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専門性もマネジメント力も。この会社なら、どちらも磨ける

M|UI/UXリーダー|2019年f4samurai入社
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O|UI/UXセクションリーダー|2016年f4samurai入社


UIデザイナーリーダーを務めるOと、最近ではマネジメントも手がけるUIデザイナーのM。Oは新卒からゲーム業界一筋、MはTVCM制作からキャリアをスタートと、それぞれの道を歩んできたが、二人はいま、f4samuraiで信頼しあえる同僚として仕事をしている。

寡黙でありながらも、言葉を選んでひとつひとつの質問に誠実に答えようとする二人が、UIデザインにかける思い、f4samuraiの開発環境だからこそできることについて静かに熱く語った。

CM制作からデザイナーへ転身
独学で技術を磨く

――OさんとMさんは、「f4samuraiのデザイナー陣を牽引する二人」だと伺っています。

M「いえ、いえ、そんな……(小声)」

O「それは、なんか……上の人がただそういうふうに言っているだけで……(小声)」

――こう、事前資料ではキラキラの看板デザイナーだというふうに頂いていたのですが、お二人ともとても謙虚で物静かな方ですね。f4samuraiに入るまでの経歴を教えて下さい。

M「僕は、新卒では全然ゲームとは関係ない会社に入ったんですよ。最初はCMのADをしていて、いろんな人をサポートするという役割で、何社か経験する間にだんだんと志向や仕事内容がものづくりのほうへと寄っていって。そしていまではデザインをするようになって」

――デザインの勉強はどうやって?

M「まったくの独学ですね。ただ常に『ああ、これいいな』と自分が感じるものの何がいいのか、どんなふうにいいのかというのは考えて、参考にするようにしてきました。技術的なことはやりながらわからないところを人に聞いて。
いまのように肩書きがUIデザイナーになったのは最近のことです」

Wiiコントローラでのデザインを1年やり込んで、UIの面白さに目覚める

O「わたしは最初からずっとゲーム関連で仕事してきました。新卒でコンシューマゲームの会社に入ったんです。それほど大きくはない会社で、従業員規模は100人くらいでした。

会社規模が小さかったせいもあるけれど、当時はまだ一般的にも『ゲームのUIデザイン』というものがそこまで独立して考えられていなかったような気がします。背景をデザインしたり、キャラクターを描いたりしている人が、片手間にUIも手がける、という状況でした。1社目では背景やりつつUIやるみたいな時期が入社してしばらく続きました。周囲にもUIデザイン専任の人はいなくて、ひとりで勉強しつつ実践しつつ試行錯誤する、という感じで。

そしたら任天堂のWiiが出たんですね。それで『Wiiのゲームをつくるぞ』ってことになって。
Wiiのあのコントローラでの操作を、UIでどう表現すれば直感的に伝わるだろうかって課題に対して、ひたすらこうコントーラを持って、握って、振って、どう操作することにすればユーザーさんにとってわかりやすいのか、迷いがないのかって。

それでUI専任で1年くらい開発していたら、だんだん「あ、楽しいな。UIって」と思えるようになった。それで社内でも『OはUI専任』っていう見られ方をするようになったけれども、やはり会社としてUIデザイナーのポジションが確立されてはいなかったし、わたし自身も独学じゃなくてちゃんと勉強したいと考えるようになったんです。それで専任ポジションを設けてUIに取り組んでいるコンシューマゲームの会社に転職したんですね。

それで一生懸命やっているうちに8年が経って、年齢も30を過ぎるたときに『自分はこのままでいいのかな』ってある日ふと思って、辞めちゃったんです」

M「辞めたんですね」

O「うん。辞めたんですよ。それで会社辞めて、家でゲームつくってたんです」

M「えっ。自分でゲームつくってたんですか!? 家で?」

会社を辞めて、自宅でゲームをつくっていた1年間

O「はい。モーションとか、キャラクターとか、あらゆるデザインを一通り全部やってみたんです。仕事はしないで一年間ひたすら家でゲームつくっていました。そしたら、ああ、ゲームつくるのって大変なんだなってわかって」

M「うわーすごい! そりゃ大変ですよね。
全行程、全要素をデザインしてたんですか」

O「はい、やってみたんです。それで、ゲームのデザインを構成しているあらゆる要素を体験してみて、その中でわたしにとって一番ナチュラルに、苦痛でなく、楽しんでやれることがUIデザインだったんですよね。全部やってみてやっぱり自分にはUIデザインなんだな、とわかったんです。
あと、家でずーっと作業してるじゃないですか。そしたら人の声が聞きたいなって思ったんですよね。何気ない瞬間に誰かとふっと話したくなるわけです」

