こんにちは、商品部の氏家です。
自社HPには折々掲載をしていて、社内でもファンの多い「出張ブログ」。
満を持して、Wantedlyでも初公開いたします!
今回はフィリピン・ダバオ編。
私たちが投資家の皆さまにファンド商品をお届けするまでの、最上流行程の一端をご紹介いたします。
業務半分・業務外半分のゆるい内容です。さらっとお読みくださいませ。
~出発前夜~
『戒厳令が敷かれている』と知り、全く動揺しなかったといえば嘘になる。
何せゴルゴ13が仕事の依頼をうけて潜入するのではない、一介の会社員である筆者がいく、出張先フィリピン・ダバオ市のはなしである。
外務省安全情報によると現地の海外渡航は、日本のように安全なレベル0から順に2つ危険度が高い『レベル2』、「不要不急の用がない限り渡航は控えること」との記載。
そしてレベル3は退避勧告である。。。
協議の結果、展示会への出展とは不要不急の用である!との機関決定のもと、今回は退避勧告一歩手前の当地に赴き、農水産業の展示会に出展し現地の融資機会を調査することに。
今回の出張メンバーは、筆者と社長の杉山と二人旅。
・・・となると、現地情報の事前調査が欠かせない。
幸いダバオには日本領事館があるので、まずは電話して受付のローカルスタッフと思しき女性に現地事情をヒアリング。
筆者 ただいまダバオ市は戒厳令中とのことですが、現地の治安に問題ありませんか? (。´・ω・)?
女性 確かに戒厳令中ですが角々に軍隊が警備していて、とても安心です。
筆者 (軍隊!)お、おぅ (;´・ω・) では、マニラと比べて安全ですか?
女性 『クスっ(当たり前だろ)』
電話口にこんな顔 ( ´,_ゝ`)プッ が目に浮かぶやり取りをとおして、まともに行動していれば問題なさそうな感触をつかむ。
そこで、外務省の安全情報の地図を改めてよく見るとダバオのあるミンダナオ島を広くレベル2とレベル3が広く覆っている一方で、ダバオ市を含む主要都市の中心部だけ(不自然に)レベル1!
ほんとかよ。。。
ともあれ、安全の確認も取れたのでレッツゴー ダバオ~
東京から3,500キロ、フィリピンの首都マニラから南東970km、セブ島を経由してのフライト。
<<フィリピンと日本の比較>>
『アプリを事前に地上で PC、タブレット、スマホにダウンロードしておけば、飛行中の機内でエンターテイメントを楽しめる』
そんなアナウンスを搭乗ゲートで聞いたか、聞かなかったか。
日本発セブ島行きのフライトは、座席背面の液晶画面無し。
5時間のフライトの間に何もないのはつらい。さらにセブ島で降りるのが間違いないハッピーな人たちに囲まれて過ごす機内はなおつらい。
・・・いや待て、さっきなんか言ってたと思い出し、離陸直前の機内でアプリ『myPAL Player』をダウンロード。
飛び立ってから試しに使ってみる。
すげぇ!
アプリ使って機内でスマホやタブレットで映画ほか充実した機内コンテンツを楽しめる!!
これなら『モニターのタッチパネルがスムーズに動かない』などのストレスが全くない!
この発想は、背面に液晶がついている機体では生まれないだろう。
そして、タブレットやPCで見れば座席背もたれの画面よりむしろ見やすい。
ふと『カエル跳び理論』を思い出した。
東アフリカのケニアでは、既存の銀行がサービス網をひろげる前にモバイル金融のM-ペサがスマホで金融サービスを普及させているように、段階的なステップを踏まずに先に飛び越えていくことを"Leap-frog(カエル跳び)"と国際開発学の文脈では言う。
機内用アプリの出来の良さに感激しつつ、金融インフラが発展途上のフィリピンだからこそのカエル跳びのチャンスを期待せずにはいられない。
これからどんな会社に会えるのか、楽しみである。
セブ島で乗り換え、ダバオのホテルに着いたのは19時ごろ。
ホテルに到着しチェックインし、ひと休み、
の前に、翌日からの展示会に備えた、ブース設営があるのでそのまま業務続行。
展示会の会場は、ホテルから歩いてほんの800mの巨大ショッピングモールSM ラナン(Lanang)内の会議場。
ほんの800mだが、何せ戒厳令。慎重に慎重に。
筆者 展示会場のSMラナンのショッピングモールに行きたいのですが、安全ですか?? (。´・ω・)?
