技術者の可能性を広げる会社でありたい
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転職して感じた”技術者”としての可能性
本題に入る前に少し前職のお話をさせていただきます。
前職ではバイクの電気部品とエンジンを除く全ての部品を担当する車体設計部門に属していました。自動車を作る会社では経験できないような沢山の部品の設計を経験でき、プロジェクト全体を統括する部門だったこともあり、やりがいのある仕事でした。今でもその思いに変わりはありません。
私が退職した理由も前職が嫌だったからではなく、一度きりの人生だから挑戦したいというのが本筋でした。
そうして転職したのですが、いざ転職すると色々な雑用やらやらなければいけないことが山ほど出てきます。その中には当然今までは他部署の人がやってくれていた仕事も含まれます。そのような事項にぶつかるたびに新しい知識を吸収し、今まで気がつかなかった他部署の苦労も知ることができました。
これらの出来事全てに価値があるのですが、今回はその中でも、技術の部分に焦点を当ててお話しします。
エンジニアって一緒だったんだ
「エンジニアとはどのような職業ですか?」と聞くと世の中一般にはITエンジニア(大雑把に表現するとプログラマ)を思い浮かべる方のほうが多いかもしれません。実は、私たち機会設計者もいわゆるエンジニアでして正確にはメカニカルエンジニアと呼ばれる業種です。そんな私の唯一の趣味がプログラミングでした。本当に趣味レベルでプロのITエンジニアとは比べ物にならない稚拙なものです。
ところが、事業がとんとん進み来年の目標を立てたところ、売上高が通常の製造業を上回る効率が求められることが判明しました。そこで効率向上のために、業務自動化の必要が出てきたのです。
ここで、私が今まで趣味で貯めてきたpythonの知識を軸にIT技術者としての能力が一気に開花しました。自分でも開花の瞬間を感じたほどです。今までわからなかったものが一気に頭に入ってくるようになり、一気に実用レベルまでスキルが向上しました。
その時感じたのが冒頭の「エンジニアって一緒だったんだ」です。前職の時はメカニカルエンジニアの私と制御の人は別の職業だと思っていました。しかし、蓋を開けてみたら「なんだ一緒じゃん」と「だからエンジニアなのか」ととても腑に落ちました。
その結果、私の中で浮かんできた言葉が本投稿のタイトルである「技術者の可能性を広げる会社でありたい」です。
効率化が生んだ弊害
私たちの産業の発展に欠かせなかったのが様々な点での効率化。
作業員の動作一つ、組織のあり方、専門職化全てをとことん突き詰めることが価値を高めることにつながる。
確かにそうでした。一時代を築いたこの考えは私たちの暮らしを豊かにし発展させてきました。と同時に、少しばかり人間らしさやイノベーションを削いでしまった側面があることに私たちは気づき始めています。
しかし、どの企業も「人間らしさやイノベーション」と「顧客価値最大化のための効率化」のバランス点探しに苦労しています。
そんな中私たちMagic Shieldsが突然それこそ"Magic"のようにそのバランス点を見つけ出せるのか?
答えは"NO"です。
だからこそ大事にしたいこと
だからこそ、可能な限り出来ることから試してみたいと考えています。
まずは私たちの会社では技術者と言えば全ての技術者を包含することにしたいと考えています。それはつまり、機械設計者も生産管理もSEもプログラマもです。なんなら全ての職種がエンジニアなんじゃないかとすら思っていますが、私の管掌を超えるのでこの辺りに留めておきます(笑)
なぜこんなことをするのか?
それは「あなたは機械設計者だからコードは書かない」という制約を設けないためです。それがいかに自分自身の能力を抑えつけていたのか実感した今、技術者であればその気になればなんでも出来るはずだと私は信じています。
製造、製品開発、研究開発、システム開発が主な私の管掌になります。その範囲内においては私の責任の範囲内でみなさんが技術者としてチャレンジを出来る環境を全力で作りたい。
この記事を2022年10月期の私の所信表明として〆とさせていただきます。
2021/11/17 技術責任者 平山洋介