――人の気配のあるところで作業がしたい、と。

O「そう。そうです。人の意見も聞きたいし。いろんな人と話したいなって思ったんです。

それでまた会社に入って仕事をしようと思って、じゃあこれまでの会社よりももう少し大きなところがいいなと思って、でも大企業だときっと完全に分業制になっていてやらせてもらえる範囲も狭いだろうし、ほどほどのサイズの会社がいいと思って職探しを始めて、すぐ決まってf4samuraiに。それからずっとここです」

わかりやすくつくらないと正しく使ってもらえない

――Oさんはコンシューマゲームの会社で、ハードウェアを持つゲームのUIデザイン経験があった上で、スマホゲームの道に入られたんですね。

O「そうなんです。最初はずっとハードありきのUIデザインをやっていました」

――コントローラなど物理的なデバイスがあるコンシューマゲームのUIと、スマートフォンの画面上をタップするスマホゲームのUIと、共通する部分、そして異なる部分について教えて下さい。

O「はい。まず、コンシューマゲームとスマホゲームのUI デザインで共通しているのは、『わかりやすくつくらないと、正しく使ってもらえない』ということですね

コンシューマゲームではコントロールするデバイスが決まっていますよね。
まあだいたい、コントローラはたいがいの場合は座って、こう両手ないし片手で持って、このボタンにはこの指が当たって、このボタンはおおよそこういう機能を持たせることが多くて……という使い方も決まっているし、ボタンの数がそもそも決まっているので組み合わせにも上限があります。
それがスマートフォンやタブレットなど、タッチスクリーンのゲームとなると、操作の自由度が桁違いに上がるんです。押す場所をいくつ配置するのか、どの位置に置くのか、すべてが自由なんですよ。

そして、すべてが自由だというのは、反対にいえばUI面で考えないといけないことが多いということです。画面の中に収まってさえいればいいわけだから、ゲームによってデバイスそのものの持ち方も異なるかもしれないし、必要なボタンの数も変わってくるし。
もうOSや機種が変わればデバイスの画面比率さえ違ってきますから。それでいてどんな人にとっても使いやすくて誤解のないものを実現しなきゃいけない。だから自由度が高い分だけ、スマホゲームのUIというのは難しいと思っています。」

異業種の経験がデザイナーの仕事に活きてくる

――同じUIデザインを仕事にする者同士として、お互いの仕事ぶりをどう感じていますか?

O「Mさんは事前準備がすごいんですよ。作業に着手する前、人にお願いする前の準備が徹底されているなと感じています。

M「ああ、それは確かに心がけていることかもしれません。用意周到であろうと努力はしています(笑)。新卒で入った会社でTVCMの制作をやっていたので、そのときに学んだことが多いですね。準備が行き届いていないとプロデューサーに怒られるので(笑)。必死でいろんな可能性を想定して備えるんです。いろんな材料を用意しておけばうまく回ることが多いっていうのは経験的に染みついていますね

――異業種で身につけた仕事の基本姿勢が、いまのデザイナーとしてのスタイルにもつながっているんですね。

M「いま、コロナもあってチャットワークを使ってのコミュニケーション増えているけれど、言葉だけでは伝わらないことって多いですよね。テキストありきのコミュニケーションであるのは前提として、常にそれを補う材料を用意するように気をつけています。
あたりまえといえばあたりまえなんですけど、UIの修正箇所について相手に伝えたいなら画面を見ながら説明するとか、テキストにも必ず画像をつけたりとか、そういうことを怠らないように。お互いの課題の認識を揃えられるような説明をするっていうのが、自分の仕事だと思っているので」

O「そういうところがすごいですよね。見習いたいです。」

M「いやいや、そんなこといったらOさんは心を掴むのが上手いんですよ。言葉選びが絶妙で、相手の心にスッと入っていける。みんなに信頼されていて『Oさんがいうなら、そうなんだろう』ってなるから。うらやましいなって」

O「そうですかね。わたしはその場のノリで乗り切ろうとするのですがMさんは本当に下準備がしっかりしているんです。相手に過不足なく伝わるように、資料なんかも事前にきっちり用意されていて、一緒にお仕事していて安心ですよ。
Mさんが来てくれてから、わたしすごく楽になったんです。面談なんかでも、冒頭にメンバーにその場の趣旨や目的とかをさりげなく説明してくれるし。わたしは論理立てて話していくのが苦手で、フィーリングでやるタイプなので」

技術はもちろん、人間を見てくれていると感じて、この会社に決めた

――お二人ともこれまで他に何社かご経験があるわけですが、f4samuraiで働こうと思った決め手ってありますか?

