2023年6月に執行役員兼海外事業部長として杉浦広太さんがデイブレイクに入社しました。入社からわずか数週間の間に北海道や大阪で行われる複数の展示会に足を運び、特殊冷凍機に対するお客様の興味関心を肌感覚で吸収する行動力の塊のような人柄で、デイブレイクに新しい風をもたらしてくれています。
ミッションである『特殊冷凍機の海外展開』を実現すべく、ゼロから新設部署の立ち上げに奔走中。転職3回で積み上げたセールス×コンサルティング×英語を武器にして、どんな未来を描いているのかお伺いしました。
海外事業の新設!日本の特殊冷凍機の可能性とは
デイブレイクはメーカーとして転身した2021年の秋以降、国内を中心に販売を行ってきました。
食材へのダメージを限りなく減らし、乾燥・酸化・変色を抑えた冷凍品質を実現する当社の特殊冷凍機「アートロックフリーザー」はSDGs・食品ロスの観点や、その後に訪れたコロナによる巣ごもり需要の影響などもあり、需要が伸び続けています。
実はこのアートロックフリーザー、海外でもニーズがあることがわかっています。
海外の販売サイトの商品を掲載しているのですが、そのサイト経由で月に50件近くの問い合わせをいただいている状況です。当社からの強いプッシュはしていない状況でも、過去に10台ほど海外事業者に納品実績があります。
海外展開を目指しはじめた2023年から国外のフードショーにも出展したのですが、さまざまな企業から興味を持っていただき、海外でも品質の高い冷凍商品と、その周辺技術には熱いまなざしが向けられているのを感じています。
これまでは会社が成長途上だったこともあり、なかなか国外への展開まで手が回らない状況でしたが、いよいよ本格的に海外事業部を発足させることになりました。
私の仕事は海外事業部を形にして、軌道に乗せること。
組織づくり、事業計画の構築などやるべきことは山積みですが、ゼロからの立ち上げに参加できることに喜びを感じています。
デイブレイクへの入社までのキャリアでは、営業のノウハウ、製造業やセールス領域をはじめとした多岐にわたる業種へのコンサルティング、英語を使った海外事業者との折衝などを経験してきました。特にさまざまなバックグラウンドの人とともに働き、海外マーケットに対してサービスを提供してきた経験を活かしながら、自分の果たすべき役割を担っていきたいと思います。
3回の転職で身につけた「セールス」「コンサルティング」「英語」の3つを掛け合わせて戦う
元々は人見知りの性格で、人と話すのは苦手でした。
学生時代に殻を破りたいと一念発起。高校の文化祭で、来場者に声をかけて知り合いを増やしていくという荒行を決行しました(笑)
やってみたら、新しい人脈が広がったり、自分とはちがう人の話を聞けたりと、意外と面白いと感じている自分に気がつきました。その体験から派生して、人との会話や交渉が得意になったように思います。
大学卒業後のファーストキャリアは、結果が数値に表れるセールスの仕事に魅力を感じ、営業に力を入れている会社を希望。
工場自動化用の産業機器を製造・販売する、株式会社キーエンスに入社しました。この会社は営業の型を重んじる風土があり、営業の基礎から1つずつスキルを積み上げていきました。
3年半在席して一定の営業スキルが身についたと感じ、次は自社製品に捉われずに顧客の課題解決に伴奏したいと考え、アクセンチュア株式会社にコンサルタントとして転職しました。
在席していたストラテジー&コンサルティングという部署では、プロジェクトによって、業界・業種を横断してさまざまな知識・職能を求められました。東証一部上場企業(現在のプライム市場)で、新規事業支援や業務改革、業務プロセス分析・営業マネジメントモデル高度化、インサイドセールスの立ち上げなどを行いました。
アクセンチュアでは、在籍していた2年半の間で6つのプロジェクトに携わりましたが、とくに印象に残っているのは新規事業支援を行ったプロジェクトです。いつかは関わりたいと願ってきたグローバル事業に志願し、アサインされたのです。
大学時代にアメリカに1年、フィリピンに3か月と留学を経験してから、海外志向を持ち続けていたので、やっと海外事業に携わるという自分の希望が叶ったのは幸運でしたね。
さまざまなプロジェクトに関わる中で、一貫してセールスの知見や経験を深めることができたのは、振り返るとデイブレイクに活きる経験だなと感じています。
その後は、さらに海外事業の促進に関わりたいと、株式会社日本M&Aセンターに転職し、海外事業部でクロスボーダー(海外)案件の買手側アドバイザーを担当。
