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「EFAで着実に世界標準のスキルがみにつく」■社員インタビュー//分析ラボマネージャー★小沢 絢子さん

今回の社員インタビューは、創業初期からEFAラボラトリーズのアスベスト分析を支えている小沢 絢子さんです。小沢さんは、日本における偏光顕微鏡分析の第一人者で、一般社団法人日本環境測定分析協会(JEMCA)でインストラクターとしても活躍しています。

小沢さんは、国内外のアスベスト分析の事情をみてきているので、いろいろなことを聞いてみました。

(インタビュアー金子:太字テキスト、インタビュイー小沢:標準テキスト)


小沢さん、今日はインタビューよろしくお願いします。
なかなか改まって、いろいろ聞く機会もないので、今日のインタビューを楽しみにしていました。いろいろ教えてください!

そうですね。普段は改まって話さないですよね。よろしくお願いします。


小沢さんはたしか、京都大学の学部生の時からいろいろな鉱物を偏光顕微鏡で分析してたんですよね?

はい、偏光顕微鏡は21歳からずっと使ってたんですけど、地球惑星科学専攻だったので採取してきた岩石の薄片を偏光顕微鏡で見てどういう鉱物が入っているか調べるのが研究の手順の一部として入っていました。それで大学3回生から博士課程修了まで7年くらい使ってました。

では、アスベスト分析を始めたときは、そんなに苦労しなかったんですか?

うーん、顕微鏡の使い方は大丈夫でしたが、建材についてはまるっきり知りませんでしたので、建材の種類と、種類毎のいろんな処理をしなきゃいけないんですが、おぼえるのは結構時間がかかりました。たとえば、床タイルの場合は、削って細くした後で溶かしたところに細かい繊維があるかどうか探さなければいけないんだけれども、最初のうちはそれが何を探せばいいのかわからなくて・・・


小沢さんはEFA創業の初期からEFAをずっとみてきていますが、EFAってどんな役割の会社だとおもいますか?

日本に本格的に偏光顕微鏡分析を導入した会社といっていいとおいます。EFAが偏光顕微鏡分析を開始した2007年にも、米軍基地向けに偏光顕微鏡でアスベスト分析を行う会社がありましたが、民間向けに広げたのはEFAが最初だったと思います。

今は、偏光顕微鏡分析をやっている分析機関が増えましたが、それでも困ったことがあるとほかの分析機関からうちに電話してくる感じになってますね。

よく寄せられる質問はどのようなものですか?

一番多いのは、仕上塗材の層の分け方とか、変な見た目の繊維があったけどなんかよくわからないみたいな質問が多いですね。


つぎは、個人的に聞いてみたい質問からなんですが、、、
いままでアメリカとかイギリスのアナリストと話す機会もあったと思いますが、日本と海外のアナリストとのトレーニングの違いを感じる事はありますか?

建材分析のトレーニングのコースがアメリカだと1週間とかなんですけど、日本でトレーニングを提供しているJEMCAで2日、顕微鏡メーカーだと1日なので、日本だと結晶光学みたいな基礎知識の部分のトレーニングがちょっと足りないのかなっていうふうに感じますね。


なるほど、足りないってどういうところで感じるんですか、、、

普通の分析をするぶんにはできるにしても、なんかちょっと変わったことが起きたときに、それがどうしてそういうことが起きてるのかっていうのを、背景知識がないと理解できないと思います。
見え方が変な繊維が見つかったときとか、熱とかで変性している繊維にであったときに、掘り下げて考えて判断しないといけない。そのときに、正しい基礎知識がないと分析ができないですよね。


ほかに海外のアナリストとの違いは感じたことはありますか?

そうですね。アナリスト個人のスキルの差については普段分析している建材が違うのでよくわかりません。やはり、スキルというより普段見ている建材の違いが大きいのではないかと思います。アメリカやイギリスのアナリストと話をしたら、日本みたいな複層仕上塗材はほとんど分析しないみたいですので。セピオライトもほとんど見たことないといっていましたね。


日本全体でアスベスト分析が抱える問題はなにか感じますか?

