株式会社フォワードの畑澤です。
私は創業初期からフォワードに関わり、バックオフィス、採用、助成金申請、事業立ち上げなど、さまざまな役割を担ってきました。
現在は、AI採用SaaS「エースジョブ」のCS(カスタマーサクセス)として、企業の採用成果に向き合っています。
ここ数年でAIは一気に広がりましたが、現場で感じているのは、
「AIを導入するだけでは、採用はうまくいかない」ということです。
スカウト数を増やしても返信が来ない。
AIを入れても採用が進まない。
そういったケースに数多く向き合ってきました。
本記事では、創業初期から約3年間フォワードで見てきた変化と、
今CSとして取り組んでいる“成果の出る採用運用”について書いてみます。
■きっかけは、2022年末の忘年会
──「久しぶりの忘年会」から始まったスタートアップの話
大学時代の代表・名古屋(左)と私(右)
フォワードの物語は、2022年末の忘年会から始まりました。
創業者の名古屋は中学の同級生。彼の前職オフィスと私の自宅が近く、顔を合わせることはあったものの、学生時代の友人も交えてゆっくり話すのは久しぶりでした。
飲んでいる途中、名古屋が何気なく言いました。
「会社をつくるんだけど、一緒にやらない?」
私はその場で「やろう」と返事をしました。高校生の頃から “いつか一緒に何かをやるだろう” と感じていた予感が、現実になった瞬間でした。
■ 創業前の構想は「転職エージェント×リスキリング」
──ChatGPT API公開がすべてを変えた
フォワードは当初、「転職エージェント × リスキリング(研修)」 を組み合わせたサービスを構想していました。
求職者のキャリア支援からスキル習得まで一気通貫で提供し、“世界中の才能を解き放つ” というミッションの実現を目指していました。
当初は資金調達をせず、手元で事業を組み上げる方針。
私は創業前から、ロゴ制作や市場調査などを進めていました。
しかし、創業初日の2023年3月1日。
ChatGPT API公開のニュースが世界を変えました。
名古屋さんは即座に方向転換し、
「AIを前提に、事業方針ををつくり直す」
と決断。
急遽資金調達が動き出し、コーポレートサイトも創業3日で立ち上げ、ゼロからの挑戦が始まりました。
創業当初のオフィス(代々木)にて、代表の名古屋(左)と
■ 創業1年目(2023〜2024):なんでもやる実務家
──すべてが、のちの“AI採用”につながっていた
創業初期は本当に、必要なことを必要なだけやる日々でした。
■ 採用対応:休む暇がなかった
応募が来ればすぐ返す。
それが遅れれば機会損失につながる。
平日夜・土日も気が抜けず、「今日は返信こないかな…」とスマホを握りしめる日々。それでも、候補者を待たせたくないという気持ちだけで走っていました。
■ 立ち上げ1週間でエンジニアがジョイン
深夜や土日の稼働が続くことも多く、“完全オフ”の日はしばらくありませんでしたが、
「会社ってこうやってつくられていくんだ」
という興奮と高揚感がありました。
創業当初の打合せ風景
■ 同時に3サービスを立ち上げる“カオス”
当時のフォワードは、以下の3プロダクトを同時に動かしていました。
・キャリアフォワード(AIキャリア相談&転職エージェント)
・レジュメフォワード(職務経歴書生成AI)
・スキルフォワード(リスキリング研修)
● キャリアフォワード
候補者の可能性整理から面接対策、ご家族との調整まで“人生の意思決定”に伴走しました。
1年かけて伴走した方もいます。
● レジュメフォワード
プロンプト設計、出力改善を毎日繰り返し、AIが思い通りに動かない難しさと面白さを学びました。
キャリアフォワード/レジュメフォワードの当時のKV
● スキルフォワード
講座企画〜PM〜助成金申請まで一気通貫で担当し、
助成金2.7億円の内定 を獲得。
これは事業の信頼を大きく引き上げ、
のちの資金調達を加速させた重要なマイルストーン となりました。
スキルフォワードのKV
■ 渋谷への移転
事業がC向けからB向けへ重心を移し、人数も増え始めた時期。
