「技術って、入れただけじゃ価値にならないんですよね」
前職では、生成AIを使ったDX支援のマーケティングを担当していた近藤さん。2026年1月に浜松貿易に入社し、いまはロボットとドローンの事業で、マーケティングから営業、事業の立ち上げまでをまたいで動いています。無形のAIから、触れるロボットへ。入社1年目の等身大の話を聞きました。
「入れて終わり」の提案に、モヤモヤしていた
ー 前職ではどんなお仕事をしていましたか?
生成AIやAIエージェントを使った、企業向けのDX支援のマーケティングです。介護・福祉業界のお客さまに、AIの活用を提案していました。
ー 転職を考えたきっかけは?
提案を続けるうちに、技術は導入すること自体がゴールじゃない、と感じるようになったんです。現場の課題や、使う人の仕事に合って初めて価値になる。そこまでちゃんと届けられる仕事がしたいと思いました。
AIの知見を、「現場で動くもの」にできる会社だった
ー 浜松貿易のどこに惹かれたんですか?
FA、ロボット、ドローン、画像処理を組み合わせて、製造現場の人手不足や安全の課題に向き合っているところです。前職のAIやDXの知見を、点ではなく、現場に実装する力として使えると思いました。
あとは、日本のものづくりの現場と向き合いながら、日本の技術を海外に届けていける環境があること。この両方がそろっている会社は、なかなかないなと。
マーケの相手が、「画面の中」から「実物」になった
ー 前職のマーケティングと、いちばん違うところは?
扱うものが実物になったことですね。LPやメールといったデジタルの施策は前職と同じです。でも、ロボットを現場に持ち込んでデモをしたり、展示会で実際に触ってもらったりする。そのオフラインの体験が、そのまま成果につながるんです。
ー 入ってみて、よかったことは?
リードを獲得するところから、商談、受注、導入後のフォローまで、一続きで見られることです。マーケが数字をつくって終わりじゃなく、営業のプロセス全体を良くするところまで関われる。この裁量は前職にはありませんでした。
ー 逆に、大変だったことは?
製品の知識や業界の構造を覚えるのに、前職以上に時間がかかりました。商材が実物なので、デジタルだけでは完結しないんです。展示会の運営や現場でのデモも、自分で巻き取ることになります。
ただ周囲のみなさんと一緒に学んだり、先輩に教えていただいたり同行したりして少しづつ学んでいくことができました。
展示会は「一回きりの商談の場」じゃない
ー いま、いちばん力を入れている仕事は?
展示会です。ものづくりワールド名古屋2026やロボットテクノロジージャパン2026では、ブースの設計からデモの内容、当日の社内の動き方、来場者向けの資料まで準備しました。会期が終わったら、お礼とフォローの連絡を送って、獲得したリードを地域別・温度感別に整理して個別にフォローする。最後に社内アンケートで振り返って、次の出展に活かす仕組みもつくりました。
やってみて思ったのは、展示会は単発の商談の場ではなく、お客さまとの接点を生み出し続ける「装置」として設計するものだ、ということです。
ドローンを売るには、法律と契約から組み立てる
ー ドローンの事業にも関わっているそうですね。
点検用ドローンの事業を立ち上げているところです。機体の性能だけでは売れないんですよ。販売パートナーとの契約の組み方、航空法の許可や操縦資格の整理、保険が必要かどうかまで、技術・法律・契約の三方向から事業の土台をつくっています。
ー 提案するときに難しいのはどんなところですか?
一件ごとに現場が違うことです。焼却炉の中の点検で、ドローンとAIの画像診断を組み合わせる案件もあれば、鳥よけのネットやシャッターがあって、飛べる範囲が限られる現場もあります。その現場の条件に合わせて、機体とやり方を組み立てる。その提案の深さが、この事業のいちばん面白いところだと思っています。
雑談から、全社のAI活用を任されることに
ー 社内のAI活用も担当していると聞きました。
入社してしばらくして、前職で生成AIを使っていた話を雑談でしていたら、それが社内に広まって(笑)。「全社のAI活用も一緒に考えてほしい」と声をかけてもらいました。いまは事業部の仕事と並行して、AIやITツールの導入と運用を支えています。
会社全体の生産性にかかわるテーマなので、すごく面白いです。効率化で終わらせず、お客さまへの提案の質とスピードに返すところまで持っていきたいですね。
一台のロボットが、現場を変えるきっかけになる
ー これから挑戦したいことは?
国内外のメーカーの技術を、製造業やインフラの現場で本当に使える形にして届けたいです。一件の商談、一台のロボットの導入が、現場の課題を解決するきっかけになる。その積み重ねを、マーケと営業の両方からつくっていきたいです。