株式会社博展 HAKUTEN | Communication Design®
博展は体験価値の創造を通じて、企業・団体のコミュニケーションをデザインしています。オンラインイベント、WEBプロモーション、ショールーム、ポップアップショップ、プライベートショー等の企画・デザイン・制作を手掛けています。
https://www.hakuten.co.jp/
こんにちは!博展採用担当の田崎です。新4年目がさまざまな先輩にキャリアを切り拓いた瞬間を取材するキリヒラ企画の第4弾をご紹介します!
臼井(うすい):デジタルインテグレーション課に所属。プログラミングや電子工作、映像制作等を用い、インタラクティブコンテンツやインスタレーションの開発等を担当している。趣味はダイビング。熱海伊豆近辺によく出没する。渡邉(わたなべ):マーケティング部に所属。現在はオンラインセミナーなど、社外に向けたコンテンツ企画を担当している。動物の写真を撮ることやゲームが趣味。最近のおすすめはCoffee Talk。
キリヒラ第4回目の今回は、Unit2プロデュース部の広瀬 明生(ひろせ あおい)さんにお話を伺っていきたいと思います!
渡邉)私は案件としては、広瀬さんと直接お仕事したことはないのですが、何度か情報交換させていただいたこともあり、気さくで優しい先輩という印象を持っていました。そこで、この機会にもっとお話できればと思い、お声がけさせていただきました!
臼井)僕は広瀬さんとは何度か一緒にお仕事させていただきましたが、いつも優しく、一緒にお仕事をしていて楽しくて、でも、そんな広瀬さんがどんなバックグラウンドを持っているのかはよく知らず・・・
キリヒラの取材のお話をいただいたとき、それなら是非気になってた広瀬さんに! と思ってお声がけさせていただきました!
というわけで広瀬さん、よろしくお願いします!!
臼井)広瀬さんは〝商環境の人〟という印象が強いですが、入社してからの経歴を教えて頂けますか!
広瀬)僕は2008年に新卒で入社し、3年間制作部に所属していました。
いわゆる大工的なモノづくり&現場施工チームですね。
ただ当時の博展の主軸であった、いわゆる〝展示会のブースの製作・施工〟はほとんどやる機会がなく、某家電メーカーが主催していた各地域の街の電気屋さんを一同にあつめた家電フェアの全国キャラバンを年間で担当していました。
博展はそのフェアの中で、お客さんがエンタメ要素として楽しんでいただくための縁日的なゲームコーナーや、家電をプレゼンテーションするためのステージ製作や裏方運営をしていました。
施工が終ると会期中は運営スタッフとして接客をし、会期が終わった瞬間に作業着に着替えて撤去作業をしていました。
全国各地約20か所近くで開催されるフェアだったためキャラバンが始まると1か月半はほぼ家には帰ることが出来ないような現場でしたが、モノづくりをしつつも会期中はお客さんの反応をダイレクトに見ることも出来たし、クライアントの担当者の方達は「明生ちゃん、明生ちゃん」と可愛がって下さり、本当に多くを学ばせて頂きました。
お客さんに育てていただいて今でも感謝しかありません。
2011年に東日本大震災がおこり、博展で請け負っていたイベントがほぼ全て中止になった為、制作部の仕事もストップしてしまいました。
そのタイミングで営業へ異動の辞令が下り、それ以来アカウント&プロジェクトのディレクション業務に従事しています。
商材としては転々として、初年度は新規営業専門部隊でテレアポ&飛び込み営業、その後はBtoBの展示会ブースの出展サポート、100社以上が集まる合同展の主催者サポート、大手デベロッパー企業さんのマンションギャラリーのデザインプロデュース、アパレル企業さんの旗艦店のディスプレイに携わりました。
省庁のプロジェクトでは、様々なメディアアーティストさんの作品の製作支援をやったりと、本当色んな事に挑戦させてもらっています。
現在はマネージャー兼プレイヤーをしながら、新しい挑戦として、街づくり関連のプロジェクトを推進しています。
臼井)制作部に戻りたいと思った事はありませんか?
