広告制作会社キャリア10年目ではじめての転職を考え、2022年7月に入社した岸真理子さん。入社1年目の現在、前職での経験を活かしながら、プロジェクトマネージャーとしてのスキルアップに注力しています。
今回はコパイロツトに入社してからのおよそ8ヶ月を、岸さんがどのように過ごしてきたのか、新たな環境で働くなかでどのような気づきや驚きがあったのか、またオンボーディング期間中の印象などについて、詳しく話を聞きました。
プロフィール
岸 真理子
10年にわたり広告制作会社で紙やWeb、動画などのプランニング/ディレクションを経験した後、2022年7月に入社。現在は主にデジタル制作案件のプロジェクトマネジメントに携わっている。休日は、長距離自然歩道(トレイル)を歩くのが趣味。
社内で研究活動に取り組み、事業に活かしている環境に惹かれた
—— コパイロツトに入社する以前、どのような仕事をしていたのか教えてください。
岸:特定のメーカーからの案件を請け負う制作会社で、プランナーとして働いていました。在籍していた10年の間に、カタログやチラシなどの紙媒体から、Web、アプリ、動画、イベント会場の装飾などまで幅広い制作物の企画・制作に携わりました。
—— キャリア10年目にして、転職を考えたきっかけは何でしたか?
岸:前職でさまざまなジャンルの制作物を一通り経験できたこともあって、次のキャリアを考えたとき、制作サイドだけではなく、もっとクライアントと一緒になってプロジェクトをうまく成立させていくような関わり方ができないか、と思うようになりました。
プロジェクトマネジメントを主軸とすれば、制作の仕事に限らず、自分のできることの幅をより広げられると考えました。
—— コパイロツトに興味をもったのはなぜだったのでしょう?
岸:前職でクライアント企業の開発職の方と接することがあり、それ以来、何かしら研究開発に近い領域、環境で仕事をすることに興味を持っていました。そこで転職先を探すにあたり「研究」「プロジェクトマネジメント」などのキーワードを使い、ヒットした中にあったのがコパイロツトでした。
コパイロツトでは、プロジェクトを推進するための実践的な方法論やプロジェクトチームのあり方を研究する活動を行っています。
https://quest.projectsprint.org/
—— 最終的に、入社の決め手になったことは何ですか?
岸:社内で取り組んでいる研究活動に触れられる機会・環境があることと、面談でみなさんの話を聞いて大きな違和感がなかったことですね。何社も受けて比較したわけではありませんが、いい会社と出会えたから入社してみよう、という気持ちでした。
オンラインでも十分に交流ができた、オンボーディングの3ヶ月
—— 入社して驚いたこと、前職の環境と違い新鮮だったことなどがありましたら教えてください。
岸:驚いたことはいろいろあります。細かいところだと、入社した日に社労士さんとの個別面談があったりとか……。社外の専門家の方とメンバーが、直で話せる機会があることにまずびっくりしましたね。
また会社についての説明をはじめ、仕組みや制度のこと、業務に取り組むために必要なあらゆる情報がドキュメントにまとめられていて、「なるほど、こういう文化がある会社なんだ」と実感しました。
—— それから3ヶ月のオンボーディング期間に入り、どのようなことに取り組みましたか? 何か、印象に残っていることはありますでしょうか。
岸:最初の1ヶ月は特定の案件を担当せず、会社の資料を読み込んだり、いろいろなプロジェクトのミーティングを見学したり、「会社本(※1)」を読んだりすることに時間を使っていました。
またコパイロツトにはメンター制度があり、メンターとの最初のミーティングで、まず「どのように進めていきたいか、希望はありますか?」と問いを投げかけられたのが印象に残っています。
私の場合はそこまで強い希望がなかったので相談しながら進めることにしたのですが、はじめに「あなたはどうしたいですか?」と聞いてもらえること自体が、これからこの会社で働いていくうえでの安心感につながりました。
※1)「会社本」については、こちらの記事をご覧ください。
「会社本」という羅針盤──本を活用したオンボーディングと、その成果
—— 現状はほぼすべてのオンボーディングがオンラインで実施されていますが、不安なこと、困ったことなどはありましたか?
岸:メンター制度のほか、入社後に全メンバーと1対1で話す時間や、「チームで推進する制度(※2)」などの活動もありましたので、フルリモート環境であっても、メンバーとコミュニケーションをとる機会は十分にありました。
日々の業務の中で気づいたこと、質問したいことなどはメンターと実施する週1回の定例ミーティングで共有できましたし、何かあれば周りのメンバーがフォローアップしてくれましたので、特に不自由は感じませんでした。
※2)「チームで推進する制度」については、こちらの記事をご覧ください。
リモートワーク環境下でもメンバー同士の交流をうながす「チームで推進する制度」が生まれるまで
除草用のヤギをレンタルしていた岸さん。社内Slackで投稿されたヤギとの日常に、コパイロツトメンバーも興味津々でした。
チームメンバーのフォローで少しずつ仕事に慣れ、副業も継続
—— 前職との環境が異なり、慣れるのに時間がかかったことはありますか?
