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タクシー事業者様との関係を育み、成功を後押しする、カスタマーサクセスの仕事

「DXの仕事は一見華やかに見えますが、地道な積み重ねがあってこそです」

社長の近藤洋祐は、自社の事業を語る際、タクシー事業者様との日々の小さなやりとりの積み重ねについて、その大切さを強調します。タクシーのDXは、システムを開発して導入すれば即完了というわけではありません。

レガシーな業界ゆえ、従業員の平均年齢は60歳を超え高齢の方も多く、ITに馴染みの薄い方も少なくなくない中で、事業者様に寄り添いながら、ITを活用できるように丁寧にサポートしたり、デジタルの要素を馴染ませる役割が不可欠です。
タクシー事業者様と日々向き合い、関係を育みながら、事業者様の成功を後押しする役割を担うのが、カスタマーサクセスチームです。電脳交通のカスタマーサクセスでは、何を大切にしながら仕事に向き合っているのか。今回、チームリーダーの花野倫明に話を聞きました。

ーーカスタマーサクセスの仕事で大切にしている「課題解決の速度と精度」

カスタマーサクセスは、マーケティング&セールスチームがタクシー事業者様の実現したいことや課題を確認し、電脳交通の配車システムや配車センターサービスを用いてどのように実現するか、大よその道筋をつけたところで、事業者様とのやり取りを引き継ぎます。

事業者様に合わせたシステム移行のサポート、サービスを実際に利用開始するための現場へのレクチャー(=オンボード)、サービスを利用開始した後のアフターフォローや日々の継続的なサポートまで担当しています。

「カスタマーサクセスの仕事で1番大切にしているのは、速度と精度ですね。お客様が困っていることに対して、いかに精度高くかつ速度も速く解決できるか。そのためには自社のサービスの理解と、タクシー事業者様への理解が不可欠です。

タクシー事業者様が実現したいことを理解し、電脳交通のサービスを使うことでどう実現できるか、より良い案をつくる仕事なので。配車業務はタクシー事業の収入の核で、課題解決の速度と精度が、事業者様の日々の収益や業務の生産性に直結します。

時には期待のすべてを実現することが難しい場合もありますが、速度と精度を損なわず、誠心誠意の対応がしっかりできていれば、お客様の満足にもつながると思います」


ーー全国各地の様々なタクシー事業者様と接する

花野は、日々全国各地のタクシー事業者様にサービスのオンボードを行い、多くのタクシー事業者様とコミュニケーションをとっていると、様々なタクシー事業者様がいると言います。

「タクシー業界では、事業者様ごとに配車ルール等が異なります。一般的に都市部の方がシンプルで、地方の方が複雑だと感じます。

都市部に比べて、地方は通常の配車や事前予約に加えて、乗合いデマンドや定期運航便の仕事も多いため複雑になる傾向があると感じています。複雑な場合は電脳交通のサービスでどう実現するか、また代案をつくる必要があるので、業務としての難しさは増しますね。『どうしてもこれがしたいんだ』という声を、電脳交通のシステムに変更した上で、何とか解決する方法をつくらないといけません。

特に印象に残っているのは、西日本の中小程度の規模を持つある事業者様の配車センターサービスのオンボードですね。ルールをヒアリングすると、配車ルールがかなり複雑で、待機の数も一般的な事業者様の倍以上あったんです。無駄が多いということを正直にお伝えして、現場で事業者様の商圏を見て相談しながらルールを修正させてもらいました。

新しいサービスを導入することに抵抗感が強い事業者様もいらっしゃいますが、実際使われ始めた後に『使いやすい』と言っていただけたり、問い合わせも無くスムーズに稼働する場合も多いので、開発チームがつくったシステムの基礎が現場に使いやすいものになっているんだろうなと思います」


ーーカスタマーサクセスが持つ事業者とのつながりを今後の交通市場全体に活かす

様々なタクシー事業者様とコミュニケーションをとることで、カスタマーサクセスには広くそして強固なタクシー事業者様とのつながりがあります。その関係性を生かし、タクシー事業者様と協調することで、電脳交通のサービスを更にタクシー事業者様にとって価値のあるものにできると花野は考えています。

「カスタマーサクセスの役割のひとつは、事業者とのつながりだと思っています。そこから様々な声を拾い、クラウドサービスを通じてタクシー業界のハブになれればと考えています。

クラウドサービスやカスタマイズというところが、実は事業者様にまだ誤解されているところが多いと思っています。クラウドサービスは、様々なタクシー事業者様にとって汎用性が高いものを実装するのであって、独自性の強いカスタマイズをするわけでは無いんです。そこをご理解いただいた上で、電脳交通のクラウドサービスにおいて、『みんなが喜ぶもの』をいっしょにつくろうという想いなんです。

今後のタクシーの市場において、配車において、タクシーを始めとした交通の市場全体において、何が必要なのかをいっしょに考えてつくっていきたい。そこにアプローチすることがカスタマーサクセスなんだろうなと思いますね。

それはやはり現場で動いている方が最も理解されているはずです。今まで消えていた声が形になり、タクシー事業者様が抱える悩みや本当はこうなってほしいというニーズが見えるコミュニティが、電脳交通をハブとして生まれればと考えています」


