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社会人1年目で気づいた、「やりたいこと」にはこだわらない方が成長する

私は大学2年生の時に金融の道に進むことを決め、学部は法律専攻だったのですが、金融工学のゼミに他学部で入れて頂くなどして学生時代はひたすら保険数理や金融工学の勉強をやっていました。

社会人1年目、新卒は日本の証券会社に入社したのですが、最初3か月間は同期60人くらいで新人研修を受けました。

研修は半分が市場業務に関すること、残り半分が投資銀行業務に関することで、後者の投資銀行業務の研修に関しては普通に1プレーヤーとして参加してればいいやと思っていたのですが、市場業務の研修に関してはやはりかなり金融工学を勉強していたので、経済学や理系の大学院出身の同期もいましたが自分では彼らと並んで無双してやると思ってやっていました。


「やりたいこと」と全く関係ない部署への配属

当然現場に配属されてからも金融工学の知識を用いる仕事をしたくて証券会社に入社したのですが、配属されたのは金融デリバティブを扱うフロアでもドキュメンテーションを行うチームでした。

契約書の作成を行う部署で、金融工学はほぼ一切用いません。

また、一度現場に入ると人事異動もどちらかというとフロア内のマネジメントの方のコミュニケーションから起こることが多いようで、人事部の方に伝えていた自分の強みが金融工学であることは誰も知る由もなく、「君は法学部出身だからリーガルの方に進んでいってもらうことを期待している」のようになってしまいました。

学生時代相当金融工学の勉強を頑張っただけに、これには正直かなり参りました。


急速に成長したのは、やるべきことをやった人

しかし自分が正直内心ふてくされながらドキュメンテーションの業務を学び行っている中で、しばらくたって、新人研修の時市場業務の研修の際に正直自分の方が一歩先を行っているかなと思っていた同期の人たちが配属された営業などの部署でがむしゃらにがんばってどんどん力をつけて、自分がどんどん引き離されているのを実感しました。

営業でがんがんに実績を積んでいる同期の中にはもともとはトレーダーをやりたかったものの営業に配属された人もいましたが、それでもひたむきにがむしゃらにやるべきことをやってどんどん成長していっていました。

それをみて初めて、私は「これをやりたい!」とこだわってしまうことは自分の幅を狭め、成長の速度も遅くなるとても損なことで、どんなことでもやるチャンスを得た分野に全力であたっていくことで自分が知らなかった分野の力をどんどんつけることになるのだと考えるようになりました。


とはいえ、こだわり続けることも大切?

ドキュメンテーションの部署に配属されて1年強がたった頃、社内ヘッジファンドが立ち上がることになり社内公募がかけられたため、私はそれに手をあげたところそのプロジェクトに加われることになり、翌年からもともとやりたかった運用業務に携わることになりました。

そしてそれからはクラウドクレジットで運用をほぼ自分以外のメンバーに任せるようになるまで、9年間運用業務に携わり続けることになります。

もちろん最初は試行錯誤の連続でしたが、月日が経つにつれて、学生の頃から学び続けた金融工学や保険数理の考え方は役に立つ機会が増えていったと思います。


それでも、やりたいことよりやるべきことを見極める

私は29歳の時に、世の中の人にぜひ使ってほしい金融の仕組みを知ることによってクラウドクレジットを立ち上げることを決めましたが、それまで人生でCEOをやりたいと思ったことは特にありませんでした。

もちろん事業初期は自分で運用の部分にも関わりましたが、上記の仕組みを実現するためには中期的にはCEOとして職務を遂行する必要があるので、徐々に日々の運用からは離れました。

それでも「やりたいことをやるのではなく、やるべきことをやる」のスピリットが大事と社会人1年目で学んだので、運用から離れても全く気になりません。(そもそも「やりたいこと」が「運用」から「クラウドクレジットのサービスを広げること」に変わったので、やりたいことをやっているとも言えますが。)


まとめ

大学2年生の頃にやりたいと思い始めた運用業務を9年間にわたって行い、その後スタートアップ企業の運営に集中するようになり

1.学生の頃はまずはやりたいことを徹底的に磨き上げる

2.キャリア上の不運でやりたいことができなくなったら、気持ちを切り替えて目の前でやるべきことを全力でやってその分野の能力を磨き上げ、自分の幅を広げる

3.やりたかったことをできるチャンスをつかむと、今度は面白いことにそれは自分が思っていたものとかなり異なるので、上記の2.で学んだ「やるべきことをやる」のスピリットでスキル向上のスピードをフル加速する

ということが大切かなと感じています。(もちろん、学生起業家や卒業後にそのまま自分で起業してしまうようないわゆる例外の方には、時間軸的に上記はあまり参考にならないと思います。)

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