広瀬)あまりないですかね。
モノづくりへの憧れだけで入社したけど、大学では心理学が専攻で全く下地がない中で制作フィールドに飛び込んだので、造る事が苦手なまま3年目で行き詰まりを感じていました。
そのような中、震災を機に前ブレも意思もないまま異動した「企画営業」という職種は、実際に手を動かしてモノを作ることは無くても、自分なりの意見やアイディアを出すことが出来たし裁量もあったので、違った立場からのモノづくりの面白さを見つける事が出来ました。
なので、早々に「実際に造る部分は得意なメンバーにお願いをして、自分はこっちでやっていこう」という気持ちに切り替える事ができました。
…とはいえ現場にいた3年間で学ばせてもらった事は、僕にとって大切な基礎と武器になっていて、本当に貴重な経験をさせてもらったと思っています。
臼井)博展の人はあまりスーツを着ていませんが、広瀬さんも私服の印象が強いですね。洋服に対するこだわりはありますか?
広瀬)僕らの仕事はお客様にデザインを語る必要があるので、スーツでも私服でも〝それっぽい雰囲気〟を醸し出した方がいいと思っています。
僕は元々服が好きな事もあり、僕のキャラクターを良く知って頂いているお客様の前では自由な服を着ていますが、一方で、メンバーに負荷はかけたくないので、メンバーのクライアントへご挨拶に伺う時や謝罪の際は、スーツを着るようにしています。
TPOに合った服を着る事が大切かなと思います。
渡邉)私もそのような配慮ができるようになりたいです!
臼井)服装がモチベーションにつながることはありますか?
広瀬)ありますね!入社当時はアパレルの仕事をやりたいと思っていたし、
もともと「スーツを着なくてよい職場がいいなー」という判断基準で就活をしていた位なので、社内で私服で仕事してもいいんじゃない?って兆しが見えた途端に速攻でスーツを脱ぎました笑。
入社13年目に某アパレルブランドの店舗リニューアルに携わること事になり、入社当時の漠然としていた夢が、気付いたら叶っていたなぁと感慨深かったです。しかも、そのアパレル企業は、学生の時に店舗アルバイトの採用面接で3/3回…不採用だった企業さんだったので、もはや運命だと思ってます笑。
渡邉)アパレル系の案件がしたいという発信はしていたのですか?
広瀬)制作の時はしていなかったし、営業に来たらその事は少し忘れていました。
僕はカメレオン体質で、行った先々の部署で、『どうしたらここで面白く仕事出来るか』を考えるようにしているので、IMC※部隊の方がアパレルの仕事の引き合いが多そうでも、今はイベプロ※が楽しいからいいか!って、思っていました。
ある種、中長期的な野心をもたず、その時その時を楽しもうと思うのは、僕の特徴のひとつかも。
※IMC(Integrated Marketing Communicationの略)…BtoC企業をメインクライアントとする部署の当時の呼称。クライアントには某スポーツメーカーやアパレルブランドが多く、担当営業はクライアントロゴの入った洋服を着ることが多かった。
※イベプロ(イベントプロモーションの略)…BtoB企業をメインクライアントとする部署の当時の呼称。主に多数の出展企業をとりまとめる合同展示会の主催する企業のイベント実行を支援。
臼井)その場の環境に対する順応力が凄いですね!そのような「楽しむ」マインドを持てるなんてうらやましいです。
広瀬)自分が置かれた状況を、自分にどう腹落ちさせるか、どう思うかは自分自身でしかないと思う。ウジウジしていても前には進まないし、つまらないな、と。
もちろん僕も聖人ではないので波はありますが、そうゆう気持ちは大事にしています。Mr.childrenの〝center of universe〟という曲で「すべては捕え方次第だ」っていう歌詞があるんですが、僕的にはパンチラインですね笑
渡邉)ここまでのお話で、広瀬さんは色々な事をポジティブに考えていて、いつでも前向きな印象を受けました!
広瀬)ありがとうございます笑
でも、ここまでたどり着くにも紆余曲折はあって、営業に来た頃は「クライアントが言うことが絶対正しい」という刷り込みが強くて、すごく悩んだ時期がありました。
営業4年目の時、ある担当者に一見仕事とは関係ない無理難題を出された時期が続き、「自分の役割は、先方のご機嫌をとるためのピエロになる事だ」というマインドで対応をしてしまっていた為、メンタルを崩してしまいました。
その背景には、自分に仕事として本質的な価値を届けられるスキル・実力が足りていなかった事実があるのですが、今になって振り返ると、ピエロ的な役回りで、自分の存在意義を無理やり作ろうとしていた部分もあったと思います。まぁ…いわゆる間違ったアプローチをしていたなと。
苦しみながら模索する中で、僕ら営業は、クライアントから求められている事に答える必要はあるけど、それはあくまでも価値を提供する事であって、決してピエロになる事ではないということに気が付きました。
その当時は本当に色々と悩んだのですが、「お客様は神様ではなく、お客様も迷っている。その中でしっかりと提案し、価値を届けられるプロフェッショナルでいなければいけない!」…と思い直せた事はターニングポイントでしたね。
プロフェッショナルになる覚悟をするとともに、自分がやるべきことをしっかりやれた時は、成功体験として自分を認める事も健全だなと思っています。
臼井)中々辛い思いをされたようですが、その体験は今の広瀬さんの仕事に活かされていますか?