M「入社のときに役員全員と面談があったんですけど、すごいフラットで。選考されているんじゃなくて、本当にフラットに会話しているという感じで。
技術のことももちろんですけど、人柄やパーソナリティを見るような質問をしてくれて、それがいいなと思いました。
売上重視じゃない。売上はもちろん大事なんだけど、一人一人の人間を見てくれてるなと感じたので。
あとはオリジナルもつくっていたというも大きいですね。IPだけじゃなくて、オリジナルもつくれるっていうのは決め手になったと思います。他のゲーム会社からも内定は頂いていたんですが、開発環境で比べてここにしました」

O「わたしは他社を受けなかったし転職エージェントも利用しなかったので、あまり他と比較して決めたっていう感覚はないんです。1社目でf4samuraiに面接に来てそのまま入っちゃったんですよ。『秋葉原 ゲーム会社』って検索して、最初に出てきたのがここで、そのまま入社です」

M「Oさん、真逆ですね。僕、ゲーム会社を十何社と受けてここに決めたんですよ(笑)」

『やります』と手を挙げればやらせてもらえる、自由度の高さ

O「わたしは前の会社を辞めて、1年間、自宅でゲームをつくっていたあとだったので、人がそれなりにたくさんいる会社がいいなと思っていて、それ以外はあまり希望がなくて。

とはいえめちゃくちゃ大きい会社、いわゆる大企業は避けるという方針は決まっていました。それは新卒のときからそうで。f4の前に在籍していた会社が40人くらいの会社だったので、次はもう少し大きいくらいがいいなと思っていたら、f4samuraiは当時90人くらいの規模で、会社のサイズ感もちょうどよかったんです」

――やっぱり会社の規模で働き方は変わりますか?

O「やっぱり従業員が100人くらいまでだと、社内のことがよくわかる。どこにどんな人がいて、それぞれ何ができる人で、いまどんなプロジェクトが進んでいるのか。それでいて、自分の仕事に集中しながらちゃんとものがつくれるだけの人数はいる。

大企業だと完全分業になってしまって、自分が本当に一つの部分だけを専業でやることになってしまうと思うんですよ。いまの会社は裁量が広くて自由度が高いので。『これ、やります』といえばやらせてもらえるし、試せるし

M「そうですよね。最近は従業員150人くらいになって、今も徐々に増えていますよね。規模が大きくなったので、それにあわせて2020年度は組織の構造も変わったんですよ。
人数が多くなっていく過程で、一人ひとりのやりたいことや要望など声を集めにくい状況が生まれてしまいました。
そこでよりみんなの意見を聞けるように、デザインチームを2つに分けて、自分ともう1名で見るようになりました。さらにUI、Live2D、3D、2D、エフェクトなど各セクションにもリーダーを配置するようにしました。

各セクションのリーダーは月1回のペースで1on1を実施していて、メンバーの状況をヒアリングしてくれています。その内容を集めて必要であれば役員に相談しています。役員も一人ひとりの状況を把握しようと努めているので、この体制にしたことで各メンバーの希望なども会社全体で把握しやすくなりました。最近では全く違う職種にジョブチェンジした人もいますよ。

会社やプロジェクトの状況もあるので100%希望を叶えられるわけではないのですが、みんなの希望を知っているだけで舵の取り方を変えることもできますし、何より『これ、やります』とか『これ、やりたいです』と言える空気感は人数が多くなっても守っていきたいですね

デザインするだけで終わりではない
デザインの「根拠」を説き、折衝する

――いま関わっている作品についてはどうですか?

