JINEN-DOでは、独自の観点からノウハウを構築しています。 例えば、 障害者の活躍を生み出す働き方をつくるパターン・ランゲージ もその一つ。
私たちのお仕事は、通所する障がいのある方のトレーニングだけでなく、就職先である企業の現場が、だれもが働くしあわせを感じられる素晴らしい環境になることも目指します。
パターン・ランゲージのセミナーを無料で毎月一度開催しており、受講者にメルマガを送信しています。
以下はその中で、JINEN-DOのノウハウとして共有したものです。皆様にもおすそ分けしますね。
PLに参加する多くの皆さんにご興味を持っていただくのが、一緒に参加してい
るJINEN-DOの利用者さんのこと。
「どのように育てているのですか」と、JINEN-DOのノウハウに関心を示
して頂くことが多くなっています。
そこで、JINEN-DOが大切にしていることを書いてみたいと思います。
今回は、「配慮」とは何かということ。
法的な言葉を並べるのは、別な専門情報に譲り、ここでは現場と本人が
永続的に良好関係を維持するための配慮のあり方について書いてみます。
配慮とは権利と捉えると分かりやすいと思います。
障がい者には配慮を要求する権利があり、雇用側には提供する責任があるという
ことですね。
しかし、責任があるのは雇用側だけなのか?
ここで疑問に感じる雇用者が多いのではないでしょうか。
JINEN-DOは、そもそも就職するためのことを教えるのではなく、就職した
後、彼らはもちろんですが、同僚や上司の方も “ しあわせ ” になるための
方法を教えています。
仕事とは、自分のもつ能力を発揮して、さらに成長することで社業に貢献する
こと。 この責任を果たさずに、配慮だけを求めていると、しあわせへの道は遠
ざかるのです。
JINEN-DOのご利用者が評価される最も大きなポイントは、彼らが貢献意欲
に満ちているからではないでしょうか。
就業先に伺うと 「ここまで社業に貢献しようとしてくれているのだから大切にし
てあげたい、可能な配慮であれば提供してあげたい」 というコメントを頂くので
すが、障がい者雇用の前にお互いに人間ですから、そんなものですよね。
当事者が配慮を求める際には、
1) 当事者に「貢献・成長意欲」があること、
2) そして自分で「セルフケア・対処」を実行できること、
3) その上で必要な配慮を要求すること
「頭痛」で例えて書いてみると
1) 頭痛のない時は自分の価値を発揮して働くこと
2) 頭痛が出てきたら、頭痛を自覚し、所持する頭痛薬を飲むこと
3) 上司に頭痛であることを伝え、薬を飲むために席を外す許可を得ること
回復したらまた、(ペースの相談はあっても良いと思いますが)お仕事を
再開すること
と、こんなところでしょうか。
適切な配慮は提供しながらも、あくまでも戦力として当事者を扱うことで、配慮
は認めても甘えは認めないという姿勢は必要です。
但し、甘えと配慮のラインは企業観点だけを押し付けると、本人の難しさは理解
できませんから、ご本人の気持ちを大切にしてみてください。