こんにちは、株式会社ジェニュインです。
今回は、社内イベント「帰社会」の様子をお届けします。特に盛り上がった2つの企画、Claude Code活用事例発表とスーパーLT大会をレポートします。
そもそも帰社会って?
ジェニュインは、システム開発・インフラ構築を手がけるSES企業です。SESとは、エンジニアがお客様の現場に常駐して、開発や運用を支援する働き方のこと。つまりジェニュインのエンジニアは、普段はそれぞれ別々の現場で働いていて、同じ会社の仲間と毎日顔を合わせるわけではありません。
そこで大切にしているのが「帰社会」です。帰社会は普段は別々の現場で働くメンバーが定期的に会社に集まる、社内交流イベントです。近況を報告したり、現場で得た知見を共有したり、ときには雑談で盛り上がったり。現場が違っても「同じ会社のチームなんだ」と実感できる、ジェニュインにとって大切な文化です。
そんな帰社会の中から今回は2つ、企画をご紹介します。
企画①AI活用事例発表:もう、ほとんど手を動かさない開発へ
まずご紹介するのは、「現場でAIをどのように活用しているか」をテーマにした、Nさんによる発表です。冒頭、Nさんからこんな一言がありました。
「今はもうほとんどAI駆動という感じで、まずAIに投げて、ほとんど手を動かさない開発手法になっています。」
現場で使っているのはClaude Code。AIにタスクを渡して開発を進めるツールです。とはいえ現場のコードはお見せできないので、今回は「普段こんな感じで進めています」というデモを、無料でAIモデルを試せる開発環境を使って、ローカルでゼロから作ってきてくれました!
題材は“RAG付きLLMチャットアプリ”。実際にAIとやり取りした画面を見せながら、開発の流れを解説してくれました。
そもそも「RAG」って?
RAG(ラグ)とは、AIに外部の知識を参照させる仕組みのことです。
AIのモデルが持つ知識は、学習した時点のものなので、時間が経てば古くなりますし、社内独自のルールのような一般的でない知識はそもそも知りません。そこで、外部のデータベースを検索して、AIに問い合わせるときに「この情報を参考に答えてね」とコンテキストとして一緒に渡す。これがRAGです。
似た手法に、AI自体に追加学習させるファインチューニングもありますが、再学習のコストが高く、リアルタイムな更新には向きません。RAGは手軽で、情報の更新もすぐできるのが強み。実際、案件でも「RAGを追加してほしい」という依頼は結構あるそうです。
設計から実装まで、AIがつないでいく
デモで注目したいのは、工程ごとにAIモデルを使い分けていたこと。
まず設計は、高性能なモデルであるOpusに依頼します。「社内開発者向けにAI活用事例を発表したい」と伝えると、約1分で発表シナリオの候補とアプリの提案が返ってきます。そこに「RAG付きLLMチャットにしたい」とリクエストすると、アーキテクチャ設計、使用技術の選定、ファイル構成、処理の流れまで一気に作成してくれます。これもわずか1分ほどです。
さらに「スキルも追加してほしい」と一言伝えるだけで、コーディング規約やコードレビューのチェック項目といったプロジェクトのルール集も自動で整備してくれます。AIが実装時に自分でこれを読み、必要に応じて参照してくれる仕組みです。
設計が終わったら、実装はコスパの良いモデルのSonnetに切り替え。Opusが作ったタスクリストに沿って進めてもらいます。途中で無料プランの容量制限に達すると、今度はGeminiに交代。タスクリストが残っているので、別のAIでもスムーズに続きを引き継げるんです。
テスト段階では、エラーが出るとAIが自分でログを調べて修正、を繰り返します。Nさんがやるのは「これを実行していいですか?」に「はい」と答えることだけ。本当に、人間はレビュー係みたいな感じです。
完成したチャットに「社内ルール」を教えてみる
出来上がったのは、ドキュメントをアップロードして知識を追加できるチャットシステム。
最初に「社内のGitブランチの命名規則を教えて」と聞くと、AIは社内ルールを知らないので、それらしい一般論を返してきます。ところが、命名規則が書かれたドキュメントをアップロードしてから同じ質問をすると、今度はその内容を踏まえた正しい回答に。RAGの効果が一目で分かるデモでした。
仕上げには「新人向けに、実装のポイントやハマりやすい部分をドキュメントにまとめて」と依頼します。システムの肝や、開発中に実際につまずいた箇所まで整理してくれるので、後からソースコードを読む人にも優しい成果物になっていました。
どの料金プラン?
