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▷組織を大きくした経験が仕組みを作りたい気持ちを生んだ
~長堀さんがこれまでどのような道を歩いて来たのか、そしてなぜ株式会社SEASIDEを創ったのか、色々質問させていただきます!まず、起業したいと考えたのはいつからでしょうか?~
幼稚園のときの卒園アルバムに、将来の夢は「社長になること」と書いてあったので、幼稚園からですかね(笑)とはいえ、はじめは親が社長をしていたというふわっとした理由でした。
その後、「社長はやーめた!」という時期を経て、次に起業を考えたのは、大学2年生のときに友だち4人で立ち上げたサークルの運営を経験してからです。
〜サークルは国際協力団体とのことですが、具体的にどんなことをするサークルだったのでしょうか?~
僕たちが立ち上げた「Ricoppine」は、フィリピンに特化して地域開発と住居建築をすることをコンセプトにした支援団体です。フィリピンは法律上ごみを燃やすことができないため、川や土が汚染されることにより、子供たちが病気にかかりやすいなどという問題を抱えています。マニラから車で1時間くらいの上下水道が通っていないような場所を支援しようとスタートしました。
はじめは、街頭募金で必死に集めた50万円を提携したNGOに寄付したのですが、本当に活動費にされたのかわからず、やりがいがなかったんです。なので次のステップとして、スタディーツアーのパッケージ化を考えました。海外に行ってみたいという学生に向け、現地集合現地解散のフィリピン旅行を提供することで収益が回り始めました。
そうやって試行錯誤した結果、1年間で150人もの大学で1,2を争う大きなサークルになったんです。
集めたお金をただ寄付するだけでは意味がないので、体を動かしてボランティアすることにしました。
資材調達の資金に充てたり、現地の住居建築ができる人を呼んだりして、自分たちでコンクリート造りの家を建てました。
しかし、3年半くらい活動した中で、作った住宅が1年後使用されていないということがありました。
フィリピンの国民性などの理由もあったのですが、大きな原因は、家を提供しただけで仕組みを提供できていなかったということにありました。魚ばかりを与えて釣り竿を与えられなかったという感じです。
例えば、雇用を作ることに焦点を当てていれば、そこの村全体の水準は上がっていたのかもしれません。ビジョンがない思いつきでも人を集めることはできるけど、仕組みを作ることができないと意味がないということを、ここで学びました。社会の現場でいろいろ修行しようと思ったきっかけになりましたね。
~成功や挫折を大学時代のサークル運営で体験したのですね…!社会に出て修行を積むため、ベンチャー企業への就活を選んだのですか?~
親の会社がリーマンショックで大変だったのを見ていたので、元々ベンチャーに行こうとは思っていなかったんです。でも、サークル運営を経て組織が短期間に大きくなることのおもしろさを肌で感じ、「仕組みを作る側になりたい」という希望が生まれました。
その結果ベンチャー企業に興味が出て、本屋さんでベンチャー企業についての本を探したんです。手に取ったのが藤田晋さんの本で、まんまと藤田さんが起業したサイバーエージェントに行きたくなりました(笑)
調べてみると、藤田さんが新卒で人材派遣会社のインテリジェンス(現パーソルキャリア)に入ったときの企業規模が、社員数200人に対して新卒44人だったんです。同じくらいの規模感の企業なら力がつくのではと考え、ITベンチャー企業を受け、トントン拍子に内定をもらいました。
▷死ぬ気で働いて退職し、世界一周の一人旅へ!
~新卒で入社したITベンチャーでの仕事はいかがでしたか?~
内定をもらった翌週から、大学4年生の間ほぼほぼずっとITベンチャー企業で営業のバイトをしていました。そんなに営業できたわけじゃなかったけど、とがってたから(笑)「将来起業します」「新規事業をやりたい」ってITベンチャー企業の社長にずっと言っていたんですよ。そしたら叶うもので、なんと新卒入社して2ヶ月後に新規事業を任せてもらうことになりました。
立ち上げに関わったのは、エグゼクティブをパートで雇用する、元大企業幹部の方と企業経営者をマッチングする顧問事業です。会社の隣に引っ越しして、死ぬほど働きましたね。営業の手法やビジネスの基本、働くことの基礎は、その企業で学んだと思っています。
~入社してすぐに事業の立ち上げに関わったというのはすごいことですね!そのITベンチャー企業を退職して世界一周したということなのですが、旅をした理由は?~
僕、建築家の安藤忠雄さんが好きなんです。安藤さんは元々ボクサーで、叩き上げで世界的な建築家になった。そこが、高校時代に打ち込んでいたフィールドホッケーで感じた挫折感とリンクして、自分も安藤さんのような経営者になりたいと思いました。
安藤さんも教養を深めるために世界一周していたということで、退職してせっかく時間もあるし、世界遺産も見たいし、よし旅をしよう!という感じです。
~確かに、時間も体力もないとなかなかできないことですよね。世界一周してみて、どうでしたか?~
自分の財産のような時間になりました。アンコールワットや万里の長城はとにかくスケールがすごくて!たくさんの国でグルメや音楽、カルチャーを満喫しました。
