はじめまして、FCPの新メンバー、篠田です。最近、少し連載から遠のいてた海外有名VC紹介シリーズ、前回のKleiner Perkinsに続き今回はVC界隈の風雲児 Andreessen Horowitz について紹介させていただきます。
(Andreessen Horowitzのコーポレイトサイトより引用)
会社概要
本拠地:メンローパーク、カリフォルニア州
ポートフォリオ:448社投資経験:680社(228社リード)
有名投資先:Pinterest, Airbnb ,Slack など総運用額:$10 Billion Exit数:109社
創業してから数年の間で以前紹介した大手VCのSequoiaを抜いて一時話題のVCとなったAndresseen Horowitz.
いかにしてIT関連ベンチャーの激戦の地シリコンバレーで他社をおさえ3年足らずで老舗VCを唸らせる会社となったのか投資傾向とともにみていこう。
Andresseen Horowitz の投資傾向
Andresseen Horowitzは2009年にMarc Andreessen と Ben Horowitzの二人によって創業され、通称 “a16z” と呼ばれている。比較的新しいVCであり、それだけに最先端のITソフトを駆使したスタートアップに着目していて、”Software is eating the world” という彼らの理念を貫く姿勢が見受けられる。
投資傾向は上記にある通り、ソフトウェア企業を中心に、シードからレイトステージまで幅広く手掛けていて起業家を思いやった投資で名が通っているのである。しかし、それだけでは3年足らずで老舗を抜いてしまう要素には至らず、いかにしてそうせしめたのかを会社の特徴とともに考察していこう。
(Andreessen Horowitzのコーポレイトサイトより引用)
Andresseen Horowitzの特徴
①起業家を尊重する投資
投資家に限らずすべての人がそうあるべき形と言えよう、パートナーとリスペクトしあう関係性。多忙かつ熾烈な競争が繰り広げられる経済社会では他に気を取られてしまい、ファンド側は事実パートナーと密に連携をとることが阻まれてしまっているのが現状である。Andresseen Horowitz はその実情を解決すべく、ロールモデルをCreative Artists Agency (アメリカ発の芸能プロダクション)に設定し、起業家をまるでハリウッドスターとして育てる思いで寄り添うと公表している。それのみならず、いままでの主流なやり方としては投資先が成長期に突入した際にはスタートアップの起業家をプロフェッショナルのCEOと役を交代させるのが伝統的であった。しかし、Andresseen Horowitz はあえてそうせずに、起業家自身が成長できるように手厚くサポートことにVCとしての意義を見出しているのだ。実際、社内ルールではパートナーとのミーティング遅刻した場合、1分$10の罰金が課せられるのである。仕事の大小の境なくパートナーを思いやったAndresseen Horowitzの体制にITを駆使する若い起業家たちが魅了されてしまうのもうなづける。
(Andreessen Horowitzのコーポレイトサイトより引用)
②独自のネットワーク
従来のVCでは創業者も含めた、従業者の人脈がパートナーとの仕事をより質の高く、優れたものにするには必要不可欠であり、大きく頼るところがある。しかし、人脈には限りがあり、関わりや接点のなかった業種の力が必要になってしまうケースもまた多く存在するという点をAndresseen Horowitzは問題視し、社内の人員のうち投資担当の約2倍もの人員をバリューアップ担当(フルタイムで業界や業種のネットワークを広げるチーム)に配属させ、そのネットワーク不足に多大なる力を入れているのだ。創業から5年では、社員90名のうち45名がバリューアップ担当であった上にその内訳は、市場開拓、技術人材紹介、エグゼクティブ人材紹介、マーケティング、コーポレートデベロップメント、とサポート力に関しては右に出るものがないほどの力量が注がれている。
Andresseen Horowitzの魅力はこれだけに収まるものではないが、会社としては若いVCが若い起業家に好まれる理由がわかるだろう。最後にAndresseen Horowitzが直近で投資した5社をみてみよう。
Andresseen Horowitzが直近で投資した5社
.自分の健康状態とかけるべき保険の見合わせをしてくれる資金繰りアプリ
会社内の人員(バイト、正社員、インターン)の区別や他社からの投資などをオーガナイズする企業向けアプリ
(Mercury Financeのコーポレイトサイトより引用)
・Mercury FinanceIT関連やインターネット上の企業向けの口座開設アプリ
個人のローンや基金についてのデータをすべてスマホで閲覧、管理しやすいようにオーガナイズするアプリ
マイホームを持つ人向けのファイナンスアプリ
以上がAndresseen Horowitzの直近の投資だが、彼らの特徴がよくみられる投資である。Andresseen Horowitzの投資先をみればなにがトレンドなのか一目でわかってしまう、その実力には陰ながらの心強いサポートが柱となっていることを是非これからのFCPの活動でも念頭におきながら精進していきたい。
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