こんにちは!株式会社RGBサリヴァンの伊藤です。
実は私、学生時代に大学を休学し、世界一周旅行に出ていました(南米には行っていないので厳密には違うのですが…)。
その経験から得た価値観・考え方が今のこの仕事に生きていると思うことがたくさんあります。
それを順番に紹介していく企画です。
第2弾は、『自楽力』です。
世界一周と聞いて、おそらく「すんごい刺激的で楽しいもの」という印象を抱く方が多いのではないでしょうか?
でも、実はそうではありません。
そう、世界一周それ自体は実は楽しくないのです。
それにはいくつか理由がいくつかあります。
まず、僕らの世代の人間にとっては、観光地というものは特別なものにはなり得ません。なぜなら、SNSやネットを通して何度も見ているからです。
こちら、ローマのコロッセオですが、これを見て何も興奮しなかったとき、僕はこのことを確信しました。
「見たことあるな〜」
となってしまうのです。
また、最初はそれでも非日常感が強くてワクワクしていたのですが、だんだん非日常すら日常になってきます。つまり、全くワクワクしなくなります。
この感覚は、経験しないとわからないのですが、2ヶ月もすればただ過ごしているだけのワクワクドキドキは無くなるのです。
では、どうするか?
そのキーワードが「自楽力」です。
自楽力とは?
読んで字のまま、「自分を楽しませる力」です。つまり、誰かに楽しませてもらうのではなく、自分で楽しいものを見つけて、作って、人生を楽しむ力です。
もう少し深掘ると、これは
①どれだけ今までの自分の経験にない環境に行けるか
②どれだけ他の人と違う選択ができるか
③どれだけ偶然を引き起こせるか
の3つに分解されると感じています。
①どれだけ今までの自分の経験にない環境に行けるか
これはわかりやすいですね。僕にとっては例えば、海外のクラブなどでした。
めっちゃ楽しかったです。日本で行ったことがないので、比較はできないんですけどね。
②どれだけ他の人と違う選択ができるか
これが本当に大事です。
基本的に、みんな観光地にいきます。分かれ道があっても、観光地に続かない道はもはや存在しないが如く扱われるのです。
ただ、そこであえて逆を言ってみると、とんでもない光景に出会ったり、経験ができたりします。
写真スキルのせいで絶景が絶景と伝わらないのが悔しいです。
前の記事でご紹介した「敵国のど真ん中でW杯観戦」も似てますね。普通は自国や、いっても現地で観戦するものですが、そこをあえて「相手の国」で観戦しました。そこであり得ない経験をしたことは前の通りです。
ドイツ戦、相手のGKのスーパーセーブに阻まれ、崩れる僕。周りのドイツ人にドンびかれてます。
③どれだけ偶然を引き起こせるか
あえて何も決めずに行動する、というのも大事です。
僕は以下の2つの遊びにハマりました。
1.観光地あて
まずスマホからSIMカードをぬいて通信不可能にします。つまり、ただのカメラにします。
そして、街を歩き回って「観光地っぽいところ」の写真を撮ります。
宿に帰って、その街の観光地一覧が載っているサイトを見ます。
その観光地のうち、幾つの観光地の写真を撮れているか、を自分の中で勝手に競います。
「観光地」として言ってしまうとテンションが下がりますが「自分がすごいと思ったもの」がやっぱり観光地=他の人にも評価されている、というのは面白いんですよね。
2.GoogleMap巡り
シンプルです。GoogleMapを開いて、近隣で一番面白そうな地名の場所に行く、それだけです。
特に面白かったのはニューヨーク・ジャマイカ湾。
ジャマイカ全然関係ないじゃん、何でだろう、と思って行ってみました。その理由はわからなかったですが、
1人で「ジャマイカビール」を満喫したり
※櫻坂46の楽曲に「ジャマイカビール」という楽曲があり、それに当時すごいハマってたんです笑笑
黒人の方の多さ、空き家の多さなど、ニューヨーク中心部との違い(電車で45分くらいです)を痛感したり、
遊びとしての楽しさと、知的な好奇心の両方が刺激される経験ができました。
このように、世界一周を通して、それだけで無条件に楽しいものなどないこと、自分自身で楽しまなければいけないこと、を知りました。
そして、これは教育を通して子供達に接する上でとても大事なことだと感じています。
今の子供達は「楽しませてもらうこと」にとても慣れています。
いうまでもなく、スマホやそれを通したSNS・動画視聴、そして携帯ゲーム機で時間を使うことが増えたからです。
これらは基本的に「受動的」な遊びであり、「楽さ」や「中毒性」があっても、本来的な楽しみにつながっていないことがほとんどだと感じています。もちろん、本気でゲームに取り組んでいる方がいるのも存じ上げていますがそういう子供は圧倒的少数派で、現実的には時間を浪費していると感じてしまいます。
そういう子供たちの将来がとても心配です。
なぜなら、社会で生きていくときに、自分を「楽しませてくれる存在」は多くありません。
そのとき、自分で仕事や学びを「楽しむ」ことが大事になることは間違いありません。
・普段、一緒にいない人と仕事をしてみる
・新しい環境に飛び込んで、新しい人間関係を構築する
・全く未知の分野を学んでみる
・あえて他人とは違うことをしてみる
・自分の衝動/興味関心に従って行動する
こういうことが、自分からできるかどうかがその人の豊かさを決めるのではないでしょうか?
僕は、高校生の時点での学びを通して、そういうことを伝えたいと思っています。
「新しい相手と繋がるのは怖くない。楽しいことだ」
「人と違うことこそ才能だ」
こういうことを肌で感じ、自分から違いや新しさを楽しめるような人に育ってほしい。
これを強く感じられるのは、世界一周での経験から「それだけで楽しいことなんて何もない」と知っているからだと思います。
また別の記事で、具体的にどういう取り組みをしているかはご紹介したいですね。
本日は、世界一周で得た力 『自楽力』編をお届けしました。
次回は「対人勇気」についてお話します。
お楽しみに!