GLナビゲーションは、デジタルとダイバーシティの2つの軸からDX(Digital Transformation)を推進しています。会社に在籍するコンサルタントの66%が50代以上を占めており、そのうち23%は60代以上です。
日本の伝統的な企業に長く勤めてきた西村さんが、なぜベンチャー企業に飛び込み、活躍できているのか。コンサルタントとして活躍する彼にお話を聞いた。(聞き手:GLナビゲーション 代表取締役社長 神田 滋宣)
経歴:商社、IT業界、自動車業界を経て、50代でGLへ
——まずは、西村さんのこれまでのご経歴を教えてください。
高校時代は理系でしたが、大学受験に英語が必要だということで、英語の勉強を始めました。なんとそれがきっかけで英語に興味を持ち始め、関西外国語大学に進学しました。
大学を卒業後は総合商社に入社しました。最初はシステム運用の仕事に配属されました。その当時のシステムが非常に使いづらく、理系の視点から改善を提案したのですが、「システム部門は別にあるから」と言われたため、IT業界に転職することにしました。1社目の在籍期間は約1年半ほどでした。
次の会社ではプログラミングを学ぶところから始めました。当時、IT業界では新しい技術を学ぶために書籍を読みながら開発を進めていましたが、日本語の資料はほとんどなく、主に英語の書籍がメインでした。外大を卒業していることもあり「西村、英語が得意なら訳してほしい」とよく頼まれていました。仕事時間の半分はシステムの勉強、半分は英語の翻訳に費やしていました。翻訳が完成する頃には日本語の書籍が本屋に並ぶこともあり、徒労に終わることもありましたが、開発には役立っていました。
その後、2社目のグループ会社から引き抜かれるかたちで、コンサルタントの仕事に就くことになりました。またまた勉強が必要で、グループ会社での研修を経て、寮生活をしながら3年〜5年間ほどコンサルタントの業務に没頭しました。コンサルタントとしての基礎は、クライアントの環境を深く理解し、課題を見つけ出すことにあります。当時のリーダーや部長、アプレイザー(評価者)から学んだ経験が、今の私を形作っています。
コンサルタントとしての基礎を学んだ後、通常はその道を進むのが一般的ですが、私は異なる経路を辿りました。当時の営業担当者が、単に製品を売るだけではなく、顧客のニーズに合った提案型営業の重要性を説かれ、システムエンジニアとしての技術知識とコンサルタント経験を活かして、プリセールスの走りを経験しました。結果的に15年ほど続きました。
在籍していた会社が早期退職を募り、50歳を少し超えた頃に会社を去りました。その時点でコンサルタントの職は限られており、私がITコンサルの師匠から学んだCMMI(Capability Maturity Model Integration)とISO 26262(自動車の機能安全規格)などの車関連の知識があったため、自動車業界に関わる機会が増えました。PMO(プロジェクトマネジメントオフィス)やPM(プロジェクトマネージャー)としてAIの自動運転技術の要求定義に携わりました。しかし、この仕事もプロジェクト途中で切り上げられることが多く、その後はコネクテッドカーのプロジェクトに移りましたが、同様の結果になりました。
その後、最終的には転職サイトを通じて現在の職場であるGLナビゲーションを見つけました。
——初めてお会いしたのは2〜3年前でしょうか?そこから1年後にご縁があって入社頂くことなりましたが、入社いただいた理由について教えてください。
転職先を決める際、転職サイトのアドバイザーがGLナビゲーションを非常に高く評価していたことが一番の要因です。第三者の意見も私の転職の判断基準の一つとなりました。また、アドバイザーから「入社後、事業会社に行ける可能性があるかもしれない」と言われたことも後押ししました。
GLは「50代」がマイナスではなくプラス要因になる
——ご存知のとおり、GLナビゲーションは変化を大事にしている会社です。西村さんご自身が入社して変わった考え方や行動、スタンスなどはありますか?
入社後の変化としては、50代のマチュアな技術者としての自分の立ち位置が変わりました。
一般的に、私たちのような年齢層の技術者は、経験や技術力を高く評価されるものの、健康や体力といった、年齢に関する側面から不安視されることもあります。しかしGLナビゲーションに入社後、自身の考えは一変しました。
それまではマイナス要因として捉えていた50代という年齢が、GLナビゲーションではプラスとして評価してくれることを強く感じました。私たちを単純な労働力として捉えているのではなく、期待を持ってくれていると感じました。この期待感が、私にとって働く上での大きな原動力になっています。
会社から期待されていることがわかると、自分のキャリアや仕事に対して積極的に考えるようになり、自分の役割や可能性をさらに探求する機会が増えたと感じています。例えば、どうやって若手が成長する機会を自分が作れるか、そんなことも考えるようになりました。
GLの特徴:若手の団結力、個の強みを伸ばす環境がある
——GLナビゲーションの特徴について、西村さんはどのようにお考えですか?