しかし旅の終盤、中米やジャマイカ辺りから、マチュピチュやリオのカーニバルを実際に見ても、なぜか感動しなくなってしまったんです。
旅行から帰ってもなんだかモヤモヤしていたんですが、自分の幸せは、どこに行くか何をするかではなく、誰と何をしてどんな思いを共有するかに比例するということだと、高校の同窓会に参加して気がつきました。
一人旅なので、体験を共有する人がいなかった、だから感動も半減したんです。
フィールドホッケーに打ち込んでいたときはとにかくトレーニングが辛かったけど、今その仲間とその思い出を共有して、何年たっても笑い合えることが本当に幸せだと感じます。仕事にしても何にしても、思い出を共有できる仲間がいることが、自分にとっての大きな軸だとわかりました。
~たしかに、誰かと共有するからこそ、感じる思いが何倍にもなりますよね。世界一周のあとすぐ起業したのですか?~
元々起業しようと考えていましたが、世界のスケールの大きさを目の当たりにして、鼻をへし折られたという表現がぴったりくるぐらい、自分ってちっぽけだなと痛感しました。もっと修行しようと、ベンチャー向けのコンサルティング会社である、有限会社ロッキングホースに転職しました。
そこで出会ったのが、100社もの会社の経営顧問をしており、日本で一番人脈のある森部好樹さんです。森部さんの補佐として働くことになり、ビジネス経験豊富な顧問の方々を仕事ができ、本当にたくさんのことを学びました。
1年半在籍したロッキングホースでは、現役大企業幹部とベンチャー企業のマッチングに携わりました。営業として、お客様に伝えなくてはならないことは何なのか、どうすれば企業に価値を提供できるのかを常に考えていましたね。月間160件の商談をこなすこともあり大変でしたが、この縁は自分の武器になると考えて商談に臨んでいました。
忙しい大企業相手に商談し契約につなげるためには、価値を5秒で伝えなくてはなりません。これは営業においても言えること。サービスを紹介するのが営業の仕事だと思っている人もいますが、重要なのはいかに価値を伝えるかということです。そこを踏まえて、伝わる営業をサポートするようなサービスを展開しようと創業したのが、株式会社SEASIDEです。
▷経営課題をデザインで解決!売れる獲れるデザインを目指す
~ついにSEASIDE創業へと駒を進めたのですね。SEASIDEはどんなサービスを提供しているのですか?事業内容について教えてください。~
SEASIDEを創業したのは、自分が作りたい世界が見つかり、準備が整ったと感じたからです。 SEASIDEが行うのは、IT×デザインを通した事業開発支援。インターネットの利用者が増え、今やIT×デザインとビジネスは切り離せない時代になりました。
コロナ禍により商談の機会が減っているのが現状です。
営業マンは商談をしなければ商品の価値を伝えられませんが、Webデザインであれば、インターネットを通して広く届けられる可能性があります。SEASIDEが考えているのは、経営手段としてのデザイン。より多くの人に価値訴求できるデザインがあれば、会社としても営業に力を入れるよりも効率的です。
ただ言われたままのデザインを機械的に作るのではなく、事業を理解したデザイナーが「伝える媒体としての営業資料」を作るのが、デザイナーの仕事。デザイナーは単なる下請けではなく事業の管理や運営をするマネージャーのような立ち位置から、経営課題を解決するデザインを提供するような仕組みを提供していきたいと思っています。
また建築家の安藤忠雄さんの話になりますが、安藤さんはその土地の潜在能力を活かせるような、土地に合わせた建築デザインをするのが特徴です。それに習い、僕がしたいのはその会社に潜在する魅力を見える化するリブランディング。その会社の体質そのものを変えようとするコンサルとは一線を画しています。
日本にはいい会社がたくさんあります。しかし、どんなにいい会社・いい商品であっても、存在自体が知られていないことには始まりません。氷山の一角である見えている部分をどうするか、海に沈んで見えない部分をどう伝えるか。
これを形にして会社やサービスの世界観を提供するのが、デザイン系サービスに付加価値を創るSEASIDEの仕事です。
~企業とデザイナーのマッチングにより、企業やデザイナーの価値を上げるということですね!最後に、今後のビジョンを教えてください。~
世界を旅して感じたことは、日本社会での挑戦のしにくさでした。僕が実現したいのは、「ワクワクしながら挑戦できる環境」。「いつ、だれと、何を、どういう想い出を経験し、共有するのか」を大切にしながら、ワクワクするサービスを協創(協力しながら、創造する)できるビジネスを創りたいと思っています。
売れるデザインや獲れるデザインにより、デザイナーマッチング力No.1の会社になることが今後のビジョン。大企業やIT企業だけでなく、地方企業や中小企業まで、広くデザインの力を利用できる仕組みを作っていきたいと思っています。
取り組んでいるのは、個人の力を持ち寄ることで会社の力を最大化させるような働き方。もっと大きな組織にしていきたいので、チームの一員として同じ目標を共有する仲間になってくれる人を、心からお待ちしております。2023年に売上10億円という目標に向かって、全力で突き進んでいきましょう!