O「何かがすごい大変、もう無理!みたいなことではないけれど、やっぱり求められているクオリティが高いんですね。
作家の先生がアートディレクターとしていらっしゃるので、その方とパートナー企業さんとが設定された世界観を、いかにゲームとして忠実に再現するか、そこのすり合わせや調整が大変だったと思います。

でも、その辺りはがんばりました。これまでUIデザイナーとして働いて体験してきた大変さとはまた一味違うハードさなんです。いわゆるデザインの大変さとは違うかもしれない。でも、仕事として成長させられる。そういう作品です。

お題を見て考えて、つくって、いいデザインができればそれで終わりじゃない。できあがったデザインを定例に出すと『どうしてここはこうなるんですか?』という質問や指摘が入るわけです。『このフキダシはどうしてこの形でこの色なんですか?』と、そのレベルで一つ一つ質問や指摘が入る。

それに対して「ここはこういうロジックでこうしています。ユーザーさんにゲームを体験していただく上で、こういう意図があって、この機能を誤解なくお伝えするために、この形、この色にしています」っていうのを丁寧に、根気強くパートナーさんたちにご説明する。そういう努力が必要なタイトルなんですね」

M「求められる説明力や論理力が他のプロジェクトとは違いますよね。相手に伝わるようにアウトプットする。デザインの根拠や理由、目的を合理的に説明するっていう、そういう練習にもなっていると思います。」

O「外部からのフィードバックに対して、自分でも無自覚にやっていた、美的に下していた判断をいったん言語化して、相手に伝わるようにアウトプットする。デザインの根拠や理由、目的を合理的に説明するっていう、そういう練習にもなっていると思います。
ただ、ひとつのデザインをつくっていくだけでもそういう工程を経ているので、他にもシナリオ、音楽、ゲームと、すべての要素をそんなふうに丁寧にやり取りして構築しています」

マネジメントの道にも踏み出している二人

――お二人は現在、なにを担当されているのですか?

O「わたしは引き続き、いまお話したゲームの運用のデザインを担当しています。」

M「僕は別の新規のプロジェクトに関わっています。あとは、UIセクションを中心としたデザインチームのリーダーをしています」

――そうなんですね。お二人のポジションや、これからの若手育成についてはどうお考えですか?

O「わたし達世代は、年齢的には“ベテラン”と認識される年代になってきたと感じています」

M「僕ら、キャリアは違うものの年齢としては同い年なんですよ。まあ、一つのセクションを任せられると思っていただけているのかなと思っています」

O「感覚としては、ゲーム開発における立ち回りにおいてはMさんとわたしはおなじくらいの裁量かな。
そして、Mさんは手を動かしつつも現場半分、マネジメント半分みたいなキャリアパスに進み始めたところですよね」

M「そうですね。会社全体としては育成とか研修にも時間をかけれるように体制とか仕組みを整えています。まだ始めたばかりなので行き届いていないところもあり…新卒や若手育成はOさん中心に進めてもらっていますよね」

O「新卒の採用自体もここ数年で始めたことなのでまだ探り探りですが、f4を選んでくれて入社してくれたからには育成にも責任があると思うんですよね。みんなが自分がデザイナーであることを誇れるように導くことが出来たらいいなって。今いる若手のメンバーに対しても同じ思いがあって、月1回のペースでUIセクションの勉強会も開いてみたりと試行錯誤しています」

思いを実行に移せる環境で一緒に働く仲間を求めている

――プロフェッショナルか、ジェネラリストか、どちらかだけではなくて、両立させていくというキャリアパスも選べるんですね。

M「はい。その辺りは本人の希望や仕事ぶりに合わせてということだと思います」

O「だからMさんが半ばマネジメントの道に進む分だけ、手を動かす人手は減っちゃうわけで、そこを担ってくれる人が欲しいなとわたしとしては考えているところです。
もちろんいま社内にいる若い人たちもどんどん育ちつつあるんだけど、まだいま一つ突破できない壁があるようにも感じていて。だから力のある新しい人にも入ってきてほしい。いま、ここ空いてますよー!って思いますね(笑)」

M「そうですね。
この会社は思ったことはいえる環境だなって思うので、そういう働き方を求める人にはおすすめです。チーム内の他セクション対しても、はたから見ていて『こうじゃないか』って思ったことは提案できる雰囲気があるし。楽しく仕事してもらえると思うので、ぜひ」

O「先月、前年度下期の評価面談を社長の金さんとしたんだけど、『好きにやっていいよ』と言ってもらえて実際にその通りの環境だと思います。好きにやれるっていうのが言葉だけじゃなくて、本当にそうなので。もちろん何がユーザーさんのためになることなのかを考えて、よりよいデザインを模索しながらの『好きにやる』ってことですけど。そういう自由度があるっていうのが、やっぱり楽しく仕事ができる一番の理由だと思います

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