受付 え、安全??安全です。 ( ´,_ゝ`)プッ
~展示会前夜~
ホテルより徒歩10分。
日が沈み、夕焼けもくれ切ったころ、歩道のやや狭い車通りの多い幹線道路を歩いて、目的地の大型ショッピングモール通称SMラナンに到着。
SMラナンを運営するSMスーパーモールは、国内に同様な巨大モール58店舗を擁する、華僑系の同国最大のショッピングモールチェーンである。
モールの出入り口と、モール内の会議場の出入り口で荷物検査。警備は厳重そうだが割と簡単に通れる。
中に入ると、会場内は絶賛ブースを設営中。
日本から持ってきたチラシとバナースタンドを設置するために、我らがクラウドクレジットのブースは、と探す。
・・・あった! と、思ったら
( ゚д゚)ハッ!
クラウドクレジット(Crowdcredit)ではなく、クラウンクレジット(Crown Credit)。。。
Crown Credit(王冠のクレジット)儲かりそうな名前だが、ダーメ! (;゚Д゚)
その場で内装業者に修正を指示し、明日を待つ。
戒厳令下のショッピングモール。とても賑わっている。
一仕事終えて、ホテルに戻る。
受付 いかがでしたか? ( ̄▽ ̄)ニヤリ
筆者 安全でした! (/ω\)キャ
~展示会初日~
朝一から来賓客のスピーチや楽曲が流れる。
杉山は本日移動日なので、一日早く現地入りした筆者一人でイベント対応。
外は朝から30度を超える暑さだが、モール内は半そででは冷えてしまうほど冷房が効いている。
まずは昨日指示した、ブースにかかげた社名が修正されているかを確認。。。
( ゚д゚)ハッ!
なんとクラウンクレジット(Crowncredit・王冠クレジット)!
だから却下!! (/・ω・)/ハァハァ
× 今ココ 〇
Crown Credit(王冠のクレジット) ⇒ Crowncredit(王冠クレジット) ⇒ Crowdcredit(クラウドクレジット)
何という詰めの甘さよ。
受付にあるイベント事務局経由で社名修正を再度依頼。
しばらくしてブースに来た内装業者の女性マネージャーに社名のつづりの違いを念押しし、早急に修正を依頼。
果たして、杉山到着までに社名は修正されるのか??
間に合った!!
自社ブースの細々した最終調整をしながら、ほかに出展している現地金融機関を回り当社をアピール。
感触は決して悪くはないが決裁権者は翌日来るとのことが多く、各社に再度打合せのアポを取る。
その後、展示会参加者の夕食会のタイミングで杉山が到着し、合流してこの日の業務は終了。
<コメ好きなフィリピン人>
日本人は自他ともに認めるコメ好きの国民であるが、おそらくフィリピン人の方がお米が大好きだろう。
少なくとも一人当たり消費量ではかなわない。
品種は、ぱさっとした長粒種であるが、食べても胃にもたれないので食べやすい。
展示会初日の夜、イベント参加者の夕食会のビュッフェで一通り食べたものの物足りず、ホテルにも戻り、近辺の街道脇のローカル食堂を開拓。
当地では主食のコメと肉、とくに豚肉をおかずとしたシンプルなメニューが人気であり、そんな数あるチェーン店らしき食堂に飛び込んだ。
注文カウンターの上の電光メニュー表はブタ肉のセットメニュー「コンボ」が何種類も並ぶ。
さらにメニュー表のすみには「コメは無制限(with Unlimited Rice)」と剛毅な一言。
ごはんと照り焼き豚肉を刻んだおかずのコンボ(135ペソ)を注文。
注文した刻んだ焼き豚とライスのコンボを食べていると、注文カウンターの女の子がこちらを見ている、外国人の食事が珍しいのか。
ここは親指をグッと立てて「美味しいです」アピール。 ("´∀`)bグッ!