ーー日本最大規模のタクシー事業者とのカスタマーサクセスの仕事

先日、日本最大規模のタクシー保有台数を持つ、第一交通グループ様への配車システムの導入が決まりました。大規模タクシー事業者との業務は、カスタマーサクセスの仕事に変化を生むのでしょうか。

「第一交通グループ様のような大規模な事業者様も、地方の小規模なタクシー事業者様も、実はカスタマーサクセスとして向き合う姿勢は同じなのかなと思います。規模が変わることで手法が変わることはありますが、サービスを使ってくださる1社1社がどれだけ満足しているか、現場が利用開始時に良いスタートが切れるか、それが最も大切なことに変わりはありません。1社1社へ最善を尽くすことの積み重ねしかないと思います。

ただ、第一交通グループ様は、これまでの事業者様とニーズが違う部分もあると思いますし、グループに属する現場の各社様と第一交通様の本店とのニーズの違いも出てくると思います。他部署とも連携しながら、大規模事業者様が求めるものを可視化しないといけないなと思いますね。また、第一交通グループ様とお仕事をいっしょにすることで、チームとして経験値が貯まり、事業者様に提供できる打ち手自体が確実に増えると思います」

ーー謙虚さと交渉力、伝えると同時に耳を傾けられる人

大規模事業者へのサービス提供も始まり、これからタクシーのDXを加速度的に進めていく中で、カスタマーサクセスの役割は重要性を増していきます。その中で、新しいメンバーの採用も進めていきます。カスタマーサクセスの仕事にはどのような人が求められているのでしょうか。そして、花野はどのような人と働きたいと考えているのでしょうか。

「ずばり、謙虚さと傾聴力を持った人ですね。状況の違う様々な事業者様やチームメンバーの声を理解するために、とても大切なスキルだと思います。レガシーなタクシー業界では、年配の方やITに不慣れな方と接する機会も多いです。その中で、これからのタクシーや配車に何が必要かを知るのは現場の方々であり、だからこそその声にしっかりと耳を傾けることが不可欠です。

そして、伝える力と交渉する力を持った人ですね。この業界で事業者様にご満足いただくには、かっこよく伝えるのではなく、とにかく伝わること、理解していただくことが大切です。いかに理解しやすいようにお伝えするかを常に追求しないといけません。

さらに、事業者様の声にニーズがあると判断した場合、それをどうサービスに転換していくかが重要になります。開発と交渉して新機能を追加したり、他部署とも調整して動いていく必要があります。ひとつのアップデートが、クラウドサービスゆえに多くの事業者様に影響し、配車業務という事業の核であるゆえ事業者様の収益や生産性に直結します。

だからこそ、エビデンスやニーズを見定めて、本当に必要なものを謙虚に判断して、社内外どちらにもしっかりと交渉ができる力が必要です。これらはチーム全体で養っていきたい力でもありますね。

カスタマーサクセスの仕事はひとりでできるものではありません。事業者様もチームも、他者の力をどううまく借りて仕事を進めるか、それを理解できて楽しめる人といっしょに働けると良いですね。

私自身は前職で営業職として勤めていたところから転職し、電脳交通に入社しました。前職と比べると、会社全体が未来を見据える志向の人が多いと感じています。この仕事で何をすべきかを考えるときに、良い意味で過去に囚われず、現在をしっかりと理解した上で未来に向けて動き出せる人が求められています。またベンチャー企業ゆえに物事の進む速度も速く、流動性も高いです。いかに先を見据えて市場の変化に応じて、更に市場を引っ張っていける存在にもなれるかだと思いますね」


ーー電脳交通のカスタマーサクセスの今後

最後に、これからの電脳交通のカスタマーサクセスの仕事について、またチームリーダーとして意識していることについて聞きました。

「私の構想になってしまうんですけど、『攻守のバランスの最適化』に取り組みたいと考えています。事業者様からは、何か不具合があった際には問い合わせをいただくのですが、順調に稼働している事業者様に電脳交通側からアプローチをすることが今はほとんど無い状態です。

来るものだけに対応するのではなく、我々が自発的にお会いしに伺うことで、事業者様とのコミュニケーションを今以上にとれるようにしたいと考えています。そこから見えない不満の解消につながったり、新しい機能のニーズが得られたりするかもしれません。

既にご契約いただいている事業者様はとても大切だと考えています。この市場を見て来られた先輩方のご意見や経験を教えていただき、弊社が掲げるタクシーDXがその声を具現化するきっかけになればと思います。

カスタマーサクセスのリーダーとしては、働く仲間が仕事に満足してくれることを最も大切にしたいですね。それが事業者様への十分なサービスにもつながると思うので。細かい点を言うと、メンバーのひとりひとりがバランス良く成長できるように仕事の割り振りを意識したいと考えています。皆が全ての種類の業務を経験できるように仕事を振ったり、難しい案件は安定感のある人と成長してほしい人を組ませたり。

チームとしてできる限り一定のサービスを提供できるよう、属人性や偏りを少なく、チーム全体で提供できるサービスの水準を上げることを大切にして、チーム全体で成長していきたいと思います」

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ご覧いただき、ありがとうございました。

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