マチュア世代を除く他部門、例えばバックオフィスや営業部門に目を向けると、営業部には活気のある若いメンバーが非常に多く在籍しています。彼らとの日常的な会話や交流を通じていくつか気づいたことをお話しますね。
1つ目に、社員同士の団結力が非常に強く、協力して仕事を進めている様子が印象的です。”家族”と言うと大げさな表現かもしれませんが、そう言いたくなるほど、お互いがお互いをサポートしています。また、各部署がそれぞれの役割を果たしつつ、互いに補い合う姿勢も特徴的だなと思っています。
2つ目に、個々の社員が自分のやりたいことを追求し、それを見つけて伸ばしていく文化があると感じています。神田さんをはじめ、社員一人ひとりの能力や興味を見極め、それを伸ばすための支援を会社が積極的におこなってくれていることを感じます。このような点が、良い面だと感じます。
先ほどの話に戻りますが、50代の私が若手の多いベンチャー企業にどのように貢献するかということに関して、とある若手に任せた監査法人のプロジェクト事例を紹介します。その若手社員はIT以外の仕事を担当することに最初は抵抗があったようでしたが、プロジェクトにゼロから関わる良い機会だったので任せることにしました。
最初は戸惑いながらも、徐々に仕事に慣れて活躍してくれました。学習能力が高く、教える側としても教育の意欲が湧きますよね。若手をどのようにやる気にさせて成長させるかが重要なポイントです。バックオフィスや営業部門でも同様のことが言えますが、現場での経験を通じて、若手の育成は非常に重要です。
今後の挑戦:即戦力として現場で活躍、若手の育成、マチュア世代へのGLでのキャリアを示したい
——若いメンバーの活躍機会をつくることも先輩社員の役割のひとつです。4大監査法人と一緒に仕事をするチャンスを与えるようなポジションを西村さんが作りにいったという点が成功事例ですよね。次に、今後GLナビゲーションでどんなことをやっていきたいですか?
現場で即戦力として活躍すること、特にプロジェクトマネージャー(PM)やPMO(プロジェクトマネジメントオフィス)の役割でリードしたいです。現場ではPMとしての経験やサポートを提供したいという意欲がある一方、コンサルタントとしての成長や環境の提供にも関心があります。
あとはやはり、マチュア世代や若手コンサルタントに対して、GLナビゲーションにおけるキャリアパスを提供したいと考えています。若手がコンサルタントを目指す際には、高い壁を感じることが多いはずです。我々のような存在がそのような壁を取り除き、コンサルタントとして活動できる環境を提供したいです。お客様に対して上から目線ではなく、一緒に仕事をして、成長したいと思われる存在になりたいですし、実際の経験とお客様からの信頼を得ることが、次へのステップにつながると信じています。
——将来のキャリアについてお考えを聞かせてください。
一つ前の回答と少し話が被りますが、将来的にはIT業界での豊富な経験を活かし、課題に直面している人々や組織に対して指針を示すような仕事に関わりたいです。対個人の場合もあれば、対企業や組織に対してもあるでしょう。講演や個別相談を通じて、他者の課題解決に貢献したいと考えています。
IT業界の中でも、十分に活用されていない分野への進出にも関心があります。特に、スポーツやサービス業界など、ITがより積極的に活用されていない分野でコミュニケーションを中心としたサービスの提供ができたら面白いと思っています。新しい価値創造を目指したいですね。
あと音楽にも興味があるので、音楽とITを組み合わせた何かしらのプロジェクトにも取り組みたいです。音楽とテクノロジーを融合させることで、新しい形の表現やサービスの創出を目指しているのかもしれません。
——最後に、GLナビゲーションに入社を検討する人へ一言お願いします。
GLナビゲーションは、社員のモチベーション向上やコミュニケーションを大切にしている会社だと感じています。
コンサルタント職には特定の基準があるわけではなく、一人ひとりが異なる視点や信念を持っています。人によってその価値観やアプローチが異なっているということです。ご自身の考え、やりたいことを表明していただき、その上で実現可能な道を探していきましょう。
コンサルタント未経験でも何ら支障はありません。興味があればそれだけで十分。残りの知識やスキルは我々が全力でサポートするのでお待ちしています!