株式会社 D-ウェーブ's job postings
こんにちは、特命求人強化係の出井(いでい)です。
先週、出ていただいた池田ディレクターから「俺はしくじりばかりじゃないぞ!」と強く訴えるので。
今回は「成功する、成功した事業」についても語ってもらいました。
▽登場する社員
池 田:サッカー大好きなWEBディレクター
■ストック型はユーザーが獲得できるなら最強
出井:
前回は「しくじり先輩」として、失敗談を聞いたのですが成功した事業とかサービスってありますか?
池田:
いろいろパターンはありますが、ひとつはストック型で、プロモーション費用が余り必要が無い事業は確実に収益をあげてくれますね。自社で言うと携帯公式サイトへのコンテンツ提供とかまさにそれですね。今やスマホが普通で加入者も少なくなっているかと思いますが、全盛期はありとあらゆるジャンルがドコモのiモードを始めとしたキャリア側の用意する公式コンテンツ専用メニューにコンテンツ提供していましたからね。
自分もその公式コンテンツプロバイダ業界の出身なのですが、何が凄いかというと、パソコンで調べたらすぐわかる情報を、体裁を整えて携帯用に表示を見やすくしてあげるだけで、毎月300円払ってくれるんです。もちろん情報元に払う使用料はあるのですが、ある程度ユーザーがいるとそれを払ってもおつりが来ます。そして、そういったサイトの全盛期は、ほぼ自動更新で何サイトも運営が可能だったので人員も少なく運営できました。
出井:
確かにアイドルの公式サイトとかに登録していた時がありましたけど、
ほぼ見てはいなかったですね。
池田:
そうそう、この月額方式の凄いところはユーザーが使っていようがいまいが、課金出来るところです。好きな歌手のCDや本を買ってたいして読まない人とかいますが、コンテンツによってはそういったお布施に近い課金をしている人もいましたね。
いまもサブスクリプション(定額利用)と言う形で、このストック型は健在なので、ユーザー数が確保出来るなら、確実に収支は良くなるのは間違いないです。
■先行者利益を得る為のロールモデル研究
出井:
まだあるんですか?
池田:
もう一つはロールモデルと先行者利益ですね。
たまに同級生がお店出して繁盛しているよとか、新しく会社を作って社長になっているよとか耳にすることがあるかもしれません。
その場合は、ふーんで流すので無くて、是非ともお店に行くなり、商品を買うなりしてあげてください。何らかの売れる商品は付加価値があるのでそこをまず見抜きます。
お店だと「もつ鍋が非常にうまい」とか、商品だと「デザインが若者向け」だとか、支持されているポイントがあります。そこを確認して、ビジネスモデルを考える。自分だと更に良い付加価値がつくれるなと思ったらチャンスです。加えて資金力が無い人間がビジネスで優位に立つには先行者であるべきです。ただ闇雲にやってても外れてしまうので、身近なロールモデルを見つけていればその成功確率は非常に上がります。
出井:
先行者利益は確かに重要ですが、そこに行きつくのが大変じゃないですか?
池田:
天才的な起業家の様に、0から1を作るのは非常に大変ですが、世の中にあるビジネスフォーマットにいち早く参入する事は誰にでもできます。
弊社の例で言うと4年前くらいに「LINEスタンプ」を販売しましたが数万円のコストで20倍以上の利益を出しました。これが売れた理由は大きく3つだと思っています。
①ロールモデル = LINEでスタンプ販売の市場が確立されていた。
②付加価値 = 既に自社キャラクターを持っていた。
③先行者利益 = サービス開始と同時に参加した。
商品が売れる要素にマーチャンダイジング(数量、価格、時期)という考え方があるんですが、こういったビジネスフォーマットを利用すると価格を気にせず売り出し時期や、品質に注力出来るので成功率も自ずと上がると感じます。
■継続はちからなり
出井:
ここまで聞くと、自社の事業は連戦連勝で当たりまくっている気がしますが、実際にはそうなっていないのは腑に落ちないのですが。。
池田:
上記に上げた、ビジネスモデルは一度、収益が出ると分かると他社の参入が多くなり、直ぐに市場が飽和し競争が激しくなります。それにより収益率が少なくなって撤退を余儀なくされる場合も多いです。それと、やっぱり「付加価値」という部分をどう磨くかというのがビジネスでは肝だと思います。自分で言うのもなんなんですが、失敗してしまった事業はここが弱い。出して直ぐにヒットするコンテンツが生まれるほど、市場は甘くはないので多くは紆余曲折するのですが、その時期に改善だったり、方針転換を素早くして他社が追いつけない参入障壁を作れるのが優れたコンテンツだと思います。
どんなものでも努力をしないと成功はしませんが、努力をして改善をしたからといって成功するわけではないです。なので、そのコンテンツの「価値」を主観的にも客観的にも見て、必要だと信じられるプロダクトリーダーの存在は絶対に必要ですね。
出井:
確かにフリマアプリの「メルカリ」を良く使うんですが、UIやローカルルールには疑問点があるんですが、相手に自分の住所を知らせずにコンビニなどで手軽に送れるので、他のアプリでの取引は考えていないですね。
池田:
既に「メルカリ」は国内でディファクトスタンダード(事実上の標準)になっているにも関わらず、少額決済への参入などで更にユーザー満足度と参入障壁を高めようとしています。初期のビジネスモデルも重要ですが、それを一歩一歩足固めする継続性があるのも成功する事業の特徴かと思います。
という事で「成功する事業」という事で一部例を出して紹介してもらいましたが、
これ以外にも多くのパターンや、まだ見ぬ事例もあるかと思います。
ビジネスに正解はないと言われるように、一般的には儲からないモノでも
時間や場所によっては成功するモノも多いです。