■一つのお薬を開発するのに必要な被験者の数は?
新しいお薬は「従来の薬よりも統計学的に優れていること」をデータをもって示すことで国の認可を受け製造販売が可能になります。統計学的な優位さを出すのに必要な人数はおおよそ1,000名と言われています。
■日本で使える薬の数
医師の診察のもとで出される「処方薬」(医療用医薬品)と薬局で薬剤師に相談して選ぶ「市販薬」(要指導・一般用医薬品)を合わせると、約2万5000品目(参考:おくすりQ&A 病院の薬、薬局の薬)です。
■お薬の開発が成功する確率
お薬の開発が成功する確率は年々難しくなり、3万分の1と言われています。
■つまり?
1,000名×25,000品目×30,000=750,000,000,000人
あくまで概算のレベルですが、実に7,500億人の日本人が、治験に参加してくれたおかげで、私たちは今のお薬を使うことが出来ているわけです。
実際に計算してみると、なんで3Hに入社するまで、被験者の存在を知らなかったのか、不思議に思います。
■ペイシェントリクルートメントの仕事はマーケティング
例えば製薬企業が「インフルエンザ」のお薬を開発したいとします。
3Hにその被験者の募集を依頼する場合はこんな内容になります。
「20~40歳で日本人の男性、BMIは18~24、飲酒喫煙の習慣なし、呼吸器の既往がなく、現在健康な方。サプリメントなど飲んでいない方。インフルエンザに罹患して熱が27.5℃以上あり、発熱してから24時間以内に池袋の〇〇病院へ来れる方を2か月で100人集めて欲しい」
さて、皆さんならどうしますか?
■必要なのは医療知識よりも想像力とあきらめない心
「無理」と言うのは簡単です。そもそも簡単であれば仕事になりません。
「どうやったら集められるのか」から思考をスタートさせなければ、集めることは難しいでしょう。
そもそも発熱して24時間以内ってことは、発熱してから情報を届けても意味がないよな?
発熱した人を移動させるなら、池袋から1時間以内の地域の人の方がいいよな?
まずは20~40代の男性の方を1000人集めておいて、発熱したら連絡してもらうのはどうだろう?
など医療知識よりも、想像力が必要です。
■経験豊富な先輩社員の意見を参考に、自由な発想をぶつけていく
過去に上手くいった方法が、必ず通じないのも、被験者募集の難しく面白い部分です。
セオリーはありつつも、正解はありません。
だからこそ自由な発想で様々なトライをして、失敗と成功を繰り返して力をつけていく。
それを楽しいと思えるなら、この仕事に向いていると言っていいんじゃないかと思います。
■絶賛募集中です
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