発表後の質疑応答では、料金プランやモデルの使い分けについて質問が続きました。
現場で使っているのはチーム向けの標準プラン。利用量には5時間ごと・週ごとの制限がありますが、「Sonnetで使っている分には全然余裕」とのこと。Sonnet 5はOpusにかなり近い性能でコスパも良く、これだけでも困らないレベルだそうです。一方で、タスクをこなす意欲が旺盛なあまり、ユーザーの承認をスキップしようとするケースが報告されているという話もあり、AIに任せる範囲の見極めはまだまだ人間の仕事だと感じました。
「テスト工程にもAIは絡んでいますか?」という質問には、「テスト観点の洗い出しからテストケースやサンプルデータの作成までAIが行い、人間がレビューする」との回答。ChatGPTやGeminiとの比較談義も飛び出し、あっという間の発表時間でした。

企画② LT会:テーマ自由、思いついた人から
続いてご紹介するのは、LT会の様子です。
LT(ライトニングトーク)とは、1人数分の短いプレゼンのこと。今回はテーマ完全自由、思いついた人から順番に話していくスタイルです。目についた話題を拾いながら話しましょう〜というゆるい空気で始まりましたが、テーマが自由だからこそ、それぞれの個性や普段は聞けない一面が見えてくる。そんな時間になりました。

AIにハーブティーを相談してみた
まず1本目は、Sさんによる私生活でのAI活用です。
Sさんは以前、AIにハーブティーのレシピを相談してみたそうです。ポイントはその頼み方。「化学、生物学、心理学、薬学の知識をフル動員して、おすすめのハーブティーを提案してください」と、複数の専門分野を横断させる形でリクエストしたのだとか。
そして面白いのがここから。提案されたレシピを眺めて終わりにせず、実際にハーブの葉を買ってきて、しばらく飲み続けてみたそうです。結果は「わりかし良くて、ちょっと続けて飲んでいた」とのこと。AIの提案を現実の生活で検証するところまでやってみる、エンジニアらしい実践です。
「普段はコーディングばかりしていますが、自分と全然違う分野のことをAIに相談して、提案してもらって、実際にやってみると結構面白いんです」とSさん。
ただ、続く一言が印象的でした。「私生活の意外なところでAIを使えたら面白いと思うんですけど、普段そこに思考が向かないから、なかなかアイデアが出てこない。そういう発想をいろんな人からもらえたら面白いなと最近思っています」
確かに、仕事でAIを使いこなしている人ほど、AIの用途が開発に固定されがちかもしれません。聞いていたメンバーからも「AIでアプリを作るのも面白そう」と反応があり、開発の外側でのAI活用は今後の帰社会でもネタが広がりそうなテーマでした。この記事の前半でご紹介したAI駆動開発と並べてみると、仕事でも生活でも、メンバーそれぞれがAIとの距離感を模索しているのが伝わってきます。
トラックボールマウス、実際どうなの?
2本目は、Kさんによる「トラックボールマウスを初めて買ってみた」です。
1年以上使っていたマウスが壊れたのを機に、前から気になっていたトラックボール式に初挑戦したKさん。本体は動かさず、親指でボールを転がしてカーソルを操作するタイプのマウスです。「今までずっと動かすタイプのマウスしか触ってこなかったので、最初はやっぱり慣れないなと感じました。でも1週間以上使ったら結構慣れてきて、これはこれで全然使いやすい」というのが率直な感想でした。
ここから、経験者たちの知見が続々と集まります。
「肩こりがめちゃくちゃ解消されると聞きますね」「腕を動かさず指だけで操作するからか。代わりに親指が腱鞘炎になりそうだけど」という健康面の話に始まり、「以前安いものを買ったら慣れないうちに普通のマウスに戻っちゃいました」という失敗談も。
これには代表からも「安いのは良くない。ボールを転がすときに引っかかるようになったらもう終わり。おすすめはロジクールのMX Ergo S」と、実体験に基づくアドバイスが入りました。長く使うガジェットこそ、ケチってはいけないようです。
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使いどころの整理も進みます。「Excelでセルの端をつまむような細かい操作は厳しい」「素早くフォーカスを合わせたい場面は普通のマウスの方がいい」という弱点がある一方、「大雑把な操作には意外と向いている」「カーソルを動かさずにクリックだけしたい場面では、勝手にカーソルが動かないのが最高」「キーボードメインで操作する人とは相性が良さそう」と、メリット・デメリットがどんどん言語化されていきました。
「ファミコンの十字キーに慣れすぎて、NINTENDO64のスティックが使えなかったのと同じ。結局は慣れ。」という絶妙なたとえも飛び出しつつ、ちょうどこの日から始まっていたAmazonのセールをその場でチェックする人も現れる、実用性の高い(?)締めくくりとなりました。
おわりに
AI駆動開発の最前線から、ハーブティーやマウスの話まで。振り幅の大きいレポートになりましたが、現場が別々のメンバーが顔を合わせて、技術の話も雑談も本気で楽しむ。これがジェニュインの帰社会の良いところだと思っています。
ジェニュインの日常を、のぞいてみてください
「未経験だけど、本当にやっていけるのかな」——そんな不安を抱く方も多いと思います。ジェニュインに入ったメンバーは、Kさんのように一人ひとりのペースに合わせて研修を受けながら、少しずつインフラエンジニアとしての一歩を踏み出しています。
研修の様子や日々の出来事は、SNSでも頻繁に発信しているので「ジェニュインってどんな会社なんだろう?」と気になった方は、ぜひのぞいてみてください!
実際の雰囲気が、少しでも伝わると嬉しいです。