フルリモートの環境を活かして子育てと仕事を両立しながら、プロジェクトマネージャーとして活躍している三浦祐子さん。現在、大手クライアントのプロジェクト推進に携わり、忙しい日々を送っています。
今回はコパイロツトで過ごした3年間をふりかえってもらいながら、三浦さんが今どんな役割を担っているのか、これからどんなチャレンジをしたいと考えているのか、話を聞きました。
プロフィール
三浦 祐子
複数のWeb制作会社でディレクター/プロジェクトマネージャーとしてキャリアを積んだ後、2020年に入社。リモートワークメインで、会議の合間に家事や子どもの用事をこなしながら、仕事と家庭の両立を図っている。
Webディレクターから、プロジェクトマネージャーの道へ
—— コパイロツトに入社する前のご経歴を、簡単に教えてください。
三浦:新卒で金融系のシステム開発・運用を手がける会社に入り、SEとして3年弱ほど働いた後、Web制作会社を転々としていました。Webディレクター・プロジェクトマネージャーをしていた期間がキャリアの中ではいちばん長く、10年くらいになりますね。
ただキャリアを重ねるうち、プロジェクトマネジメント業務を追求してみたいと思うようになったんです。そこで転職を考えはじめたときに、思い出したのがコパイロツトでした。
—— いつからコパイロツトを知っていたのですか?
三浦:以前からたまたま転職サイトに掲載されている情報を見ていたので、社名と、制作機能をもたない会社であることは何となく知っていました。改めて転職先を探しはじめたとき、プロジェクトマネジメントに注力できそうだな、と感じて興味を持ち、応募することにしました。
—— 入社した決め手は何でしたか?
三浦:業務内容以外だと、全社でフラットな組織形態を目指しているのがわかったこと。また、まだコロナ禍に入る前で、社会的にはリモートワークに対する理解や許容する空気があまりなかったにもかかわらず、コパイロツトではメンバーそれぞれの状況に合わせた働き方を歓迎・推奨していたことも大きかったです。
子どもが生まれて復職してからというもの、前職では出社前提で時短勤務していたので、自宅で仕事ができるようになったのはありがたかったですね。
お客さまと関係を深め、一部の支援から広範囲の業務支援に拡大
—— コパイロツトのプロジェクトマネジメントの仕事に携わってみていかがでしたか?
三浦:コパイロツトは制作会社ではないので、納品物がないんですよね。だから最初は明確な成果物がない中で、コパイロツトの提供価値をどう考えるべきか、そもそもの部分での戸惑いは若干あった気がします。
でもプロジェクトの進め方や考え方について、特に違和感やギャップを感じることはありませんでした。
—— 三浦さんは、コパイロツトでどんなプロジェクトに携わってきたのでしょうか?
三浦:入社してすぐアサインされたのが大手デベロッパーさんのプロジェクトで、以来ずっと、同じお客さまを担当しています。ちょうど私が入る少し前からお取引がスタートし、コパイロツトが担っていた当初の役割はプロジェクトマネージャーとして、お客さま側に寄り添った細かいサポートをすることでした。
はじめは支援の範囲が限られていましたが、だんだんと、複数参画している外部の会社や、社内の関係する事業部を横断した調整・マネジメント業務などの負荷が高まり、私たちが関わる業務が重要視されるようになったんです。そうした変化を受けて、私たちも本格的なプロジェクト推進業務に関わらせていただけるようになりました。
関わり方が次第に深くなっていき、現在はPMO(Project Manegement Office)業務を中心にプロジェクト推進を支援しています。
—— 今の仕事に、三浦さんのこれまでのキャリアや経験は活かせていますか?
三浦:はい。基本的なプロジェクトマネジメントや、制作、ディレクションなどに関する知識がないと難しい場面もありますので、今までの経験は活きていると思います。
難易度の高い業務。だからこそ、ナレッジを共有化する必要がある
—— プロジェクトの複雑性が増すにつれて、プロジェクトマネージャーの仕事の難易度はどんどん上がっているように思います。三浦さんが仕事で、「難しい」と感じるのはどんなところですか?
