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IT未経験からのプロジェクトマネージャーへの道 −SDS3社合同勉強会−

Photo by Joshua Earle on Unsplash

自己紹介

こんにちは。FLINTERSに2022年10月に新卒入社した後藤です。現在はプロジェクトマネージャー(PM)としてエンジニアの開発スケジュールの調整や、FLINTERS VIETNAMへの引き継ぎ業務を行なっています。大学時代は早稲田大学大学院で心理学を専攻しており、専門はマインドフルネス療法やうつ病でした。ITスキルとしては、統計の授業で少しRを触ったことがあるくらいですが、入社前にはほとんど忘れていた状態でした...

はじめに

このブログは、来るFLINTERS10周年を盛り上げるために行なっている、10周年記念ブログリレー 企画の33日目の記事です。FLINTERSは数々のアウトプットの機会がありますが、今回私はMilogos社、Tricorn社、FLINTERS社3社で行われたSDS3社合同勉強会での私の発表「IT未経験からのプロジェクトマネージャーへの道」についてご紹介します。

SDS3社合同勉強会とは

目的

SDS連結子会社のうち、FLINTERS(データ関連等)、Milogos(LINE関連等)、Tricorn(CRM関連システム等) の3社からそれぞれカスタマーサクセス、エンジニア、PM、運用オペレータ職が集まり、各社の紹介とお互いの職種の知見共有を行いました。

印象に残った点

Milogos社のオペレーション担当の方が、https://zapier.com/: というツールを使って、Slack、カレンダーのワークフローを作り、slack内のワークフローに回答したら自動的に返信をしてくれるシステムを作成しており、いつもslackの返信に苦労している身としては、是非使ってみたいと感じました。よりUIが綺麗なhttps://www.make.com/en でも同じことができそうなので、試してみたいです。

また、Tricorn社のエンジニアさんが、「コードのスパゲッティ化が大変」とおっしゃっていて、それを防ぐためには何が必要なのか質問したところ、「コーディング規約を守る、設計思想を理解して開発するのが大事」とおっしゃっていました。私は今はまだ引き継ぎ業務のみですが、今後新規案件を担当するうえで、私自身もコード規約を読み、何をどうして作りたいのか明確にゴールを示せるPMでいたいなと思いました。

同じPM職のMilogos社のPMの方が、PMの役割は「プロジェクトを成功させる=目的は何か、そもそも何のためにやるのかをずっと考える/ODSC(Objective目的/Deriverables成果物/Success Criteria成功基準)を明文化する」と説明しており、腑に落ちました。

勉強会の改善ポイントとして、どうしてもカタカナ語が多くなってしまう、かつ3社合同だと共通言語が少ないため、全員に伝わる言葉を選んで次回は発表したいです。

PMになったきっかけ

ここから、私の発表の内容について述べさせていただきます。

私は、「世界中どこでも好きな国で働ける人になる」という軸で就職活動をしていました。就活時には、新聞記者、エンジニアなど色々受けたのですが、最終的に「今最も需要の多いIT業界」で「自分の得意分野であるコミュニケーション、英語力が活かせる場所」という基準でFLINTERSのPM職を選びました。

担当プロジェクト

現在私が担当しているプロジェクトについて2つほど紹介します。現在はトレーニングも兼ねて、すでに関連会社が開発したプロジェクトのFLINTERSでの保守運用、FLINTERS VIETNAMへの引き継ぎを行なっています。


関連会社引き継ぎ案件①広告のNGリストを作るシステム

  • チーム構成
    • PM2人(内1人メンター)、エンジニア2人
  • やっていること
    • Google Adsに、クライアントが掲載したくないURL、Youtubeチャンネルのリストを自動反映させるシステム
  • PMの業務
    • 関連会社開発プロダクトの引き継ぎ、運用保守のディレクション
    • スケジュール決定
    • リファクタリング(システム改修)の方針決め
    • オンコール対応(エラー対応)のフロー作り
    • ER図、シーケンス図、ユースケース図を作成し、複雑なシステムを理解
  • 難しいこと
    • 改修に改修を重ねているシステムのため、コードの理解に時間がかかる、かつ毎日動いていてクライアントに直接影響があるシステムのため、改修は慎重に行う必要があります。
    • エラーが多いのため、エラー対応のフローを作るのに苦労しました。


関連会社引き継ぎ案件②広告配信結果を記録するシステム

  • チーム構成
    • PM2人(内1人メンター)、FLINTERSエンジニア1名、FLINTERS VIETNAMエンジニア1名
  • やっていること
    • 広告配信の結果(imp、cost)の数値を記録するシステム
  • PMの業務
    • 安定稼働してきたため、業務をFLINTERS VIETNAMに移行
    • スケジュール決定
    • 引き継ぎ資料作成
  • 難しいこと
    • 引き継ぎドキュメントの要点を絞り込めていないまま作成したため、ドキュメントの完成を待ったことで引き継ぎが計画の二ヶ月ほど遅れてしまいました。