岸:すべてのプロジェクトが定例ミーティングを起点に進むので、案件にアサインされてからは、その進め方に慣れ、仕事のリズムを掴むのにしばらく時間はかかりましたね。
ただ、同一のプロジェクトには必ず複数名のメンバーがアサインされ、チームで取り組むのが基本なので、チームメンバーにフィードバックをもらいながら徐々に慣れることができました。
同じ職種のメンバーがチーム内にいて、相談しながら進められる体制でプロジェクトに臨めるのはありがたいですよね。案件のクオリティ向上にも、自分自身のスキルアップにもつながる環境だと思います。
—— 岸さんは副業にも取り組まれていますよね。具体的な活動内容を教えてください。
岸:研究者向けのクラウドファンディングや、企業と研究者のマッチングを支援する事業に携わっています。コパイロツトに入社するタイミングで辞めるつもりでいたのですが、副業先の方から継続の打診をいただいたこと、コパイロツトが社外活動に対して柔軟な考えを持っていることもあり、現在も続けています。
副業の継続にあたっては社労士さんを交えて契約変更について相談し、最終的にはフルタイム勤務から稼働を10%減らして、毎週水曜日の15:00までを勤務時間から外してもらうことにしました。やはり一つの会社だけではできない経験が積めるので、自分にとっても会社にとってもメリットがあると感じています。
—— 社内で副業規程の見直しを行うにあたり、岸さんも社内プロジェクトに参加していましたね。入社間もない時期でしたが、いかがでしたか?
岸:そうですね。プロジェクトが立ち上がったのが入社してから数か月経った頃のことでした。私自身、副業をすること自体がはじめてで、一般的な決まりごとを知らない状態からのスタートでしたが、会社のルールを作る貴重な経験になりました。
策定した規程がコパイロツトという組織に馴染むかどうか、法的に問題ないかどうかなど、普段あまり触れない観点から情報を捉えることができたと思います。
—— どのようなプロセスでプロジェクトを進めたのでしょうか?
岸:まずは議論のたたき台となる、他社事例の調査から着手しました。その後、コパイロツトにとって必要な規程は何か、どのようなフローや申請ツールが適切かを、プロジェクトメンバーや社労士さんと協議しながら徐々に形にしていきました。このプロジェクトに参加して以来、自分以外の誰かが動きやすい環境を整えることへの関心が増しました。今後は、社内のルール作りに限らずクライアントワークなどでも、関わる人たちの環境づくりを意識した動きができるようにしたいなと思っています。
コパイロツトがSpeakerDeckに公開しているスライド『定例会議を活用してプロジェクトを推進する方法』をつくる社内プロジェクトにも参加。スライドには岸さんが描いたイラストが使われています。
コパイロツトのメンバーは “違和感スイーパー”
—— コパイロツトに入社してから約8ヶ月が経ちますが、自分自身にどんな変化がありましたか?
岸:繰り返しになりますが、同じ職種、プロジェクトマネージャーとして働くメンバーとチームを組んで案件を進めていきますので、いろいろな仕事の進め方、ノウハウを吸収しながら、「プロジェクトマネジメントの仕事」の解像度を高められていると思います。
この1年はコパイロツトのメンバーがどんな風に仕事をしているのか、その方法論をインプットする期間だと捉えていたので、これからはそれを自分なりに咀嚼し、自分の仕事のスタイルを確立していきたいですね。
—— 現在の岸さんの視点で、社外の人にコパイロツトを紹介するとしたらどんな風に伝えるでしょうか。
岸:新しいこと、変化に対して柔軟に取り組める人には合っている環境だと思います。もっと端的に表すなら——“違和感スイーパー”とでもいうべきでしょうか。
たとえ1mmほどのわずかなわかりにくさ、使いづらさ、コミュニケーションしづらさであっても、発見したらすぐに自ら改良しようとする人たちが集まっています。会社としても、小さな「違和感」を放置しないことを重視しているように感じます。それが、コパイロツトが変化に対して柔軟であり続けている理由の一つなのだと思います。
コパイロツトでは、チームメンバーと学び合いながらプロジェクト推進力を磨きます。
同一のプロジェクトには必ず複数名のメンバーをアサインし、チームでプロジェクト推進に取り組みます。メンバーのフィードバックや振る舞いからも、たくさんの学びがあります。