担当業務は、日系企業への海外案件提案といったオリジネーション業務から、その後の交渉・スキーム選定・企業価値算出・契約書作成サポートなどの一連のエグゼキューション業務を担当しました。
日本M&Aセンターの本社は東京でしたが、海外にも5つの拠点(シンガポール・マレーシア・ベトナム・タイ・インドネシア)を持っている会社で、2024年にベトナムのハノイ事業所立ち上げを視野に入れた海外赴任を予定していました。
自分のなりたい姿に近づいていく中で、2023年5月にデイブレイク取締役COOの下村から電話があり、状況は一変したのです。
取締役COOの下村より一本の電話。1か月での決断
「海外事業に注力したいけれど、海外部門の経験者がいない」と下村が語りました。
実は彼、営業として入社したファーストキャリアの同期。そんな彼が突然電話をくれるだなんて、今考えるとオファーを軽く匂わせていましたね(笑)
その後、デイブレイクのオフィスに遊びに行くことになり、社長、副社長、下村、私の4人で膝を突き合わせ話しました。
そこで、海外事業のミッションについてオファーをいただいたのです。
正直、悩みました。
日本M&Aセンターの仕事も非常に楽しかったからです。
成長著しい東南アジアに赴任し、拠点運営をしていくことに大きな期待感もありました。
一方、デイブレイクは「まったくのゼロから、事業の立ち上げを事業部長として牽引できる」ことに、とても大きな魅力を感じました。
これからデイブレイクが海外に打って出るタイミングで、組織も事業計画もゼロから作成に関わり、会社に付加価値を与えられる。このことが決め手になり、転職を決意しました。
実は社長・木下の人柄も決め手のひとつでした。
2021年に下村と4人で会食したとき、なんだか波長が合い不思議なくらい打ち解けました。木下は豪快な半面、人の言動や所作などをよく覚えていてくれていて、社員のことをきめ細やかに見てくれています。
強烈な個性と繊細さをもつ木下とそれを下支えする経営陣、さらにみんなで支えあいながら各々が個性を発揮する従業員の雰囲気や環境が魅力的に映りました。
新しく自分で作り上げることができる裁量の大きさ、これまでのキャリアを活かせる業務内容、心地の良い環境、そして胸を張ってお客様に勧められる商品。
電話をもらって一か月後にはデイブレイクに入ることを決めていました。
まずは成功事例を1件つくる!目標は2025年までに売上10億円
最初に少しふれた通り、今でも月に50回程はコンスタントに海外のお客様からお問い合わせをいただいてます。ただ、問い合わせに対する体制が整っていないので、対応が追いついていません。ポテンシャルはあるのに、活かしきれていないもったいない状況なんです。
まずはこの問い合わせに対応できる体制作りに早急に取り組みたいと考えています。今後、海外事業部では、セールス・セールスサポート・機械エンジニア・購買などを募集予定ですが、前職の業界は問わないので、変化を厭わず、楽しみながら自走し、世界に勝負を仕掛けたい人と一緒に仕事がしたいです。仕事で英語を使っていた方だと、尚歓迎です。決して楽ではないですが、日本が世界で勝負可能な領域である「食」をテーマに、グローバルな仕事を、一緒に作っていきましょう。
特殊冷凍機は食材の仕上がりについて言及する必要があります。風味、香り、食味など、他言語で話すには曖昧なニュアンスも含まれる表現が求められます。そのため国内の人材はもちろんですが、国籍に関わらずに採用を強化してチーム作りをしたいなと考えています。
メンバーの募集と並行して目指したい目標は、まずはどこかの地域でテストマーケティングをして、市場での成功モデルを確立させることです。
さらに、それを別の地域に転用して、ローカライズしていくことを考えています。
2024年にはアメリカのラスベガスで展示会も控えているので、ますます海外との接点は増えていきます。
いずれは国内よりも海外市場の売上が大きくなることを目標にしたいですね。具体的な数値で言うと、売上の約6割が海外の売上。
海外売上が大きくなれば、海外の方を採用し事業を加速させたり、社内のあちこちから英語が飛び交うようなグローバルカンパニーになる未来も見えてきます。
デイブレイクの文化もより自由闊達な雰囲気になるのではと想像をしています。前職時代に海外メンバーに囲まれて働いたときも、カルチャーが混ざることで、まったく新しい意見も飛び出しましたからね。
そんな未来を目指してまずは着実に一歩ずつ進んでいきたい。
特殊冷凍テクノロジーと自社製品の「アートロックフリーザー」で、日本発の世界企業になることを目指せる組織を作っていきます。