失敗体験

上記プロジェクトを通じた失敗経験と学びについても発表しました。

FLINTERS VIETNAMへ移管の完了が、当初のスケジュールより二ヶ月ほど遅れてしまった

  • 適切な粒度で情報を伝えられなかった
    • ドキュメントに情報を盛り込みすぎてしまう
    • 口頭で説明する際、伝えるべき内容を絞り込めていない
    • 技術理解が甘く、質問に答えられなかった
  • ドキュメントを書くスピードが遅く、スケジュールが後ろ倒しになってしまう
    • ベトナム側に必要な情報のみを伝え、早く手を動かしてもらうことが、ベトナム側が完全にシステムを理解してもらうことよりも優先だった。

学んできたこと:研修や勉強会から

未経験からPMになる上で、もちろん事前研修がありました。また、PMとしての配属後もPM勉強会やスクラムマスター読書会でインプットの機会がありますので、いくつかご紹介します。

技術研修

「エンジニアリングが理解できているPM」になることが求められていため、入社から三ヶ月間はFLINTERS BASEの新入社員の方と一緒に入社研修を受けました。これは、他業種からエンジニアに転職した方が、最初に受ける研修で、PythonやSQLなどのコーディングを行いました。詳しく知りたい方は、FLINTERS BASE BLOG で「研修」と調べると、先輩方の研修内容をもっと詳しく見ることができます。自衛隊や看護師など、前職がさまざまな人の奮闘が見れるので、読み物としても面白いです!

技術研修で今でも役に立っているな、と感じたのは「調べ方研修」です。ここでは、エンジニアがどのように欲しい情報にアクセスするかを学びました。例えば、エラーメッセージにさまざまな情報が載っていて、エラーから次の行動を決定する、というのは自分でコードを書いてみないと分からなかったので、感覚的にエンジニアが何をするのか、どういう仕事をしていくのか理解できました。

PM勉強会

PM勉強会は隔週1回ずつ、さまざまな年次のPMが集まってお昼ご飯を食べながら行なっています。新卒/ジュニアのPMとして何が必要かをテーマに最近は行われていて、社会人基礎力アップのために「コンサル1年目が学ぶこと」を読んだり、過去に炎上してしまったプロジェクトから反省点を学ぶ、ということをしています。

「過去の炎上プロジェクト」を題材に、どこでつまずいたのかを当時のプロジェクトの担当者が話してくださったのですが、本当に貴重な話を聞けたな、と感じました。このプロジェクトは、まさにPMとして顧客とのコミュニケーションが難しかった(例えば、先にプレスリリースを出してしまったのでスケジュールの変更が効かなくなった)とか、非常にリアルな事例を聞くことができました。

スクラムマスター読書会

スクラムマスターという名前なのですが、現状私のリクエストを聞いていただいて、会議の効率化やドキュメント作成を早める方法についての本をよみ、感想を共有しています。最近読んで役立った本は「朝日新聞記者がMITのMBAで仕上げた戦略的ビジネス文書術」です。

学んでいること:実際の業務から

2023年1月からPMとして配属され、そろそろ10ヶ月目を迎えますが、業務を通じ以下の重要性を感じています。

まずは社会人基礎力を上げる

希望していた英語を使う業務、FLINTERS VIETNAMとの連携業務を任せていただいのですが、実際はドキュメント作成やスケジュール作成などが思うように進まず、また、チケットが整理できていない状態だったので、次に何をすればいいのか明確にエンジニアに伝わっていない状態が続いていました。

そこで学んだことは、「何をすればいいのか」という目的をきめ、メンターの方に「いつまでにこういったものを仕上げます」と期待値のすり合わせをし、定期的に報告して修正する、という社会人として基本的なことを一個一個やるしかないなぁと思っています。そのために、社会人基礎力を上げるための本である「コンサル1年目が学ぶこと」の内容をマスターしたいです。


とにかく手を動かす

現状は、自分がコーディングをする訳ではないので、システムや技術について完全には理解できていないことが多いです。しかし、エンジニアに質問したり、チケットを作成する中で、手探りで少しずつわかるようになっていく実感が得られます。

また、コーディングができなくても、触れるツールを増やすことも理解を深めるのに有効でした。Google Adsや、Ads API、Big Queryなど、エンジニアが使う実際の画面を自分で触ることで、エンジニアがどこの話をしているのか、同じ画面を見ながら困り事や次のアクションを決めることができます。

今後伸ばしたいところ

今後は、①開発のフロー・ルールの整備、②モチベーション高く仕事できるチームづくりに挑戦したいです。①については、現在エンジニアとチケットを定期的に整理する時間を取っており、エンジニアが次に何をやればいいか明確な状態を作っていきたいです。②については、私と働いていると、「ゴールが常に明確」で、効率よく、心理的にも楽に楽しく働けるな、と思ってもらいながら仕事をしたいです。

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