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AIベンチャーに飛び込んだ未踏クリエータが考える本当の「ゼロ→イチ」とは

学生時代から未踏スーパークリエータとして、ソフトウェア開発に携わってきた齊藤さん。

会社の成長をインフラとセキュリティの観点から支える齊藤さんのエクサウィザーズで働くやりがいに、迫ります。


齊藤 匡人 プロフィール

慶應義塾大学大学院 政策・メディア研究科修了。ユビキタスネットワークブラウザの開発で、未踏スーパークリエータに認定される。在学中に、産業技術総合研究所 (産総研) にて二要素認証と暗号鍵交換を行う LR-AKE プロトコルを研究開発し、BURSEC 株式会社を共同創業。LR-AKE ソフトウェア・SDK・製品組込の開発全般、製品導入、セキュリティコンサルタント、CISO 業務に従事したのち、2018 年、エクサウィザーズに入社。


セキュリティ製品開発のベンチャーから、AIを知らない状態でエクサウィザーズに入社。
現在は、会社全体のインフラとセキュリティ基盤の構築をリードし、Fin, HR など幅広い領域のプロダクト開発に携わる。
AIを用いた社会課題解決を志す多様な仲間と「前例がない新しいものを生み出す面白さ」を体感中。

未踏スーパークリエータとしての大学院時代

齊藤さんの学生時代のことを教えてください。

OS やネットワークの研究を行う研究室に所属して、TCP や経路制御プロトコルの研究開発を行う中で、IPA (情報処理推進機構、経済産業省所管) が支援する未踏ソフトウェア創造事業というものに参加させていただきました。ざっくり言うと「突出した IT 人材を発掘して世の中を変えていこう」という国家主導のプロジェクトです。自分のプロダクトアイデアを応募して採択されると、開発予算をいただけてアイデアを形にすることができる、という魅力的なプロジェクトでした。

私はそこで、PC 上で発生するネットワーク通信を 3D 視覚化するソフトウェアの開発を行いました。

PC 作業ではブラウザを開いてサイト閲覧、ビデオチャット、クラウド上のデータ取得、プログラム開発など様々なアプリケーションを使いますが、これらのアプリケーションは実際に操作していなくてもバックグラウンドで様々な通信が発生しています。

「今どのアプリケーションが世界とどのような通信を行なっているかを三次元的にリアルタイム視覚化する」、私が開発していたのはそんなソフトウェアです。有難いことにそのソフトウェアを色々と評価していただいて、シリコンバレーの Google 本社までプレゼンしに行く機会もいただけました。

そのソフトウェアは不正な通信を行うマルウェア対策などにも使えるため、セキュリティ関連の大手企業向けにも営業提案していたのですが、その活動の中で知り合った方のご紹介で産総研の情報セキュリティ研究センター (2012 年当時) の認証ソフトウェア開発のプロジェクトに参画することになりました。


大学院時代を経て、その後どのようなキャリアを選びましたか。

産総研で関わっていた開発プロジェクトがそのままベンチャー化することになり、当初からプロダクト開発の主担当でしたので共同創業者としての道を選びました。そのベンチャーでは研究開発からのプロダクト化を行い、技術営業、導入、カスタマイズ実装、そして最終的にはセキュリティコンサルみたいなところまで、約10年間、本当にいろいろなことをやっていました。

メインプロダクトとして、クライアントサーバモデルの二要素認証プロトコルを開発し、 SDK 化も行ってライセンス販売をしておりました。

認証システムを各企業の基盤システムに導入するにはどうしてもカスタマイズが必要になります。そのため、各クライアントの既存システムの要件をヒアリングし、どこをどのように変えれば認証システムを導入できるかということを提案し、その設計と実装も行っていました。その中で、病院やクレジットカード会社、民間企業、役所など一通りの業界には関わってきました。

セキュリティベンチャーからAI企業へ?

前職でも面白い事業に携わっていたと思うのですが、転職を考えたきっかけはありましたか?

一通りの業界のクライアントへと導入を行い、ある程度パターン化してきたなと感じていました。また、これはセキュリティプロダクト全般に言えることかもしれませんが、安全な認証製品として正常に働き続けることは良いことなのですが、そのプロダクトが本当にお客様の役に立っているという実感を得られないな、という思いが強くなってしまったんです。


どのような企業を転職先として検討されましたか?

前職では、少人数体制でしたし、経営側にいたこともあって気軽に動ける雰囲気ではなかったこともあり、最初から積極的に転職活動をしていたわけではありませんでした。

前職のベンチャーはアイディア (シーズ) 主導のプロダクト開発でしたので、ニーズベースで何かをやってみたいという想いはありましたが、特にこの企業で働きたい!という明確なビジョンは持っていませんでした。そんな折に、たまたまスマホ決済系の企業から声をかけていただいたことをきっかけに、他の企業も見てみることにしました。その中で、出会ったのがエクサウィザーズでした。


エクサウィザーズに対して、どのような印象を受けましたか?