三浦:机上の知見やスキルを身に付けて、それを使ったとしてもうまくいくケースばかりではないということでしょうか。プロジェクトマネージャーの大事な役割の一つに、プロジェクトを進めていく中で生じるちょっとしたひずみを放置せず、早めに埋めていくことが挙げられます。
でもそれはプロジェクトやそこに集っているメンバー、部署、組織の環境などによって変化するものなので、その都度、対処していかなければなりません。そのためには、目の前で起きている抽象的なことを具体化していく必要があるのですが、それがいつも本当に難しいと感じています。
—— そうしたプロジェクトマネージャーとしての実力を磨いていくには、何が必要だと思いますか? やはり場数を踏むしかないのでしょうか。
三浦:もちろん経験もある程度は必要です。ただコパイロツトではいろいろなプロジェクトに携わっているメンバーの知見を、共通のナレッジとして蓄積していくことに取り組んでいます。
当社もまだ、メンバー個人のスキルに依存しがちな状態ではあるものの、プロジェクト推進におけるノウハウや知見、スキルを言語化し、共通化することを諦めずにチャレンジしているのが、個人的にはいいところだと思っています。
定例ミーティングでプロジェクトを推進するメソッド「Project Sprint」
「自由な働き方」。その言葉の意味を履き違えてはいけない
—— 三浦さんが入社した半年後くらいから、コロナ禍でコパイロツトもフルリモートワークに移行しました。働き方はどのように変わりましたか?
三浦:社内だけではなく、クライアントサイドもリモート環境でのやり取りが当たり前になったのはとても大きかったですね。移動する時間が削減され、自宅でちょっとした合間の時間に家事などができるので、小学生の子どもがいる今の私にとってはかなり働きやすくなりました。
—— 子育てや学業などと両立しやすい環境ではありますよね。
三浦:すごくいい環境だと思います。ただ「働き方が自由」というところの、「自由」の意味を履き違えてはいけないと思っているんです。
—— と、いいますと……?
三浦:自由であることは、その分の責任を負っていることとイコールです。「時短で働ける」「出社しなくていい」などという表面的な自由さだけをとらえて、自分の時間を優先して仕事ができる……などと安直に考えてしまうと、入社後に苦労すると思います。
メンバーとして働く以上は、自由だからこそ、それなりの責任を負っていることをしっかり理解しておきたいですよね。
お客さまに対してどんな価値を提供できるのか、見つめ続けてゆく
—— 入社して3年、これからの自身のキャリアについてどう考えていますか? チャレンジしたいことがあれば教えてください。
三浦:コパイロツトで手掛けている仕事に肩書きをつけると、一般的には「プロデューサー」「プロジェクトマネージャー」「ディレクター」などが近いと思っているのですが、私としてはまだまだ力が及んでいない範囲が多いので、引き続きプロジェクト推進業務を極めていきたいと思っています。
また今後は、自分が興味のある分野の仕事にも積極的に関わっていきたいです。子どもが生まれてから、教育分野に興味をひかれるようになったんです。今、教育の世界もいろいろと移り変わっている時期だと感じるので、何かしら仕事で触れられたらいいですね。
それからもう一つ、長期的な取り組みとして、社内のメンバーの平均年収を上げていくために会社に貢献していきたいと思っています。仕事に対する報酬はあくまでも基準の一つにすぎませんが、今の私にできることは、直接関わっている受託案件でお客さまに提供する価値を高め、それを適切に伝えていくことだと考えています。
—— おっしゃる通り、報酬と切り離せないのが提供価値の話ですよね。
三浦:私たちの仕事は、明確な成果物や納品物があるわけではありません。それに加え、プロジェクトを推進していくプロセスにはとても細かい仕事が山ほどあります。一つひとつの業務は一見すると“雑用的”に見えるかもしれませんが、私たちは単に雑用をこなしているわけではないんですよね。
プロジェクトリーダーがスムーズな意思決定を行うために必要なサポートを、必要とされるタイミングで適切に滞りなく行うこと。その業務の重要性を理解し、コパイロツトを必要としてくださるお客さまも増えています。
自分たちがお客さまにどんな価値を提供できているのかきちんと見つめる意味でも、お客さまが何に対価を払っているのかをクリアにする意味でも、プロジェクト推進においてコパイロツトがどんな役割を果たしているのかをもっと言語化し、正確に伝えていく必要があると思っています。それが今後取り組みたい課題の一つですね。