とか。

そんな重ため&義務的なイメージを忘れて、祈りの法具として「素敵!」「ほしい」と思っていただけるものを作りたい!とはじめたのがひいらぎです。大人の女性の「いつかは欲しい憧れリスト」でいうところのMのマークのついたパールのネックレス的なものになりたい、と思っています。


だから新しいお店ではこの数珠の珠をアレンジしてその新しさや素敵さを表現したい、と昨年夏ごろからデザイナーさんや木珠の加工会社さんなどとご相談を重ねておりました。加工会社さんは、数珠でいうと通常女性ならば7mm、男性ならば12〜16mm程度の直径の木や石の珠を輪に仕立てるのですが、お寺の行事用にものすごく大きい木珠も加工されています。直径でいうと100mmとか200mmとか。巨大な数珠をみんなで持って回す、という行事をされるお寺様のための材料です。

今回お店で使いたかったのはそこまで大きくはない、20mmというサイズ。15でも30でもなく、20がいい。

加工会社さんにとっては中途半端なこのサイズ感。普段は作っていないというので、待ちますから作ってくださいとお願い。1000個。1000個ってたくさんなのですが、業者さんの仕事からすると少ない。だからちょっと無理を承知でご相談。お願いに工場まで伺いました。念珠の木珠は「生地」といって、普段は問屋さんを介して触れ合うため、うちのような末端が大元の加工所さんとつながることは滅多にありません。いつも変なことばかりやりたいと思ってしまうので、調べて調べて会いに行ってお願いする。

数珠や仏具系の部材を作る業者さんは京都を中心に滋賀や北陸、愛知近辺に多いです。このオブジェ用の珠にしても、他の製品の開発に関しても、変な注文に付き合ってくださる方は貴重です。でもそれをさせてもらえるから、他のメーカーさんでは作れないものを作ることができる。本当に本当にありがたいことです。こちらが奔走すればいいならいくらでも奔でも走でもするから、みんなが見たことのないいい感じのものを作りたい。ひいらぎはそういうことに時間をかけているブランドです。


そして今この珠はお店の顔となっています。いい顔みたいです。

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