彼女はなぜか苦笑いしているような。
ほどなくして、ご飯で満たされたおひつを抱えた少年がテーブルにきて「ハーフ・オア・フル」とおかわりの有無を聞いてくる。
迷わずフル!やっぱりコメは美味しいね~
しばらく食べていると、またカウンターの女の子がこっちを見ている、これはスマイルで応えるべきか悩んでいると彼女が一言。
「ライス?」(( ゚Д゚)ハァ? お前、ご飯おかわりするのか!?)
彼女は(僕に興味があったのではなく)僕がおかわりするか知りたかったのだ。そらそうだ。
うつむきがちに二膳目を食べ終えて、ブログ用におひつをパチリ。
ホテルの部屋に戻る。
部屋は日本では倍以上の値段がするだろうという広々した間取り。
クローゼットは当然ついており、観音開きの扉を開けば中のライトが点灯、閉じれば消灯というちょっと気の利いた代物。
しかし、その扉を閉じても中のライトが消えない。
たいしたことではないが、気になる。消したい。気になると止まらない。ぜひ消さねば。
扉を開いてよく観察すると、大きめの肉球サイズのスイッチらしきものが左右の蝶番のそばにある。
肉球なので、もはや押すしかない。
左を押してみる。・・・『ポチリ』・・・何も起きない。ただのボタンのようだ。
右側と両方押してみる。
・・・『ポ・ビリビリビリビリッ!! 』
『ッ ッ ッ ッ ッ ッア💀!!』
瞬間、声にならない叫び声が出た。
両腕の指から肘にかけて電流が走り、鳥肌がたち、ドキドキが止まらない。
やってしまった。
きっと腕の毛はチリチリになったことだろう。(あくまで体験者本人の感想です。)
日本から遠く離れたフィリピンはダバオ市で、人知れず軽くAEDの施術を受け、ぐっすり就寝。。。
途上国では人の命が本当に軽い。くれぐれも興味本位の軽率な行動は慎みましょう。
< ダバオの街の印象 >
当たり前だが、暑い。
しかし夜小雨が降ったりすると案外涼しい。少なくとも東京の熱帯夜よりは過ごしやすい。
そして清潔。
日本と比べると途上国の道路、とくに治安に問題があるとされるような街には概して道路にごみが散らばっている。
それに比べ、ダバオの道路はきれいに掃除されている。
ドゥテルテ大統領のダバオ市長時代の成果か。
そのうえ市中を走る車まできれいで、新しい車とくにフォードのSUV車とトヨタのセダン車が多い。
フィリピン庶民の足として有名なジープニーという乗り物がある。
普通は古いジープを改造した小型の乗り合いバスでありボロボロなのだ、それすらもきれい。
お金持ちが多いのかと思い、翌日乗ったタクシーのドライバーさんに聞くと、一般市民の足はバイクだとか。
確かにバイクも多い。
戒厳令下であるためか、警察官や警備員が多い。主要な建物には必ずいる。
ショッピングモールの出入り口、会議場出入り口で荷物チェックがある。
一見すると物々しいが、彼らからピリピリした緊張感はさほど感じられない。
というか、むしろフレンドリーで、展示場内の警備員は展示の準備まで手伝ってくれた。
暇だったのか?
ダバオの町並み
ダバオが生んだドゥテルテ大統領
ということで、【連載:1】では1日目までをつづってみました。
2日目以降は【連載:2】に続きます。。。皆さん楽しみにしていてください!!