代々木から渋谷へ移転し、“ここから事業を伸ばすぞ”という空気が満ちていたのを覚えています。
渋谷オフィス時代の1枚
■ 2024年5月:「エースジョブ」正式リリース
──ここから会社が本格的に動き始める
ユーザーヒアリングを重ね、ようやくフォワードの進むべき道が見え始めた2024年。
そして5月。
AI採用プラットフォーム「エースジョブ」 を正式リリースしました。
関連するUIもどんどん洗練されていきます。
・スカウト文章生成
・マッチ度判定
・書類選考AI
・求人票生成
「採用の非効率」に正面から向き合うプロダクトとしてゼロから作られ、改善は今も続いています。
現在は 150社以上に導入 され、SaaSとして大きな成長フェーズに入りました。
■ この頃、私は“完全バックオフィス担当”だった
──助成金・採用・契約…なんでもやった日々
エースジョブが動き出す一方で、私は
助成金申請、自社採用、契約周り、オペレーション整備…
会社を回す仕事の多くに入っていました。
気づけば髪型まで“バックオフィス仕様”になっていました(笑)。
ただ、この経験が “事業と現場をつなぐCS” になるための大事な基盤になっています。
エースジョブリリース後、資金調達も順調に進みます。
■ CSとして取り組んでいること
──実務とデータのあいだで、採用成果をつくる
現在は、エースジョブのCSとしてクライアントの採用成果に向き合っています。
取り組んでいるのは、単なるツール導入支援ではありません。
・媒体ごとの戦い方の整理
・求人票や検索軸の最適化
・スカウト文面の改善
・返信率/面談率の改善
・運用フローの設計
・結果の振り返りと改善
・勝ち筋の言語化と横展開
といった形で、**“AIを使って成果を出す運用”**そのものをつくっています。
また、クライアント支援に加えて自社採用にも関わっており、
スカウト運用や採用プロセス改善も実行しています。
そのため、
「支援する側」と「実行する側」両方の視点から採用を捉えられることも強みです。
実際のエースジョブの操作画像(イメージ)
「AIを導入する」ではなく
“AIで成果を出す採用運用” をつくるのが、CSとしてのミッションです。
■ 現場で強く感じていること
─AI導入=成ではない
現場で伴走する中で強く感じているのは、
AIを導入するだけでは成果にはつながらないということです。
・配信数を増やしても返信率は上がらない
・要件定義が曖昧だとAIも機能しない
・任せすぎると温度感を見誤る
重要なのは、
求める人物像をどれだけ具体化し、AIに適切に渡せるかです。
AIと人、それぞれの強みを活かした設計が求められる時代になっています。
■ 今、挑んでいること
──成果の出る採用を“再現可能”にする
現在のテーマは、
成果の出る採用運用を再現できる状態にすることです。
・検索軸の精度向上
・媒体ごとの戦略設計
・スカウト改善パターンの蓄積
・振り返りの型化
・チームでのナレッジ共有
個人依存ではなく、
チームで成果を出せる状態をつくることに取り組んでいます。
現在の初台オフィスにてCSチームの皆さんと
■ これから
─成果に責任を持つAI採へ
フォワードが目指しているのは、
AIを使った効率化ではなく、
「採用成果につながるAI活用」です。
プロダクトと運用の両面から、
AI採用のスタンダードをつくっていきたいと考えています。
■ 最後に
──ジェネラリストとして、変化の真ん中に立ってきた
この3年間は、役割もフェーズも大きく変わり続けてきました。
それでも一貫していたのは、
「事業に必要なことをやり続ける」というスタンスです。
これからも、
AIと人の協働によって成果の出る採用をつくっていきます。
直近の合宿にて。社員数は20名ほどになりました。
■ 一緒にやりたい方へ
フォワードはまだ小さなチームですが、
その分、一人ひとりの意思決定が事業に直結します。
・AIを“使う側”ではなく“使いこなす側”に回りたい方
・データと現場の両方に向き合いたい方
・再現性ある仕組みをつくりたい方
こういった方と一緒に働けたら嬉しいです。
少しでも興味を持っていただけたら、ぜひカジュアルにお話ししましょう。