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ITの歴史を誰にでも分かるようにざっくり解説!ITエンジニアなら知ってて当然・・・!?

ITエンジニアだったらITの歴史を知っていて当然・・・でしょうか?

情報系の大学や専門学校ではITの歴史について学ぶ授業もありますが、別業界から転職するとITの歴史について学ぶ機会はほとんどありません。

歴史を知ったからといって、直接的にITスキルが向上したり、仕事にプラスになる訳ではないかもしれませんが、知ることでさらにITが面白く感じるかもしれませんし、今のIT技術だって過去の技術がベースにあってこそ発展しているのです。

今回は最低限のITの歴史の流れが分かるように、ざっくり解説します。


世界初のコンピュータとメインフレーム(1940~60年代)

「IT」がいつから始まったのかの定義は人それぞれですが、第二次世界大戦中には電子計算機の研究がされていました。

世界初の電子式コンピュータは1946年にアメリカ合衆国のENIAC(エニアック)だと言われており、暗号解読や弾道計算に使われました。

最新のテクノロジーは軍事目的に開発されることが多く、戦争に勝つため多くの資金が研究に投じられた結果、科学が発展した事には複雑な思いがあります。

最初期のコンピュータは、真空管を約17,000本使用しており、長さ約30メートル、高さ約3メートル、重さは約30トンもあり、設置には170平方メートルもの敷地が必要でした。

そんな巨大なコンピュータですが、性能は現在のスマホの足元にも及びません。

1960年代くらいまでは、メインフレームと呼ばれる大きなコンピュータが登場し、ビジネスや科学のデータ処理に使われていました。

身近なところでいえば、電車の予約システムや、大手銀行や金融機関の取引処理などでメインフレームが導入され、社会基盤を支える重要な役割を果たしました。

世界初のコンピュータと言われるENIAC(引用:Wikipedia)


ミニコンピュータとパーソナルコンピュータ(1960~80年代)

1960年代から70年代にかけては、ミニコンピュータが登場して発展します。

ミニと言っても、あくまでメインフレームよりは小さくなったという程度で、家庭用冷蔵庫が3〜4台並んだくらいの大きさがあります。

ミニコンピュータは中規模の企業や大学などでよく使われていたようですが、大型で高価な上、運用にも巨額な費用が必要でした。

そこから次第に集積回路の小型化や冷却技術の進歩などにより、少しずつ小型化が進みました。

そして、1970年代にインテルがマイクロプロセッサの開発に成功したことで、個人が所有するパーソナルコンピュータが誕生します。

諸説ありますが、最初に市販されたパーソナルコンピュータはAltair 8800だと言われています。

こうして、コンピュータを個人所有する時代になり、パソコンが世の中に広まってゆきました。

ミニと呼ばれていても大きいミニコンピュータ(引用:Wikipedia)


インターネットの発展とIT革命(1980~2000年代)

パソコンができる以前、1960年代にアメリカの国防総省の高等研究計画局(ARPA)は、いくつかの大学と研究機関と共同でARPANETの運用を始めました。

これは世界で初めて運用されたパケット通信コンピュータネットワークであり、今のインターネットの起源となっています。

コンピュータと同様に、インターネットも軍事目的の研究から生まれました。

その後、異なる種類のコンピュータやネットワークを相互接続できるようにするため、1973年にTCP/IPというプロトコルの開発が始まります。

1980年代前半に世の中に広まったTCP/IPは、インターネットのプロトコル(通信ルール)として現在でも主流で使われています。

そして1990年代にはWorld Wide Web(WWW)が登場し、世界中の様々な情報を、インターネットを通して簡単にアクセスできるようになりました。

文字や画像をクリックするだけで、世界中どこでも関連する情報のページに移動できる事は、当時としては革新的だったようです。

世界中で広く普及し、情報の流通やコミュニケーションの手段として確立され、教育、ビジネス、エンターテイメントなど、あらゆる業界を変える事になりました。

日本でもよりコンピュータが一般大衆の生活に浸透し、IT(Information Technology)という言葉がこの頃に広く世間一般に知られるようになり、「IT革命」という言葉が流行にもなりました。


パソコンやインターネットが一般化すると共に、デザインにこだわる機器も増えてきた
(Carl Berkeley, CC BY-SA 2.0 <https://creativecommons.org/licenses/by-sa/2.0>, via Wikimedia Commons)


モバイルとクラウドコンピューティングの時代(1990~2010年代)

1990年代後半から2000年代にかけては、携帯電話、スマートフォン、タブレットなどのモバイルデバイスの普及により人々がいつでもどこでもインターネットにアクセスできるようになりました。

コミュニケーションや情報の共有がリアルタイムで行われ、人々はモバイルデバイスを手放せなくなっていきます。

またモバイルアプリケーションの登場により、個人のニーズに応じた多様なサービスや機能が提供され、生活や仕事の効率化が進みました。

そして通信技術がより発達したことでクラウドコンピューティングという新しい考え方も生まれます。

クラウドコンピューティングはインターネットを通じてデータを保管・共有したり、サービスを提供する仕組みであり、これによって企業や個人はさらに柔軟にITを利用できるようになりました。

またインフラ投資やメンテナンスのコストを抑えることができたり、業務の効率化にも繋がります。

モバイルとクラウドコンピューティングにより、個人でも組織でも、より柔軟で効率的な働き方や生活のあり方を実現できるようになりました。


AIとWeb3.0、量子コンピュータが創る未来(2020年代~)

そして現在、さらにITは進化しています。

AIにより個人の趣味嗜好に合わせた情報の提供ができるようになったり、ビッグデータを分析してより人間の生産性を向上させる事ができます。

ブロックチェーンを基盤とするWeb3.0は、データの所有を一箇所で行うのではなく、複数で分散して所有することにより透明性やセキュリティを高め、新たなデジタル経済の基盤となると言われています。

そして、量子コンピュータによって、従来のコンピュータよりも遥かに高速な計算能力ができるようになり、医療やエネルギー、環境など多岐にわたる分野にも影響を与えるでしょう。

他にもメタバース、ドローン、6G通信など、世界を変えるようなIT技術が発展しており、今後さらに世の中に広まっていくと予想されます。

今までのITの歴史からわかるように、昔は想像もしなかったような事が先の時代において現実となってきています。

ITの歴史を学ぶことは、現在の技術の背景と可能性を理解し、将来のイノベーションに向けた洞察力を養うことに繋がるのではないでしょうか。

ITの仕事に関わるという事は、まだ誰も見たことがない新しい未来を創るという事に繋がります。

今回はポイントを絞ったざっくりした解説でしたが、ITの歴史を知ることでIT業界の魅力を感じてもらえるとうれしく思います。

ここまで読んで頂き、ありがとうございました。


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