まず多様性があるなというのが率直な印象でした。扱っている事業の領域も広いですし、本当にいろいろなバックグラウンドの方々がいました。

まず面談でのお話だけでもという機会を設けていただきまして、私が「AI のことは特段詳しいわけでも経験もないため、お力になれないかもしれません」とお伝えしたら、技術統括部門責任者の坂根さんが次のようにおっしゃいました。 AI 技術というのはあくまでソフトウェア技術の中の一分野で、その AI 技術を活用したプロダクトや基盤ソフトウェアを作る人材が圧倒的に足りていないということでした。自分がプロダクト基盤となるサービスのベースを作って、その上で様々な領域のマシーンラーニングを専門としたエンジニアが活躍してくれればそれは面白いなと思い、AIのことはほぼ知らなかったのですがジョインを決心しました。


入社後はどのようなお仕事をされましたか?

始めはHR Tech事業部で開発している「 HR君 」のセキュリティに関わりました。ちょうどプロダクトが出来上がり、お客様に納品する直前のタイミングで、様々なお客様からのセキュリティ要件を満たすための作業や検証を行ったのですが、やることは山積みでしたね。一口にセキュリティと言っても、アプリケーション自体のセキュリティ、クラウドシステム全体としてのセキュリティ、またエクサウィザーズ組織としてのセキュリティなど全てを整備しなければお客様からの要件を満たせないので、かなりやりごたえがありました。

個人情報が含まれるHR領域のデータを大量に扱うということで、求められるセキュリティの要件も厳しかったです。この点は大変でもありましたが、とても面白くもありました。


HR Tech以外にも、多様な事業に関わる機会はありましたか?

医療・創薬の領域に機械学習を取り入れる Med Tech や Fin Tech のチームとも仕事をしています。特に医療・ケアの領域は患者様のよりセンシティブな個人情報を取り扱うため、十二分の配慮が必要です。HR Techもそうですが、人を中心とした社会課題に関わるデータを扱うエクサウィザーズの成長には、全社的なセキュリティをより強固にしていかなければならないと思い、エクサウィザーズ全体の情報セキュリティの本格的な整備に着手することにしました。現在では、アプリケーション開発だけでなく、社内全体の情報インフラも担当するようになりました。

本当の意味で「ゼロ」から「イチ」を生み出すということ

齊藤さんからみて、エクサウィザーズの面白いところは何ですか?

まだ駆け出しのベンチャーであるのに大手企業との共同プロジェクトが多いこともそうですが、事業領域の広さがあることです。自分自身 HR Tech から始まりいろいろな領域に関わらせていただきました。それぞれの事業領域ごとのプロダクトをきちんと形にして社会に出して売り上げを立てていくのは、前職の経験から言ってもとても難しいことです。難易度は非常に高いですが、ゼロベースで何らかのプロダクトを作っていきたいという人にとってはとても面白い環境だと思います。難易度の高い問題をとく仲間として、戦略コンサルやインストラクターの方々、そしてエンジニアではパトリックやアブドゥルなど尊敬できて尖った人たちがどんどん入ってきてくれて、とてもわくわくしているところです。


フルスタックのソフトウェア・エンジニアがエクサウィザーズに入るとしたら、どんなところが面白いと思いますか?

特定の技術領域で尖っていくというよりは、社会課題を解くための領域横断的な未定義のドメインで、新しい価値を生み出すことを面白いと思える人に向いているのではないでしょうか。幅広い事業領域のプロダクトに関わって、フルスタックエンジニアが今までやってこなかったような未知の領域にまで入っていくのは、興味がある人にとっては大きな魅力だと思います。


新しいものを生み出すことのやりがいは何だと思いますか?

誰もどのようなものになるのか正解も分からない、そんな得体のしれない未知のものに取り組むのは難しいですが、ワクワクする面白さもあります。非常に貴重な経験だとも思います。

個人的な意見ですが、"純粋にゼロからものを作ったことがある"人ってものすごく少ないのではないかと思います。例えば、何かを新しく作る時、過去に似たプロダクトがあるから参考にしよう、というのは純粋な意味での「ゼロイチ」とは言えないと思うんです。今まで前例がない未知のものを生み出す、ということは「市場を生み出すこと」とも言えて、そういったことに関わるのは非常に貴重な経験だと思います。先駆者がいない、前例がないというのは困難なことも多いのですが、やりがいはとてもあります


最後に、エクサウィザーズに興味がある方にメッセージをお願い致します。

今、エクサウィザーズは、 豊富なAI 技術 (シーズ) を使って社会課題 (ニーズ) を解決するための様々なプロダクトを生み出していくフェーズにあります。

そのため、柔軟にいろいろなことに関わって、課題を自ら見つけていきたいと思う方、開発に強い思いがあってものづくりが好きな方には、優秀なエンジニアたちと働けるとても良い環境があります。エクサウィザーズにエンジニアとして入っていただけたら、是非この環境を使って様々なことに取り組んでほしいと思います。

現在、インタビューをした齊藤と同じチームのインフラエンジニアポジションを募集しています!

AIを用いた社会課題解決を行うエクサウィザーズでは、他にも多くのソフトウェアエンジニアが活躍しています。お気軽にこちらからご連絡ください。https://www.wantedly.com/projects/219218



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