もしかしたら、分析業務だけでなく国民性かもしれませんが、多くの分析者と接していて感じるのは、誰かに決めてもらったり、他の人の基準に従おうとすることで、自分自身が怒られない方法を探しているように映ることがあります。根拠をしっかり理解し、自分で解釈をもって分析されている方は少ないかもしれません。その理由の一つには、偏光顕微鏡をアスベスト分析で初めて触るひとがほとんどで、なかなか自信が持てないということがあるのかもしれません。



偏光顕微鏡のアスベスト分析をする人は入社まで未経験の人がほとんどだと思うんですけど、小沢さん未経験者をトレーニングするときに気をつけていることってありますか?講習会とかも入れるとかなり多くの人にトレーニングをしてきてると思うんですけど、、、

なかなかなじみがない概念については図を使いながら、わかりやすい伝え方になるように気を付けています。あとは、一通りこちらで説明した後で、今度は自分の言葉で説明してもらうようにしてもらって、どのくらい理解できているかをよく確認しています。


未経験の方向けのトレーニングで気を付けていることはありますか?

自分が分析をはじめたのがかなり前なので、自分にとって当たり前すぎて無意識になってしまっているがあるので、一つ一つ意識して研修者が理解しているかを確認しています。


いままでみてきて、みんなつまづく最初の壁はどのようなことですか?

そうですね、一つ目の壁は、結晶内の光の進み方の理解ですね。普通は学校で習うこともないので、実演と図解して教えるようにしています。


アスベスト分析を始めるときに大変なことはどのようなことですか?

身体の面では、首がものすごく凝ります。あと、顕微鏡をずっとながめていると最初のうちは酔ってしまうといいますね。これは、1週間くらいでなれるみたいです。もう、私は覚えていませんけど。。


いろいろな講習会などでもたくさんの人に分析を教えていますが、EFA社内のトレーニングとほかの講習会での教え方はなにか違うこところはありますか?

そうですね。圧倒的に使える時間が違いますので、EFA社内トレーニングでは対話重視で行っています。講習会だとやっぱりそこまで一つひとつ丁寧教える時間がとれません。

あと、じっくりと未経験の方に教えることは、自分にとっても面白くて、勉強になっています。自分では当たり前すぎてあえて考えたことがなかったり言語化できないことを聞かれたりして。未経験の方って、思い込みがほとんどないんで、質問が根源的なものもあって試されている感じで、説明がちゃんとできるとレベルアップできるみたいな(笑)。


では、インタビュー最後の質問ですが、
小沢さんは、いろんな人に分析を教えてきたと思うんですけど、どんな人が伸びましたか?

そうですね、すごくよく質問してくる人は、よく伸びるって言う印象がありますね。どういうことか理解できないことがあると、自分が納得するまで調べる探究心がある人とか。あと、自分がどうやって解釈しているか自分の言葉と経験で説明をしようとする人も、レベルアップが速いです。

逆に、まぁいいかってつき詰めて考えない人や、できると思われたい人は、なかなか上達しませんでしたね。やっぱり、いい質問をたくさんしたり、根拠を口にするってことが大切なんだと思います。


対話しながら分析の技術と知識をじっくり身につける。それがEFAに根付いているトレーニング法なんですね。
今日のインタビューは、これで終わりです!小沢さんいろいろ教えていただきありがとうございました!


偏光顕微鏡のスペシャリストだった小沢さんは、その強みを活かしたアスベスト分析でさらに技術を磨き、日本中のアスベスト分析者たちから認識されています。

EFAラボラトリーズでは、日本をよくするために分析者を募集しています。顕微鏡をさわったことがない未経験者もじっくりとスキルが身につくように小沢さんがトレーニングしてくれますので、興味があるかたはぜひご連絡ください!

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