広瀬)すごく活きていると思いますね。
その案件の担当者様は、トリッキーな一方で、仕事においては真っ当に厳しい方で、
「博展のデザイナーが描くプランは素晴らしいが、お前の至らないプロジェクトマネジメントのせいで、博展のクオリティを落としている。お前の仕事の質が、デザイナーに迷惑をかけている自覚があるか?」と言われたことがあります。
口調は厳しかったけど、正論ですよね。
それ以来、直接デザインをしたり制作物を作ったりしない自分の役割は、プロジェクトに関わるメンバー達が同じ目標に向かって、それぞれの力を最大限発揮して貰える環境を作ることだと意識するようになりました。
臼井)社内のメンバーと一緒にやってく中で、広瀬さんなりにこんなふうに働けるといいなと思うことはありますか?
広瀬)博展のモノづくりにおいて、一人で完結する仕事はほぼなく、色々なセクションの人が絡み合ってプロジェクトは進みます。
それぞれのフィールドで個々人がプロ意識をもっていることが大切で、その上で物事を俯瞰して見つつ、何が最良の形か考え議論する熱量を皆が持っている環境になるといいなと思っています。
いいものを作るために、チームメンバーが自分の役割を踏まえた上で、少しずつその領域を越境するぐらいの方がいいと、勝手ながら思っています。
それぞれの立場で意見が言いやすい環境でチームがうまく機能すれば「博展のチーム力っていいよね」と、指名受注にもつながってきた経験も多々ありますね。
臼井)チームで職種の垣根を超えて自分の意図を伝えることで、より良いものが出来るということですね。コミュニケーションが大事なのですね。
渡邉)今後「こういう風になりたい」というイメージはありますか?
広瀬)僕には「10年後にこうなりたい」という明確なビジョンがないのですが、常に僕も周囲も仕事にやりがいをもってニコニコと、健やかに1日1日を積み上げていけるといいなと思っています。
それは、調和をもとめて意見を言わない・衝突しない…ということではなくて、その時々の自分の気持ちや想いをぶつけ合いながら、良い状態を自分達で創っていくような感覚ですね。
言うは易く行うは難しですが、少なくとも、言いやすい環境や姿勢は自分からつくっていきたいなと思っています。
あと、僕はマネージャーとしては駆け出しなのですが、メンバーがどんな仕事をしたいかを紐解きつつ、色んな角度から仕事の楽しさややりがいを感じてもらえる機会を作っていきたいなと思っています。
同じ営業という職種でも、やりがいやモチベーションは人それぞれ…という事に、最近になってやっと気付き始めたので、相手に対する興味をしっかり持って、向き合っていきたいなと思っています。
渡邉)広瀬さんの「優しそう」「いい人そう」という印象はそういう所から来ているのですね。相手に寄り添う・話を聞いて合わせていくのが広瀬さんの個性なのだと感じました。
広瀬)ありがとうございます!
今回、声を掛けて頂けてとても嬉しかったです。
お話しながら、改めてこの10数年を振り返り、自分の考えを整理する時間を貰えました。
お二人も、自問自答を繰り返して頂ければと思います!
臼井)最後に、若いメンバーにメッセージを頂けますか?
広瀬)とにかく、色んな人と仕事をした方がいいです。
いいものを作りたいというマインドは一緒でも、そこに対するアプローチや大事にするポイントはひとそれぞれ違うから、色々な人と仕事をすると、成長になるし、視界が広がります。
そのような機会があれば是非手を挙げてみてください!
広瀬さんの他者への思いやりや、他者と真剣に向き合う姿勢が、今の広瀬さんの魅力となっているのだと、今回のインタビューを通して強く感じられました。
豊富な経験と魅力あふれる人柄はとてもかっこいいなと思いました。
広瀬さん、貴重なお話ありがとうございます!!!